何かを待ち望むことの構造
何かを待ち望むということは、その何かがまだ到来していないということであり、そうでありながらも、それが待ち望むことが可能な程度には手元に観念として、あるいは何らかのイメージとして獲得されているということである。言い換えれば、可能性としては手元にあるけれども、現実化していないということである。待ち望むということの中に、こうした可能性と実現という対立がある。なぜならば、待ち望むことの中には、それが未実現であることが含まれていて、未実現であることは可能性と実現との分離状態を意味するか