創作民話 ふたりの惣領
ある武家の惣領が朝帰りをした。しかし前日にも総領が家に戻っている。
ふたり居る総領を、それぞれを別室に通した。
我が家は長男の総領と次男坊がいる。家族に面通しをすると
誰が見ても区別がつかない。母親ですらわからないわからないとつぶやいた。
それぞれの前日の言い分を問いただすと
先に戻った方は茶屋からまっすぐ帰ったという
朝帰りした方は茶屋から戻る途中で眠くなり古寺の軒先で寝て朝に戻った。
どちらの言い分も茶屋から後の目撃者も居ないため確認ができない
総領同士は合わせないように