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契約書面の作成義務化は、フリーランスを救うのか?

おはようございます、ひらっちです。かなり久しぶりの更新ですが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか? お盆休みという方も多いかもしれませんね。僕は毎度のことながら、がっつりお仕事(笑) 農作業も最終出荷に向けて大詰めの作業が続いていますし、今日も明日も取材があるので、頑張って行ってきます!

<いつものように簡単な自己紹介です>

僕は、地方国立大学を卒業後、ブラック企業で営業マンを経験。その後、フリーランスのライターとして独立開業、さらに数年後、新規就農して農業をスタートさせ、2020年現在、好きな仕事を選びながら人生を謳歌する「ほぼセミリタイア生活」を実践しているアラフォーです。

このnoteでは、特に20・30代のビジネスパーソンの皆さんに、僕の経験に基づいた「人生を楽しく過ごすための技術」を提供し、少しでもたくさんの方に「幸せな毎日」を掴んで欲しいと考えています。どうかお付き合いください。

■資本金1000万円以下でも、フリーランスへの書面交付が義務化に?

あらためまして、ひらっちです。今日は「フリーランス」をテーマに書いてみたいと思います。

今朝、何気なくヤフーニュースを見ていたら、こんな記事を見つけました。

出元は読売新聞ですかね? 記事によれば、フリーランスで働く人たちの法的保護を強化するため、業務発注時に契約書面の作成を義務づける事業者の対象を拡大する方針とのこと。

現在は、下請法により、資本金10000万円超の事業者がフリーランスに業務を発注する場合、取引代金の額や支払期日を記載した書面の交付を義務付けています。一方、資本金1000万円以下の事業者が発注する取引については義務付けの対象外となっているため、こうした業者にも対象を拡大する方向で検討を進めているそうです。

新型コロナの感染拡大の影響もあり、「口約束していた仕事が一方的にキャンセルされた」といった事例が増えていることが背景にあるようですね。

■書面交付が義務化され、発注者も、受注者も、面倒な作業が増えた?

僕は、この下請法による規定ができる以前から、フリーランスのライターとして仕事を続けていますが、確かに書面の交付が義務化されて以降、依頼時に発注内容をきちんと明記し、書面等でご連絡いただくケースが格段に増えました。

ただ、困ったことに、それに伴う確認作業なども同時に増えてしまっているというのが率直な印象です。案件が高額の場合はトラブル防止のために一定の役割を果たしていると思う一方、ギャラが少額の場合にも同様の書面の確認作業などが発生し、正直なところ、かなり煩わしいと言わざるを得ません。

また、本来は「フリーランスの保護」が目的であるにも関わらず、「書面交付の義務を果たすこと」が完全に目的化してしまっているようなケースが多い気がしています。

ちなみに僕も、過去に何度も「突然のキャンセル」を経験しています。もちろんいい気はしないけれど、それまでの関係性や合理的な理由があれば、そのことで目くじらを立てるようなことはしないことが多いです。ちょっとした嫌味ぐらいは言うかもしれませんが(笑)

結局のところ、「書面交付のあり・なし」よりも、いかに日ごろからきちんとコミュニケーションを取っておくかが大事だと思います。そもそも書面をいくら交付されたからといって、発注先が倒産しているのに「キャンセル料を払え!」と言っても取り返すのは難しいですからね。

僕も、破産した会社からの依頼を受けていたことがありますが、結局、数万円のギャラは泣き寝入りする結果になりました。ま、そんなに仕事量も多くなかったし、その後の手間を考えて「損切りした」という感じでしょうかね。

■まとめ

もちろん、立場の弱いフリーランスがいつも泣き寝入りするような状況が起こるのは不幸だし、なんとか是正しないといけないと思います。でも、個人的には書類交付の手間がかさめば、「もう面倒だから、フリーランスに頼まず、社内でもう少し頑張ってみよう」という方向にインセンティブが働き、お互いにとってあんまりいい結果を生まないのでは?と感じています。

「これを機にギャラの安い案件が駆逐されていく」みたいなことが起これば現状が好転するかもしれませんが、プロのライターではなく「単に安く(最低賃金より安価に)文章を書いてほしい」というニーズが一定数あり、その需要に応える供給者がいる現状では、難しいかもしれませんね。

そもそも、泣き寝入りしなくて済む一番の方法は、「簡単にキャンセルをお願いされないような存在になること」。これに尽きると思います。

取引先からすれば、今後もお付き合いを続けたいと思うのであれば、無理な要求はしませんよね? 逆に「ま、別のライターさんに取り換えればいいか」という存在であれば、取引先によってはぞんざいな扱いを受けるかもしれない。結局、自分の価値を高めることが、時間がかかるけど最良の「泣き寝入り対策」だと思います。

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