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「その活動は、本当に探究学習なのか」教育をテーマにした対話会を行いました。
こんばんは。
本稿は、2023年4月25日に実施した、オンライン対話会「比較から考える日本の教育」の報告記事です。
ミドルパークとは
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ミドルパークの詳細は以下のウェブサイトをご覧ください。
私たちの考える「対話会」とは
ここで、きちんと考えておきたいのが、「会話」と「対話」の違いについてです。
日常的に私たちが行っている会話の目的の一つは、「会話、それ自体をすること」です。コミュニケーションを取ること自体に価値があり、そこで気づきあげられていく信頼関係というものが確かに存在します。
言い換えると、話の内容は重要なトピックでなくても良く、一緒に過ごし、言葉をやり取りすることに価値があると言えます。
一方、対話は、「あるテーマに対する意見を交換する」という明確な目的を持っています。
ここで、あらかじめお伝えしておきたいのが、私たちミドルパークの運営メンバーは、「対話は、必ずしも着地しなくて良い」というスタンスを取っているという点です。
議論やディスカッションと異なり、場に居合わせた方が納得する落とし所を探る必要はありません。合意形成をしない、意見交換の場とご認識いただけるよう、毎回の対話会で説明をしています。
対話の基礎体力については、こちらの記事をご参照下さい。
開催目的
以下、イベント告知のメッセージです。
指導要項、受験、新卒採用、
不登校生徒の増加。
日本の教育現場のさまざまな課題を
海外の教育を知ることで
改めて考え直してみませんか?
今回はスイス在住のおおせみちこと
イギリスでIB(インターナショナルバカロレア)を取得した寺本顕英がインスピレーショントークを担当します。
日本の当たり前が海外では不思議なことだったりします。
まずは知ること、
そして対話しながら一緒に考えてみましょう。
対話の様子
ここで、今回の対話会のトピックを抜粋してご紹介します。
子どもたちは、自然と「問い」を出すものなのか
今回は、日本の教育事情と海外の教育事情を比較するというポイントでインスピレーショントークをスタートしました。
国際バカロレア:すべての6科目の中で、「問いを立てて探究する」時間が確保されていた。
スイス:プロジェクト学習で、生徒が主体的に取り組む仕組みがあちこちに散りばめられていた。
インスピレーショントークを受けて、対話会の参加者から「問い」についての話題が出されました。
例えば、Six thinking hatsのような思考を育てるトレーニングの経験があります。みなさんの実体験として、問いを出す訓練はどのように行われていましたか?
参考:Six thinking hats
IB経験者の寺本くんによると、それぞれの科目の課題に取り組みながら、問が自然と出てくる体験があったということ。
例えば、数学の証明をする研究論文で、「この証明を取り上げたい」と選択をし、先生と遣り取りをした記憶があるようです。
常に問いがあって、それに対して答える、リサーチする。
自分でも、問いを立てることに苦労をした記憶はなかったとのことでした。
子どもたちが問いを立てる経験に慣れているかどうか、日々の学習活動にどう取り込んでいくのか、そういったことをもっと話せる場所がほしいと感じます。
その活動は、本当に探究学習なのか
スイスの教育についての情報提供の中で出てきていた「プロジェクト学習」について、対話がどんどん深まっていきます。
中学校のときは、半年以上をかけた自由研究があった。最終は論文を作るところまで取り組む。自分で計画をするところから始まった。テーマを決めて、それに取り組んだ。
かなり大きな取り組みだったけれど、日々の調べ学習の時間はほとんど確保できていなかった。大きな自由研究でなくても、普段から、調べさせてもらえる時間の積み重ねが習慣となる。自分で発表し、フィードバックをもらう、という経験も機会が少ない。もっとそれについて議論する場が欲しいと思っていた。
「自由研究、と名前がついている、宿題だった。」という辛辣なエピソードを参加者の方から聞かせていただきました。
授業中に問いが浮かんだり、やりたいことがあったとしても、優先事項にはならない。疑問を解決する時間が取れない。そんな実体験をベースに、では、これからどのように変えていくことが期待されるのか、話を深めていきます。
一生懸命やったのに、フィードバックが得られない。それは悲しいことかもしれない。
プロジェクト学習を進めていく上で、なくてはならないのが、発表とフィードバック。ですが、ここに時間を割くということは、実際の教育現場では難しいのが実情です。
調べ学習をしたのに、発表の機会がない、というアンバランスな状態では、学習者のモヤモヤも募る一方かもしれません。
ミドルパークのオンライン対話会へ参加をおすすめする理由
広げる:多様な視座を身につけられる
自分とは異なるバックグラウンドを持つ方々と、フラットな関係で対話をすることで、多様な視座(物事を見る姿勢や立場)を身につけることができます。
深める:思考放棄せず、意見を深められる
水がどんどん流れていくように、場の話題が少しずつ移ろいながらも留まることはありません。一人で問答をするのと異なる、対話会の面白さはここにあります。
落とさない:決着点がゴールではない
すり合わせ、双方合意の上、着地点を探さなくて良い。これが、私たちの開く対話会の最大の特徴です。
トオラスは、「すべてのいのちが大切にされる社会」を目指す完全リモート組織です。
「すべてのいのちを大切にする」ということを考える過程で、私たちは、「対話」の重要性を強く感じてきました。
トオラスでは、対話を「手段」ではなく「目的」と捉え、「生きることは対話すること」として、ひとりでも多くの「対話できる人財」を増やすための活動をしています。
トオラスの考える「対話」は、以下の通り。
・それぞれの考え、受け取り方を違いに共有すること。
・すり合わせの必要はない。
・違いを知ることで自分を知る。
興味のあるテーマについて対話をすることで、あらたな自分を発見したり成長する喜びを、ぜひみなさんに感じてほしいとの想いで、定期的な対話の場をつくっています。
応援をどうぞよろしくお願いいたします。
まとめ
いかがでしたか。
今回は、教育をテーマにした対話会の報告記事をお届けしました。
教育とは、と一言では表現できない幅広い領域を指すことは承知の上での企画でしたが、やはり対話会に集まった方とともに作る場は格別。
次回は、教育をさらに細分化したテーマで、対話会を開いてみたい、というアイデアも出ていました。
真面目なテーマも、身近なテーマも、毎月多様な対話会を行っている、オンラインサークル「ミドルパーク」では、現在、会員募集中。
あなたはどんなテーマで対話をしたいですか?
ご興味のある方は、ぜひ、私たちの仲間になって下さいね。
オンラインサークル ミドルパーク
https://self-organization.jp/middle-park/
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