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ツアー報告記:10/7/2022 Kraggenburg(Netherland🇳🇱)


報告記前回の記事はこちら↑

さて、ツアー報告記も佳境、残るは今回オランダ・クラヘンブルグ、そしてツアーファイナルのロンドン公演となりました。

こちら問題の日でして、初めから終わりまでめちゃくちゃ大変だった…それでは振り返りたいと思います…
注:あまりの過酷さに思い出して口が悪い箇所があります。当時のエモーションが伝わるかもしれないのでそのままいきます。

鬼のスケジュール

7月10日、朝2時起き、3時出発です。オランダでのサウンドチェックは12時から。
ロンドンは日本に比べたら治安は悪く、夜中〜早朝の一人移動の時点で少し緊張。ちなみにリトアニアのダメージが治りきってない。喉風邪状態。そして、フラットメイト(ロンドンでは共同生活が基本、フラットメイトは同居人のこと)がコロナに罹患…。お国柄で衛生観念やキッチンの使い方が違うから、ドキドキハラハラの毎日…

無事にバスに乗り、いきなりこれ↓ まじかよ。どういうテンション?どこへ行く?何摂った?

その後順調に空港着、再びオランダはアムステルダム、スキポール空港へ。現在スキポールはコロナの影響で空港職員が大量に解雇された上に、ホリデーが再開、運営がまったく回らず飛行機自体が一日に何本もキャンセル、それでなくとも大量の遅延が巻き起こる地獄の空港なのだ…だがしかし到着便には問題なく、ロストバゲージもなく到着、フェスに手配されたタクシーで会場となるクラヘンブルクへ移動。ドナドナよろしく毎回即刻なすがまま運ばれる私たち。ホテルに到着すると、毎度おなじみアーリーチェックインできるはずができない問題が発生。今回はなんなら部屋が一つ足りないと言われた。ライブエージェントが腐ってる。ここまで来ると、良く人数分の飛行機が取れたね?と思えてくる。大量の荷物をホテルに預け、サウンドチェックに移動。

↑会場に着き、なんかカートみたいので出荷される私たち。裏は広いので助かる。面白かった。ゲートからステージまでの移動は全部これ。誰かしらが変わるがわる運転してくれる。ドナドナだ。

ドナドナされて着いたステージは、酒と汗とドラッグの匂いが染みついた砂地のステージ。そして、12時からのサウンドチェックなのに、機材がひとっっっっつも、ない。PAさんだけ。どういうこと?と思ってメンバー一同目が点になっていたら、PAさん曰く、サウンドチェックなんて聞いてないし、もうすぐDJが来てフェスが始まるよ。だって。なんだと?誰がこの部分請け負った?コカインキメとったやつはどいつだ!!!!なんのために早朝便で来てると思ってんだ!!!!
とブチ切れそうになっていたら、Esaが頑張って喧嘩してた。こっちの人の意思を通す力はすごい、なんとか無理を行ってなんとDJの本番を遅らせた。どうなってんだヨーロッパのフェス。。そして借りるはずのギターがない^^ベースもない^^もう聞き飽きた。担当者出てきてくれ。今すぐコークをやめろ。

なんとかギターとベースも手配し、サウンドチェックもし、ステージを後に。本番は20時。この後の記憶があまりない。ホテルに帰って少し仮眠をとった気がする。この日はチサラと相部屋。気を使いあってしまうかな…と思ったけど、大丈夫だった、楽しかった。

チサラと一緒に洗面所でメイク、衣装をチェックしあい、タクシーで会場に。ステージまでドナドナ。本番だ。ちなみにタクシーの運転手のお兄ちゃんが「このフェスは0時すぎたら客がウォーキングデッドみたくなるで」と言っていた。楽しみだ。すでに会場にいた人たちは半分くらいゾンビのようだった。

本番直前。酒と汗とドラッグ(オランダには合法ドラッグがある)にまみれた砂をかき分け人々が踊る踊る、温まってる。私は今からこの砂を吸うのか。

本番、ツアーも5本目になると演奏にも余裕が出てくる、フルートのウケがめちゃめちゃ良い。客席とバンド、そしてフルートソロのフレーズが一個の波になるような、全体で一つのでっかい海になったような感覚。初めての体験。難しいスケールやフレーズは吹けないけど、この感覚は忘れてはいけないやつだと感じた。

本番直後の私とAlex。お疲れ。
本番直後の私と相棒の楽器たち。会場のスモークと砂がご覧いただけるだろうか…

このフェスは会場がすごく広く、お金も手間も気合いもかけられる量が半端なかった。巨大オブジェがたくさん設置され、ステージの数は11ステージ!(そんなあったんか)本番後に歩き回った感じ、どのステージも結構パンパンでお客さんかなり入ってる。もちろんマスクなし^^どの国もマスクなんかもう着けません、ヨーロッパでは。
メンバーで会場を周り、たくさんのハイテンションゾンビを確認、満足したところで1時に宿に帰着。そこから順番にシャワーを浴びて就寝。2時とか3時とか?

翌日7/11。朝食を食べ、12時にホテルをチェックアウト、空港のあるアムステルダムに向かう。この日はそこそこ睡眠時間が取れた気がする。6時間くらい。10時間寝たい。フライトまで珍しく半日自由時間がある!メンバーは好きだけど、集団行動に色々が詰まりすぎて爆発しそうだったために単独行動。さらにアムスは自転車移動の街なのだが私は自転車に乗れない。みんなはチャリで移動すると言うから、ちょうどいい。後で散々、「あ〜、Amiも来て欲しかったなぁ、楽しかったのになぁ…」と言ってもらったが、自分の時間が過ごせたのもよかった。

アムステルダムにはなんと同じ高校、同じ部活出身の友人がいるため合流し案内してもらった。

アムステルダムらしい景色をようやく見られた。
飾り窓(合法売春地域)の入り口にあったオブジェ。地面に設置されていた。
オランダではクレープでなく、パンケーキといいます。デカかった
お土産だよ、と一緒に行けなかった私にEsaが買ってきてくれたジュース。後で尿意を切迫する原因となる。
家族へのお土産、デルフト焼きのイヌネコちゃん。

友人と別れ電車を降りた瞬間にメンバーから電話、もう少しゆっくりしてきていいよ!まだ着かないから!と…集合時間3分前に言うことじゃねえ。日本人はこういうところで必ずこういう目にあいます。その後ひとりで50分(長い)ほどウロウロし、みんなと合流。スキポール空港に向かいます。


地獄の大遅延

18:30頃空港に入ると、人がすんごい。預け入れ荷物のカウンターで30分、保安検査の列で1時間並びます。もらったジュースを保安検査前に飲まないと行けなかったので一気飲み、めちゃくちゃトイレに行きたい。良いことがない。
その後無事保安検査を通り抜け、ゲートへ(まずトイレ)。21:00のフライトまで暇つぶし。ただただ座ってる。
すると、時刻表に怪しい赤い文字が見えた。"deleyed"(遅延)
まあ噂には聞いていたし仕方ないか…とみんなでイスでアップデートを待つ。1時間経って、1時間半経って、免税店は閉まり、外も暗い。
22:30の時点でなんと目標出発時刻は0:00と出ている!!!!もう空港に4時間いるよ。。泣
結局飛行機が離陸したのは7/12 am0:45頃、、時差があるのでam1:00頃ロンドンに着き、今度は荷物の到着を40分ほど待つ…この時点でもちろん身体はボロボロ、本番の汚い砂地の砂埃を存分に吸い込んだ私の身体は、止まっていた咳が出始め、声が枯れてきた。胸の辺りが痛い。約4時間の遅延
普段は公共交通機関で家まで帰るんだけど、流石にタクシーでみんなで帰ることに。
メンバー4人、それぞれの場所で降ろしてとドライバーに伝えたら、「そんなに働きたくない、そこまでは行かない」と言い出した。もう2:30とか。もう涙も出ない。降りる順番は私が最後なので、運転手は私のことは送らないことが確定。Esaの家でAlexと下ろされて、そこからさらに新たなタクシーを呼び、やっと帰宅、7/12 am3:30。またヒートウェーブが来ている。次のリハは14,15日。ファイナルが16日。身体を休めないとやばい。心身がボロボロだ…。

ステージの成功を喜ぶ余裕もなく寝床に這う私でしたとさ…


つづく


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