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コロナ禍で、もっと根性出して引きこもれ

 仕事柄、心理に関する情報をいろいろ検索する。その中で、家の中に引きこもっておられる人の手記として、「もっと根性だして引きこもれ。」っという声を見つけた。

 コロナ禍で家から出ない生活はつらい。とってもつらい。人と話したい。人と接することの大切さを知った。そんなコメントは多く見受けられるが、一方で、家に籠れないなんて、根性がない、つまり、根性を出せば可能だ、ということだ。
 現在、引きこもりの人たちは統計データ上74万人といわれている。この人たちにとって、コロナ禍で家の中で過ごす時間を増やすということは、何ら不可能なことではない。根性が足りない。根性を出せばできるのだ。


 人間やればできる。そんな風に思えてくる。今現在は、コロナに対する制限は緩和されてきている。ほっと一息、といったところだろう。しかし今後、どのような変化が起こりうるかは未知数である。

 一方で、潔癖症の人の手記がある。日常的に皆がアルコール消毒をするようになって、「ようやく世の中が我々に追いついてきた。」「みんな私たちの気持ちわかってくれるようになった。」と語られる。
 コロナ禍のニュースで、電車の中のつり革を触ることに躊躇する。ドアノブ、エレベーターのボタンを触るのに躊躇するなど、いままで、「そんなことを思うなんておかしい」とされてきたことが、世の中の一般常識となってきた。常識が変わることで、街中を出歩くことに不安を感じなくなったそうだ。
 だって、色んな所にアルコールを置いてくれているから。

 もちろん、テレワークもそう。雨が降ろうが槍が降ろうが会社に行くことが美徳だった昭和の時代から、「会社に行かなくても仕事はできる。」時代に変化した。仕事も、変わろうとしている。
 世の中、変われば変わるものである。
 コロナ禍の急な変化も悪いものだけではない。人か変化を求めるとき、お手本となるヒントは、いたるところにある。そして、その結果として他者理解が進むきっかけになってくることを願う。

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