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失敗だらけのアラサー女が職業訓練校に通った結果www

 当日の天気はどうだろう、とソワソワしていたけれど、どうやら雨は降りそうにない。良かった。
 ここしばらくは、梅雨らしく雨が続いていた。けれど、この日くらいは晴れて──とまでは言わないが、せめて雨は降らないでほしかった。

 窓の外には曇り空が広がる。3ヶ月前、私がここに来たばかりの頃は、通りを挟んだ向かい側にある神社の桜が満開だった。

 もう3ヶ月か、早いなぁ……。
 これで、とうとうみんなと顔を合わせる3ヶ月もおしまいだ。

 6月24日(木)。この日は修了式だ。
 港区赤坂の、とある会社の会議室にて。職業訓練校「基礎からマスターするキャリア相談員養成科」の修了式が行われた。

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 下記の記事でも書いたように、私は昨年12月で、4ヶ月勤めた会社を退職することになっていた。

 そこからアルバイトや業務委託のお仕事も細々と行い、3月からは、職業訓練校に通うことになった。通い始めたばかりの頃のエピソードは下記の記事に譲ることにする。

 最初の頃は、オリエンテーションを兼ねたゲーム的な交流コンテンツも多く、とても楽しくはあるものの「本当にこれでスキルが身につくのか?」と懐疑的になる部分もあった。しかし、授業が進んでいくにつれ、教科書を使った座学や、傾聴、カウンセリングのロープレも増えていき、仲間からの忌憚のないフィードバックもあり、基礎的なことに関しては「概ね、学び切ったかも」と思える域には達することができた。

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 訓練校は9時40分に始まり、適宜休憩を挟んで16時半に終わる。一般企業の終業時間よりもだいぶ早い。私は、放課後(というのか?)の時間も割と有効活用できていたと思う。アルバイト等をすることもあったし、5月はFPの勉強を集中的に行い、6月からは就職活動も行いはじめた。

 ──もともと、入校当初はあまり積極的に転職活動をするつもりはなかった。やりたいこともあったので、アルバイトや業務委託のお仕事を重ねつつ資金調達などの準備をしていきたかった。そもそも、4社で正社員として働いた結果、私はフルタイムでのお勤めがあまり向いている気がしていなかった。

 しかし、ここは職業訓練校だ。独立することがゴールではなく、あくまでも「就職」を支援する学校だ。(フルタイム、パートタイム等、就業方法は様々だが)
 ましてやこの訓練校は「キャリア相談員養成講座」。講師陣は、就職支援のプロたちだ。かれらの「就職」への熱意や訓練校の仲間たちの意欲にも影響され、一緒になって求人を探してみたところ、私が興味を持てる求人が多数見つかった。
 そして、その大半に関して私は応募資格を満たしていた。意外だった。特に、「相談業務」や「編集」「制作」の仕事に関して、未経験でも応募できる仕事がこんなにあるというのはまったくの予想外だった。

 そして、去年転職活動をしたときにはだいぶ苦戦したので、今回もどうせたくさん落ちるだろうな……と思いながら応募書類を送ったところ、想定していたよりずっと書類の通過率が良く、自分でも驚いてしまった。
 また、いくつか面接を受けた会社のうちの1社からは、正社員の仕事としては過去最高額の基本給を提示していただき、言葉にできない嬉しさがこみ上げてきた。

 通過率が上がった理由としては、さまざまな要因があったと思う。
 とにかく転職しなくちゃ、と、がむしゃらに転職サイトの「興味あり」ボタンを押していた去年と違い、今回は応募する求人について、ハロワの職員さんや訓練校のメンバーとも相談しながら厳選した上、一社一社に丁寧に応募書類を作成し、職歴書の自己PR文もそれぞれの会社の特徴に合わせたものに書き換えた。
 
訓練校の授業での度重なるワークショップやロープレ、そして適職診断のチェックテスト等を通じて、自分の興味関心の軸や、仕事を通じて得たいものがどんどん明確になってきた、という部分もあったと思う。

 また、民間の求人サイトだと、これまでの当人の業務経験をもとに求人がサジェストされてくるため、別業界へのジョブチェンジをしたい場合にはそれらがノイズになることもあった。そしてジョブチェンジをしようにも、民間の求人サイトでは実務経験がある人を求めていることが多いため、未経験分野での仕事を探すにはそもそも不向きだと感じることもあった。
 でも、ハローワークの掲載求人ではそのようなことはない。自動的に求人がサジェストされることはないし、未経験での応募を受け付けているところも多数ある。そして、応募にあたり必要な紹介状を出してもらう際、職員さんから注意点を教えてもらえることもある。

 また、職探しと直接の関係はないが、授業内でのメンタルヘルスの勉強でセルフケアの方法、健康の注意点を学んだことや、ワークの中で自分自身の相談を聞いてもらうようなシチュエーションも多数あったことも良かったと感じている。これらのおかげでストレスを減らすことができ、ピアサポートも充実していたため、気持ちに余裕を持って就職活動ができたことも大きかったのではないかと考えている。

 また今回は、職歴書の自己PRの中に、その業務と直接は関係なくとも「その会社でどのようなことを学び、いずれはどのようなことをやっていきたいか」を入れることにしたのも良かったのかもしれない。
 これまでは「そういったことは、会社のことを踏み台にするようで利己的と思われるのではないか」と考え萎縮していたが、とある本を読み考えが変わった。
「踏み台にするからといって、利己的と思われるようなことはない。会社側もそういう人を求めている。人生の目的がある人には熱意がある。目的に近づくためにモチベーション高く能動的に仕事に打ち込む人は、成果を出しやすい」というくだりを読み、それでいいんだ……とストンと肩の荷が下りた。

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 これを書いている現在は、複数の会社の選考結果を待っているところだ。それぞれどういう結果になったとしても、そこから学べるものは多数あると強く感じている。「結果が出るのを待つこと」は少し怖さもあるけれど、期待と楽しみはそれ以上に大きい。そんな想いを抱きながら、私は今日も一歩、目標へと進んでいく。

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