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くちは災いのもと

昔の職場にて。
「沖縄の料理って苦手。油っこいよね」と話す人がいました。
その人は、わたしが沖縄出身だとは知らず。
悪気はなかったんだと思います。
ってのも顔がね、ぱっと見では沖縄では無いんです、わたし。
で、なんとなく旅行や料理の話になって。
その人は北の方の出身で、そこから始まる故郷自慢……。
まあ、普通に聞いていましたよ。笑顔で。大人ですから。
にしても、ただ普通に自慢すりゃいいのに。なにも他を下げなくても……とは思いました。言いませんでしたけど笑

あと、あまり知られていないんだなーっても思いました。
沖縄料理の本当のところ。
いや、もしかすると食べたことなくて、見た目だけで話していたのかな。
例えば、ラフテー(豚の角煮)や、てびち(豚足)って、脂っこそうに見えますよね。でも、あれ、しっかりと脂抜きがされています。
わたしの母は料理人なんですが、茹でた後は一旦冷蔵庫で冷やし、上に浮いて固まった脂(ラード)をきれいに取り除いたのち、調理に入ります。
沖縄そばも、ソーキ(あばら肉)やラフテーが乗ってボリューミーに見えても、汁は鰹だし。さっぱりとしています。
食べたことのある人なら、きっと分かると思うんだけどなー。
食べて分からなかったとしたら、よっぽどの味音痴。
根に持ってる発言笑
いや、根に持ってますよー。今でも覚えているくらいには。

でね、この一件は、とても勉強になりました。
地域や国に対する「苦手」などネガティブな発言はしてはいけないってこと。絶対に。
たとえ個人的主観であっても、です。
どこに、そのルーツの人がいるか分からないのですから。
思うな、考えるな、なんて言いません。
ただ、言わなくていいことは言わない。それだけ。
わたしのように、いつまでもしっかりと覚えている人がいるのですから。
そして、こんな風に書かれてしまうのですから。

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