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『パラサイト・イヴ』を読みました

久々の読書となりました。

こんにちは。
どうも、けこぜろです。

かつて読書が好きでした。
小学生の頃から結構本を読んでおり、読書をして夜更かしをすることもあれば、休み時間等の空き時間にも本を読んでいたりしていました。
中学生や高校生になっても読書好きは変わらず、部活で忙しい日々を送りつつも空いた時間はゲームと並行しつつ読書もかなり行っていましたね。
読書好きが転じて小説家になりたいと思った時期もありました。
高校、大学時代は自分が書きたいと思っている小説のネタだったり設定について、ルーズリーフに書き殴っていました。
主に授業中に行っていたのですが、黒板をチラチラ見つつ手元の折ったルーズリーフに書いていたので、側から見れば熱心にノートを取っているように見えたことでしょう。
結果的には形にならないまま積み重なっていますが、いつか日の目を見れるといいですね。

気づけばここ数年は全く読書しなくなりました。
中高生の頃からハマっていたラノベですら読まなくなってしまいましたし、ゲームに音楽に映画と別の趣味の方が忙しくなってしまい、読書にかける時間がなくなってしまったのです。
今では絵があってサクサク読めるから漫画の方をたくさん読んでますし、本を読むということはめっきりなくなってしまいましたね。
残念です。

ということで、今回は本当に久しぶりに読書をしたので、そのことについて話そうと思います。
昨年11月末くらいから読んでいた小説があるのですが、昨日ようやく読み終えることができました。



パラサイト・イヴ

事故で亡くなった愛妻の肝細胞を密かに培養する生化学者・利明。Eve1と名付けられたその細胞は、恐るべき未知の生命体へと変貌し、利明を求めて暴走をはじめる――。

『パラサイト・イヴ』は1995年に出版された、瀬名秀明のデビュー作となったホラー小説です。
1998年にはこちらを原作としたゲームがスクウェアから発売されており、僕がゲーマーということもありますが、どちらかと言えばゲームの方が有名な気もしますね。
ゲームの方はプレイしたことはないのですが、2010年にPSPで発売された第3作目『The 3rd Birthday』はクリアまで遊びました。
難しかったし話はよく分からなかったことだけ覚えています。

この小説を読もうと思ったのは同名の音楽がきっかけです。
ゲーム『パラサイト・イヴ』にインスパイアされたBring Me The Horizonの楽曲『Parasite Eve』を聴いたからです。

昨年、この楽曲の歌詞や制作背景を知って衝撃を受けました。
適当に聴いていた曲ではあったのですが、当時の世界情勢とぴったりマッチする楽曲だったのです。
歴史に残るべき楽曲であるため、元になった作品にも触れておかなければと思いました。
ですが、残念ながら現在僕が持っているハードではプレイすることができませんでした。
そこで原作小説を読んでみようと考えたのです。

冒頭で触れたように読書からはかなり遠ざかっていたのですが、今回はKindleで購入しました。
iPad miniで漫画や雑誌を読んだことはあるのですが、小説を読むのは初めてです。
僕にとっても挑戦となりましたね。
初めは少しずつ読んでいたのですが、すぐに他の趣味に気が取られてしまって半年くらい読まずにiPad miniに入っているだけとなりました。
このままではいけないので、先週末から読書を再開したところ見事に面白くて引き込まれてしまいました。
それまで半分も読んでなかったのですが、どんどんと読み進めて行き、昨日は移動中の電車の中で最後まで読んでしまいました。
とんでもない作品でしたね。

『パラサイト・イヴ』はミトコンドリアの反乱を描いた小説です。
ミトコンドリアなんて理科で習ったくらいの知識でしたし、正直なところ想像するのが難しいものでもあります。

著者の生物学の知識が非常に豊富なため、かなりの数の専門用語が登場します。
その難解さも含めて物語に深みをもたらしていましたし、僕自身も文系でありながら理系のような実験を行うような大学時代でしたので、大学に関する描写は懐かしさを覚えるくらいでした。
マニアックで恐縮なのですが、最後の文献リストにちょっと興奮してしまいましたね。
大学時代のレポートや卒業論文で同じものを書きまくっていたのでテンションが上がってしまいました。

『パラサイト・イヴ』は3章構成の小説でした。
物語が加速するのは第3章からでしたが、それまでは複数の登場人物の視点から物語が描かれていました。
時系列も情景もバラバラですが、丁寧に登場人物たちの背景が紡がれるので、話にのめり込めないと少し退屈してしまうかもしれません。
それでも所々から感じる不穏さや、それによる恐怖も確かに存在しており、物語が進まなくても次の展開が気になるような小説でした。
そして最後の第3章は本当にすごかったです。
ホラーとして異形の生物が登場しますし、それがもたらす物理的であったり精神的な被害が非常に恐ろしいのです。
終盤は読み進める手を止められなかったですし、高校時代に少しホラー小説にハマっていたのも思い出しました。
活字から「恐怖」を想像するのが本当に面白いんですよね。
ハッピーエンドではないものの、ラストには清々しさも残るのがまた良かったです。



まとめ

こんな感じで、小説『パラサイト・イヴ』を読み終えたのでその経緯と感想をまとめました。
好きな音楽の原作の原作である小説でしたが、iPad miniを使って初めての読書ともなりました。
数年ぶりに本を1冊読みましたし、終盤は読み進める手を止められないという感覚を久しぶりに感じることができました。
素晴らしい読書体験ができましたね。
Kindleではまた別の小説を買ってあるので、またタイミングを見つけては読み進めて行きたいと考えています。

それでは、また。

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