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「最も幸せな年収」って、ホントは一体いくらなの?

おはようございます、ひらっちです。世間は3連休の2日目ですが、みなさんはいかがお過ごしですか?

僕は農繁期真っ只中なんですけど、この連休はちょうど作業が落ち着きまして。なので、ライター業の下調べを兼ねて京都に行ってこようと思います。めちゃくちゃ混雑しそうなのが憂鬱ですが。あんまり人がいない田舎にいるもんでね。早めにnoteの記事をアップしてお出掛けしようと思います!

<いつものように簡単な自己紹介です>

僕は、地方国立大学を卒業後、ブラック企業で営業マンを経験。その後、フリーランスのライターとして独立開業、さらに数年後、新規就農して農業をスタートさせ、2020年現在、好きな仕事を選びながら人生を謳歌する「ほぼセミリタイア生活」を実践しているアラフォーです。

このnoteでは、特に20・30代のビジネスパーソンの皆さんに、僕の経験に基づいた「人生を楽しく過ごすための技術」を提供し、少しでもたくさんの方に「幸せな毎日」を掴んで欲しいと考えています。どうかお付き合いください。

現在、『マイナビ農業』で不定期連載中。先日の予告通り、6月に入って記事が2本アップされました。よかったらぜひご覧くださーい(^^♪

幸せな毎日」を掴んで欲しいと考えています。どうかお付き合いください。

現在、『マイナビ農業』で不定期連載中。先日の予告通り、6月に入って記事が2本アップされました。よかったらぜひご覧くださーい(^^♪

■「限界効用逓減の法則」とは?

あらためまして、ひらっちです。今日は久しぶりに「お金」をテーマに書いてみたいと思います。

みなさんは、「限界効用逓減の法則」っていう言葉、ご存知ですか?

何やら難しい漢字が並んでいるので、「ひらっちさんがまた変なワードをぶっこんできた!」なんてお感じの方もいるかもしれませんが、実はそんなに難解な言葉ではありません。

例えば、お酒が大好きなあなたの食卓に、1杯のビールが置いてあるとします。多くの方が経験していることだと思いますが、この1杯目のビール、2杯目よりも美味しいと思いませんか?

1杯目を飲み干し、2杯目、3杯目…と飲み続けていくと、あなたの「美味しい」という気持ちは、徐々に少なくなっていくと思います。

そう、これが「限界効用逓減の法則」です。つまり、同じものが与えられ続けると、そこから得られる効用は徐々に少なくなり、どこかで頭打ちになるよということを意味しています。世の中の多くのものに当てはまる、原理原則みたいなものですね。

さて、この法則、収入にも当てはまることが知られています。世界的に有名で、マネー系の記事で頻繁に取り上げられるのが、ノーベル賞受賞者のダニエル・カーネマン名誉教授が2010年に発表した研究結果です。

ダニエル・カーネマン大先生は「幸福度が最も高い年収は7万5,000ドル」という研究結果を発表しました。そして、これを引用しながら「年収は800~1000万円くらいが一番いい」みたいなことが喧伝され続けています。

ビジネス雑誌の『プレジデント』最新号でも、近著『シンプルで合理的な人生設計』などでお馴染みの橘玲さんが、同様のことを書いていました。

プレジデントの記事はネット上に見つけられなかったので、同じようなことを書いている別記事をアップしておきますね。

ただ、僕は「これって本当にそうかなぁ~」なんて思うんですよね。色々と調べてみると、日本人は「年収800万円なんかじゃ全然満足していない!」ということが見えてきたりしますから。

■お金を稼げば稼ぐほど、右肩上がりで幸せになれる?

実は、コロナ禍であんまり注目されることはありませんでしたが、アメリカにおいても、「ダニエル・カーネマン氏の調査結果は違うんじゃない?」と思わせる研究結果が出ているんですよね。

ペンシルベニア大学のマシュー・キリングスワース氏が、2021年1月に発表した調査では、年収と比例して幸福度は上昇し続けるという結果が出ています。要するに「収入について、限界効用逓減の法則は当てはまらない」というわけです。

日本の調査にも目を向けてみましょう。内閣府が2020年9月に発表した「満足度・生活の質に関する調査による第4次報告書」を見てみると、幸福度のピークは年収2,000万円~3,000万円。カーネマン氏の数字よりもさらに高いところに幸福度のピークがあることが見てとれます。

詳しく知りたい方は、下記のオリックス銀行の記事が分かりやすいので読んでみてください。なぜカーネマン大先生の調査結果が「幸せな収入が低すぎる」結果になったか、そのあたりの考察も紹介してくれているのでなかなか面白いですよ。

それにしても「年収800万円」と「年収3000万円」では、全然印象が違いますよね。年収1000万円くらいであればなんとか手が届きそうですが、年収3000万円となると、ほとんどのサラリーマンにとって「無理ゲー」なレベルです。みなさんは、どうお感じになりますでしょうか?

■まとめ

結局のところ、「年収800万円くらいが幸福度の限界」という言葉は「とても耳障りがいい」わけですね。だから、いまだに色々な媒体で引用される。それが真実かなぁ~なんて個人的には思います。

普段からビジネス雑誌などを読む層というのは、おそらくそれなりに高所得で意識が高い「年収1000万円前後」のビジネスパーソンが多いと推察されます。

このあたりは税金のターゲットにされやすく、「年収1000万円」という甘美な響きとは裏腹に、意外に大変な毎日を過ごしているケースが少なくない。そういった人たちにとって、「結局、年収1000万円が一番幸せなんです」というワードはとっても心地が良いわけです。

でも、「心地よさ」と「真実」はイコールではありません。むしろ、大きな間違いであるケースも少なくない。自分にとってあまりに心地よい情報は、典型的な「確証バイアス」にはまり込んでいることを疑った方がいいと僕は思います。

「確証バイアス」とは、自分がすでに持っている先入観や仮説を肯定するため、自分にとって都合のよい情報ばかりを集める傾向のこと。認知バイアス、つまり自分の思い込みや周囲の要因によって非合理的な判断をしてしまう心理現象の一種です。

あなたにとって「年収800万円が一番幸福」は、自分を肯定してくれる心地よい言葉になっていませんか? そうだとしたら、今の生活を疑ってみると、「残酷な真実」が見え、「より幸せな人生を切り拓くヒント」が見つかるかもしれません。

映画『マトリックス』みたいに「真実を知るのは、ただ辛いだけ」という可能性もありますけどね(笑) この世の中、真実を知らない方が幸せということは、往々にしてありますから。

もちろん、「そもそも『幸せの定義』なんて人に決めてもらうもんじゃない!」という絶対的な真理は、全く揺らぐことはありませんけどね(^^♪

<よろしければ過去の記事も参考にしてみてください!>

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