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若者の「おじさん嫌い」の理由

ステレオタイプってご存知ですか?


「おじさん嫌い」は時代とともに繰り返してます。どの時代でも、若者の年代にあたる人たちの多くは「おじさん」という存在に嫌悪感を抱きやすいです。逆に、「おじさん」側の人も、おじさんだから嫌われている、と決めつけてしまっていて、理由を特に考えてない可能性もあるように思いました。

実はこれは危険です。

例えばはるか昔、人種差別が行われていた時代。差別のせいで迫害されている人たちの本当のすばらしさが世界に伝わらなかったように、ステレオタイプをした状態だと、脳がそれ以上の情報を受け付けないので、硬い頭が出来上がるのです。
広がる知見も広がらないままとなりますので注意が必要です。

このように、多くの人に浸透している固定観念や思い込みのことをステレオタイプと呼びます。

長い目で見て、あなたがおじさんやおばさんになった時、聡明な人付き合いをしたければ、何かを一括りにして物事を判断することは弊害になるでしょう。
特に人と接する時は出来るだけ個人個人で見るように心がけたいところです。

ではなぜ「おじさん」が嫌われるのか?
この理由の仮説を立てていこうと思います。
「おじさん」が嫌われる理由を細かく分析していけば、少しは嫌いの感情が緩和され、我々はより聡明になれるのではないか、と考えています。

まずよく耳にする嫌われ特徴が以下の通りです:

・話が長い
・謝らない、上から目線
・変化を嫌う
・歳を重ねているだけ偉いと思っている
・くしゃみがでかい(これいうやつはアホでしょ笑)

ただ、「おじさん」にこの特徴が多いとされているだけで、若い人でもこういった特徴を持った人は存在します。特に「年を重ねているだけで偉いと思っている」という点においては、学校とかで「先輩は後輩より偉い」といった風習があるように、高い確率で若い人も同じような思考回路を持っていることが伺えます。

また、こう言った特徴がない「おじさん」でも、悲しいことに、すでに「おじさん」レッテルが貼られているので、たまたま人生で一度だけ大きなくしゃみが出てしまった、という時でも、周りは「ほら、やっぱりね」となりやすいのです。

「おじさん」に対して陰口しか叩けない


ではなぜ、なぜ女性(おばさん)や若い人ではなく男性(おじさん)がターゲットになりやすいのかを考えていきたいと思います。

それは簡単に言うと、強い上に面倒くさいことが多いからです。

社会的な地位に就いている人が多く、社会での生き方を知っています。また、化学的に謳われているように、男性より女性の方が社会性を身に付けるのが早く、周りに配慮する能力、相手の気持ちを読み取る能力が男性より高いことが多いです。もちろん例外もありますが。
そのため、男性の方が自分で気づかないうちに人に対しハラスメントに近いことをしてしまうことが多いのです。

例えば「おじさん」に色々と指摘してみるとしましょう。「おじさん」は、持ち前のノウハウもあるし、人としてのプライドも多少はある。「おじさん」は自身の尊厳のため反撃します。

多くの場合、「おじさん」は社会でのノウハウを基準に話し、結果論で話すと仮定しましょう。
若い人たちはノウハウや経験値が「おじさん」より少ないため、主観的な話し方が多くなると仮定します。

こうなった場合、「おじさん」の方が強いことが自然と多くなります。そして話が噛み合わないと感じた若い人たちは立ち向かう気力も失せ、陰口を叩くしかなくなるのです。

そして「おじさん」という年齢層にいるだけで、人にリスペクトされることがある程度デフォルトな状態になっているため、周りの人たちはさらにコミュニケーションが取りにくくなっているのです。

コミュニケーションが取れない不満が増大し、いつの間にか「おじさん嫌い」というステレオタイプ的な発言に繋がっているのです。

さらに悲惨なことに、多くの「おじさん」はこのことを理解していないと考えます。

若いままの気持ちのままでいるが故に、人が自分に対して咄嗟に構えてしまっているのが見えていないのです。さらに言うと、「おじさん」たちは「なんかみんな言い返してこないな~言い返してくればいいのに」という風に思っているわけです。
人が自分を見て咄嗟に構えてしまっているということがピンとこない「おじさん」たちは、例えば自分がGoogleの社長くらいの地位にいる人と話す時を想像してもらえばわかりやすいかと思います。

だって「おじさん」ってだけで怖いじゃん


社会的に強い男性は、周りを顧みない「力」と「汚さ」で地位を獲得していることが多いでしょう。
自分の生き方で這い上がってきたという自負があるとすれば、そのやり方に醜いプライドを持っていることも予想できます。

「おじさん」に限った話ではありませんが、プライドが高すぎて、こちらが言い返すとキレる人がいます。こちらも、老若男女関係なくあります。
ただ「おじさん」がそれをしてしまうと、非常に質が悪くなるのです。

残念なことにそういったこじらせ「おじさん」は日本に多いとされています。日本でモラハラの割合やパーソナリティ障害の割合が高いことが物語っています

自分がデフォルトでリスペクトされる対象であることを理解せず、若い人や下の立場の人たちと同じ土俵に立ちたがります。
正直言うと、大人として恥ずかしい行為と感じます。

ただ若い人でも上記に似た行動は見られます。例えばガキ大将や、思いあがった系のカースト上位なんかはその典型です。

しかしながら、やはり「おじさん」になればなるほど上記の特徴が強く出やすいのも事実。これはなぜなのか?簡単に言うと、

あるタイミングから自分を叱る人がいなくなるから精神的な成長が非常に遅くなるのです。

「おじさん」になれば、生き方や人への接し方について叱られることが少なくなり、自分自身の知識と感覚を指標にせざるを得なくなってくるのです。

生き方を自分自身で確立していき、「俺はやった」みたいな醜いプライドが生まれます。

その反面、若いときは常に自分より上の立場の人間がいるので、成長の度合いや、社会的に良いとされる考え方が定着しやすくなります。

ウザかろうがなんだろうが、「おじさん」の存在が反動となって若い頃の健全な思考が作られるのです
例えば「周りに優しくしなきゃ」と考えている人も、少なからずは「周りに優しくしないおじさん」の存在が、反面教師となって一役買っているのではないでしょうか。

これだけでも、「おじさん」たちの存在を無下にすることはデメリットの方が多いと言えるのではないでしょうか。

当たり前だけど、好かれる「おじさん」もいる


とはいえ、「おじさん」でも成長し続ける人がいるのも事実。
この違いは何なのか?これについても仮説を立ててみます。
これがわかれば、「おじさん」に当てはまる方は少しでも嫌われ特徴の処置ができるのではないか、と考えます。

一般的に男性としての性役割は以下のものが多いと考えます:

・自信を持っていることが魅力的
・筋力が強いほうが魅力的
・社会貢献で自分の価値を出す
・見た目や中身よりお金を稼げるかが重要

そして上記の項目に加え、老若男女問わず共通する以下の特徴があるとします:

・人としての尊厳がある
・人と接する時、少なからず緊張する
・人に多少は親切にしたいと思っている
・できれば嫌われたくない
・新しい環境では不安がある

もちろん例外はありますが、これらは一般的な人間ならば老若男女関係なく共通することですね。ついでに言うと、くしゃみが大きいのも、年齢や性別に関係なく大きいひとは大きいです。

ここで大きなポイントとなるのが、「自信を持っているべき」という性役割です。
もしこの考えが強く出すぎてしまった場合、嫌われ特徴になりやすいので注意が必要です。

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