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新築住宅の”地鎮祭”|その意味・準備・費用・服装・流れを丸ごと解説します。

家を建てる際に行われる地鎮祭(じちんさい)多くの方は初めて体験する儀式でしょう。地鎮祭とは何なのか?どのような準備が必要なのか?費用はいくらくらいかかるのか?どういう流れなのか?など事前に知っておきたい情報を解説します。



地鎮祭(じちんさい)とは?

地鎮祭とは、土木工事を行う際や建物を建てる際に、その土地を守っている神様に対して「工事の安全」を祈願する儀式です。地鎮祭には神主さんを呼び、施主、建築会社など工事の関係者が集まって行われます。
ただし必ずしも行わなければいけないという儀式ではありません。
最近では、施主が無宗教であったり、家の建築が遠方であったり、また地鎮祭は吉日に行うことが多いため、工事の予定と施主の都合が合わないなどの理由で、実施しないケースもあり、地鎮祭を行うかどうかの判断は施主に決める権利があります。
ただし、施主と工事関係者が一緒になって工事の安全を祈願するけじめや建物の配置を確認する良い機会であったり、関係者で近隣に挨拶をするなど周囲の方々への配慮をする良い機会であるため、特に理由がないのであれば地鎮祭を行ったほうが安心でしょう。


地鎮祭を行うまでにすること

地鎮祭を行うことが決まったら大きく次のようなことをします

  • 日程調整

  • 神主さんの確保

  • 必要なものの準備

住宅を建てる場合、基本的には住宅会社がすべての手配をしてくれるでしょう。神主さんも施主からの要望がない限り、通常建築会社が依頼して段取りを共有している神社に依頼します。したがって施主は初穂料(はつほりょう)といって神主さんに払う費用と、近隣挨拶のお菓子などの準備だけをして当日建築地に赴く流れとなります。

あまり住宅が建たない地域などでは、神事に必要なお供え物や、初穂料以外の準備費用を施主が負担することもあるでしょう。その際は何をどこまで準備するか建築会社に確認すれば教えてくれます。


地鎮祭を行うのに良い日とは


地鎮祭はカレンダーにもある「六曜吉凶」に順じて、取り決められます。

【地鎮祭を行うのに良い日】
大安・友引・先勝(さきがち)の牛の刻(11時~13時)とされています。

【避けた方がよいとされる日】
仏滅・先負(さきまけ)・赤口(しゃっこう)・三隣亡(さんりんぼう)です。とくに三隣亡(さんりんぼう)」とは建築に関して凶日とされる日です。
天気に関しては特に吉凶はなく雨の日でも執り行う場合が普通です。


地鎮祭に必要な費用


〈初穂料〉
多くの場合、初穂料(はつほりょう)と呼ばれる神主さんに払う謝礼が必要になります。相場は2万円~5万円程度です。初穂料は玉串料(玉串料)と呼ばれることもあります。

初穂料は、紅白の蝶結びのついた「のし袋」に入れて用意しておきます。
表書きには上段に「御初穂料」や「御玉串料」、下段に氏名を毛筆や筆ペンで書くのが一般的です。

〈ご近所への挨拶回りの手土産〉
ご近所へのあいさつ回りには1軒あたり500円から3000円程度のタオルやお菓子を準備するのが一般的です。

〈その他〉
その他の費用は地鎮祭を行う準備やお供え物の費用となりますが、地域や建築会社によって異なります。初穂料や手土産もしその他準備の費用が掛かったとしても10万円程度あれば大丈夫でしょう。


地鎮祭の服装は?

服装を決める際、地鎮祭は神事であることと、近隣挨拶があること、ただし屋外で土の上で行うことが多い状況がポイントです。

派手な格好やだらしない格好を避け、フォーマルな服装を選ぶのが無難ですが、当日雨や雪が降って足元がぬかるむ場合には、長靴やスニーカー着用が適する場合もあります。それを考えると品の良いカジュアルな服装で考えておくと良いでしょう。

子供の制服がない場合には、白シャツと黒や紺のパンツ・スカートを合わせるのがおすすめです。モノトーンのコーディネートでフォーマルな印象がでるでしょう。

地鎮祭の時、妊娠中の方のいらっしゃることもあるでしょうが、その場合はマタニティウェアで問題ありません。シックな色柄のものがあれば、あれこれ迷わずその着用をお勧めします。


地鎮祭の当日流れ


地鎮祭の時間は30分程度。設営や撤収の時間を含めると、だいたい2時間前後で地鎮祭が全て完了します。準備は工事関係者が行うことが多いので、施主は初穂料とご近所への挨拶用の手土産を準備して指定された時間に到着すれば大丈夫です。
祭場に入る前に「手水の儀」がありますが、略されることが多いです。

手水の儀

では、地鎮祭の流れを実際に行われた事例で確認してみましょう。

修祓の儀(しゅばつのぎ)

「修祓の儀(しゅばつのぎ)」から地鎮祭が始まります。

大幣(おおぬさ)でお祓(はら)い

まずは「大幣(おおぬさ)」を振り、参列者全員のお祓いを行います。

降神の儀(こうしんのぎ)・祝詞奏上(のりとそうじょう)

続いて神様をお招きする「降神の儀(こうしんのぎ)」、神様に祭祀の意義や目的を申し上げる
「祝詞奏上(のりとそうじょう)」と進んでいきます。

四方祓い(しほうばらい)

神様をこの地にお招きした後は、敷地のお清めをする「四方祓い(しほうばらい)」を行います。

刈初の儀(かりそめのぎ)

地鎮行事の一つである「刈初の儀(かりそめのぎ)」です。
大地に生えている草を刈り取り、これから家を建てると神様にお披露目する儀式となります。

鍬入れの儀(くわいれのぎ)

次に、土を耕し整地する意味がある「鍬入れの儀(くわいれのぎ)」を行います。

杭打ちの儀(くいうちのぎ)

施工会社がしっかりとした丈夫な家を建てるという意味がある
「杭打ちの儀(くいうちのぎ)」を行います。

玉串奉奠(たまぐしほうてん)

次に「玉串奉奠(たまぐしほうてん)」を行います。玉串奉奠は、工事の無事やご家族の健康など、様々な思いを玉串に乗せて、御神前に捧げる儀式です。

昇神の儀(しょうしんのぎ)

最後は「昇神の儀(しょうしんのぎ)」にて、お呼びした神様にお帰りいただきます。
ご神前に深く一礼をし、これで地鎮行事は終了となります。

お神酒で乾杯

地鎮祭が無事に終了し、工事安全・家内安全を祈って、全員で乾杯です。

鎮物(しずめもの)

鎮物は、工事の安全を願って、基礎工事の時に家の中心に埋めます。

上棟札(じょうとうふだ)

上棟札は家の守り神となり基礎工事が終わった後、いよいよ棟上げの日に
棟木と呼ばれる家の一番高いところに取り付けられます。

この後、関係者で近隣挨拶などを行います。
場合によっては設計担当者や工事担当者と一緒に建物の配置確認や、地盤面の高さの確認、隣地との境界線の処理の確認などが行われます。

まとめ

この記事では、地鎮祭を行う意味、費用、準備、服装、当日の流れを紹介しました。工事に関しては安全第一が一番、皆様のご新築工事におかれましても無事故での完成を心よりお祈り申し上げます。



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