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日本人は世界で最もSNSを使っている時間が短い

ソーシャルメディアの利用が頭打ちに


2021年第2四半期以降、SNSの利用時間は47カ国中32カ国で増加しました。
MEA(中東+アフリカ)における利用者の利用時間は、数ヶ月の間に約20分も増加しました。

しかし、一歩引いてこの事実を見てみると、世界的なエンゲージメントの変化は緩やかであることがわかります。つまりSNSに対しての世界の利用者のエンゲージメントが概して鈍化していることがわかります。

ソーシャルメディアに費やされた時間は、過去5年間ジェットコースターのような増加率でした。
過去5年間(2014年~2018年)ネットワークに費やされた平均時間は
40分近くも増加しました。その後、この数字は
は、2019年に停滞し始めましたが、パンデミックによって2020年第2四半期、世界の約半数が何らかのロックダウンを余儀なくされ、ネットの利用時間、SNSの利用時間は増加に転じました。しかし、MEAを除くと、世界平均は3年前と同じです。


ワクチンの効果で、より多くの人が外出、アクティブに


ワクチンの普及により多くの人が安心して外出を楽しめるようになりました
ではワクチンが普及した今年の消費者は何を考えているのでしょうか?
新年の抱負は、今後のトレンドのヒントになります。
2020年と比較すると、今年の抱負はより多くの旅行(+24%)と、より多くの時間をリアルな旅行に費やすと決意しているようです。
そして面白い事実として、「ソーシャルメディアに費やす時間を減らす」(9%増)ことも抱負として挙げています。
今のところ、SNSはユーザーの時間に対する支配力を維持していますが、今後のSNSの使い方によって行動ベースの指標は、さらに重要性を増すでしょう。

日本はSNSを使う時間が世界一短い

国別一日にSNSにかける時間

こう国間比較をすると日本は世界で最もSNSを使っている時間が短い、国民であることが分かります。韓国やドイツも意外や意外、SNSよりリアルなものに時間をかける方が日常の中で多いことが分かります。

ソーシャルネットワークをより健全に


消費者の中にはソーシャルメディアに費やす時間を減らしたいという願望を持つ人もいて、ブランド側にもできることがあります。

Z世代はより健全にソーシャルメディアを使う習慣を身につけようとしています。利用時間だけでなく、利用方法を変えています。
例えばアメリカでは、Z世代はSNSについて次のように答えています。
①ソーシャル・プラットフォームは社会のためになる
②他者とのつながりを感じることができると考えています。
しかし、その一方でネガティブな意見として、
③SNSではいつも幸せな自分を出さなくてはならない、完璧でなければならないというプレッシャーがあり、それが使用にあたっての壁になっていると考えています。
平均3時間ソーシャルメディアを利用している16-24歳は、SNSが日常生活の重要な一部であり、日常生活に欠かせないものであると考えています。
2020年と比較するとZ世代のソーシャルメディアユーザーは
自分の生活について投稿することが利用する理由のトップになっています。カジュアルな投稿の増加や、欧米での「フォトダンプ」のようなカメラロールにあるたまった写真をSNSに開放するようなトレンドも存在します。
洗練されていない、雑然とした美意識が世界中に浸透しています。
実際にGWIのサーベイでは、10人に3人以上が、自分の写真を共有することに自信を感じています。
ソーシャルメディアに積極的であるほうが、よりポジティブな体験ができることがわかっています。
ポテチメーカーの「#DoUsAFlavor」や
ポスト・ユア・ピル(#PostYourPill)のようなキャンペーンは、SNS上にポジティブに人々を誘導できた良い例になります。
何故良いのかというと、ブランドは消費者を気にかけ、顧客の声を聞きたいと考えていることをSNSを通じてコミュニケーションしているのです。
このように変化型C2Bのようなキャンペーンは、いずれとても一般的になっていくでしょう。

ノスタルジア(ネオレトロが再燃)

ノスタルジーマーケティングもまた、ユーザーの関心を引くのに最適な方法です。新しいものではありませんが、近年、その戦略は進化し、成熟しています。「過去」は何十年も前のことを意味するのではありません。
を意味するものではありません。パンデミックによって、私たちのノスタルジアのループ(周期)は縮小されました。そして、プラットフォームはノスタルジーを表現する格好の場となったのです。

特に若い消費者は、ソーシャルメディア上でこのようなトレンドに対して良い意味で聞き耳を立てて、コンテンツを増加させています。Snapchattersのオーディエンスを見てみると、Z世代とミレニアル世代が、Snapchattersを利用する人の大半を占めています。
また、Snapchattersに参加する人は、平均より43%も高い確率で、
「未来よりも過去に思いを馳せることを好む」と
人々がノスタルジーに安らぎを感じ、それが大きな影響力を持つことは明らかです。だからこそ、過去の振り返りのような新しいイベントやハッシュタグが次々と現れるのもそのためです。

Z世代にはInstagramが最強?


ソーシャルメディアは成熟期を迎え、競争が激化しているにもかかわらず
Facebookの利用者数は相変わらず多く、アクティブユーザーも多い傾向にあります。
ほとんどの若年層が毎月利用しています。
これは多くのウェブサイトがFacebookログインを利用して
サインイン・プロセスをしているので、人々のオンライン体験にFacebookが深く根付き定着していることがその理由となっています。

Z世代はInstagramを特に好んで使用しているようです。
特に16~24歳がInstagramを利用しています。
過去を振り返るとその理由がわかります。
Z世代以外の世代では、「ニュースを見ること」が
を利用する理由のトップ3に入っています。
それに対して、Z世代はコンテンツを探すことをより重要視しています。
つまりトレンドの確認やインスピレーションをに重点を置いています。

SNSに明確な変化をもたらしたのはその他の世代(ミレニアル世代など)
です。2020年以降に多くのユーザーがTikTokを利用し始めています。
は中国国外で毎月利用ユーザーは32%増加し、
その中でも最も増加したのはX世代と団塊の世代による増加です。
Tiktokのの成長は減速する気配がありません。

2020年末以降、より多くの57-64歳がSNSが登録し、
インフルエンサーをフォローしはじめています。
理由としては、トレンドを見逃さないようにすること、
そしてつながりを求めているためです。
実は多くの高齢者は、自分のことが創造的(43%)、冒険好き(28%)、野心的(26%)だと考えています。
特にTikTokユーザーとPinterestユーザーにその傾向が高く、
これらのサイトでマーケティングを行うブランドは、
年配の消費者をより深く理解し、正しいマーケティングを行う必要があります。


世界で人気のメッセージングアプリとは?


WhatsAppとFacebookメッセンジャーは世界的に最も人気のあるメッセージングサービスです。Facebookメッセンジャーは北米でトップですが
世界全体では、WhatsAppがトップでここ数四半期でリードを広げています。
南米の消費者の間では、WhatsAppの利用はほぼ飽和状態に達しており(95%)、その数値は中国でのWeChatの普及率をも上回っています。
ここで重要なこととしては、1つのメッセージング・サービスだけを利用する人はほとんどおらず、複数のメッセージングアプリを駆使しています。

Z世代が使うメッセージングアプリは?

Z世代にとって人気のメッセージングアプリは、
最も成長しているアプリでもあります。
例えば、TelegramとDiscordは、2020年以降、Z世代の人気により全体的な利用率が19% も加しています。

例えば、Jack in the Boxのようなブランドは、すでにDiscordサーバーでイベントを開催しています。

Z世代は、企業がコミュニティを運営することを望んでいますが、ミレニアル世代は一般的に技術志向が強く、4分の1以上がブランドに対してパーソナライズされた製品や透明性の高いサービスを求めています。

このため、プライバシーとカスタマイズを組織の中心に据えているTelegramは新しい広告ツールを発表しました。このアプリは最近、***新しい広告ツールを発表し、ユーザーは公開チャンネルでスポンサー付きメッセージを見ることができるようになりました。つまり彼らのプライバシーを尊重しながら、この世代にリーチすることができます。

***企業らは、1000人以上の購読者がいるTelegramパブリックチャンネルで広告投稿を購入できるようになる。広告に外部リンクを含めることは不可能で、他Telegram内チャンネルへのリンクのみが可能。
個人メッセージには広告を掲載不可能。行動ターゲティングなし、コンテクストターゲティングのみ。個人情報の収集と使用は行わない。という条件

各プラットフォームの意味を理解することが最も重要

有名企業は、しばしば新進気鋭のプラットフォーム
への投資を急ぐことがあります。
確かにテレグラムのような新進気鋭のプラットフォームのようなサイトは、よりニッチで熱心なオーディエンスにリーチするためには素晴らしい方法です。

とはいえ予算が少ない中小企業は
限られたソーシャルメディアプレゼンスを維持することに不安を感じる必要はありません。
新しいサイトにはユニークな利用動機があります。
例えば、商品リサーチを例に挙げると、以下のようにかなりの重複があります。

(例)54%のPinterest ユーザーが、ブランド関連の情報を得るためにこのサイトを利用すると答えています。
ブランド関連情報を探すためにPinterestサイトを利用すると答えたユーザーの54%は、同じ理由でInstagramも訪問しています。

中小企業のなかには、あらゆるSNSに同時に広告を出そうと考える企業も少なくありません。
しかし、各SNSには独自のコミュニケーションスタイルが存在し、各ユーザーがブランドに何を求めているかを 見極めることがもっとも良い出発点です。例えば、Facebookの訪問者はスマートなブランドを好みますが、Redditの消費者は大胆であることを望みます。

元ソース:Social - GWI Report - 2022


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