中東は近未来的な進化を既に遂げている
中東におけるの世界消費者動向について調査
中東・北アフリカ地域におけるニューノーマル、Withコロナの中で各企業はどのような産業努力をしているのかを分析し、様々なケーススタディーを見ながら中東におこっているイノベーションについて解説していきます。
官民一体のプロジェクト Expo 2020 in ドバイ
中東・北アフリカ地域では、政府と民間が一体となったプロジェクトにより、成長への推進力を得ています。例えば、EXPO2020 in Dubai & UAE は大成功に終わり、閉幕後のドバイ万博会場を新たなエコシステムにする取り組みであるDistrict2020へと続きます。この構想は再開発した会場を14万5,000人が生活する商業・住居複合地区とする構想です。
北アフリカ地域でも進むデジタル化
エジプト、モロッコ、アルジェリアなどの国々におけるデジタル化およびインターネット普及の取り組みも、同様に2020年のマイナス3%から2021年には5.4%で着地した中東、北アフリカのの実質GDP成長にさらに貢献すると予想されます。
ビジネスの環境がダイナミックに変化する中、下記のような革新的なソリューションで対応する企業が中東、北アフリカで出現し始めています。
エミレーツ航空によるコロナ対策
例えば、エミレーツ航空は、コロナへの適応能力を見せ、2020年には新型コロナウイルス対策として4月15日のドバイ発~チュニジア行き便の全搭乗客に空港で新型コロナ検査を実施しました。
そのほかにも高度なHEPAフィルターを用いた消毒の強化など、厳しい安全プロトコルを取り入れ、豪華なシートと広い足元のスペースを備えたプレミアム・エコノミーサービスを開始しました。進化する時代とともに「Fly Better」のキャッチフレーズを真に表現し続けています。
アル・ラワビ乳業によるラマダン向けの飲料
アル・ラワビ乳業はUAEを代表する乳製品・ジュースメーカーで16,500頭以上の乳牛を保有しており、24時間体制で1日100万人以上にサービスを提供している 「Home Made in the UAE」を掲げる会社です。
近年は「国民の健康」をテーマに、ホリスティックヘルスとウェルネスのトレンドがかつてないほど消費者にとって重要視されている中、同社は免疫、ビタミン、ミネラルをテーマにしたイノベーションを続けています。
ラマダン期間中、同社はSNSを通じて製品とその効能を伝えました。例えば、Al Rawabi Strawberry and Oats Nutree Boost Drinking Labanは、スフール(スフールは、断食を開始する前に食べる食事のこと)や朝食に食べると一日中持続的なエネルギーを放出するテクノロジーを使用しています。
サウジアラビアによるスマートシティプロジェクトNEOM
紅海沿岸で、ベルギー国土に匹敵する規模のスマートシティプロジェクトが進行しているのをご存じだろうか。「NEOM」(ネオム)と呼ばれるものがそれで、サウジアラビアが「サウジビジョン2030」で掲げる目玉の未来プロジェクトだ。
持続可能性、認知的デジタル化、観光促進などのテーマを盛り込んだスマートシティを超えるコンセプトで、成長を促進、育成するためにこのプロジェクトは始動した。
健康、バイオテクノロジー、近未来的な食事、スマート&コネクテッド、持続可能で安価なエネルギーの使用と水のシステムの構築、年間を通じて楽しめる山の観光地トロヘナへの観光、テクノロジーと金融サービス、エンターテインメントと文化など、さまざまな産業に革新をもたらすのではと期待されている。
このようにコロナ禍でも着々と未来の構想の為に動いていた中東、北アフリカの今後はかなり期待できると思われる。特にテクノロジーを中心とした大規模な都市開発と、まだまだ進化の余地がありそうな食品業界、運送、トラベルなどのエリアにも期待したい
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