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福岡県のマンションの相場を知りたい!

ここでは福岡県の新築と中古のマンション相場と今後の中古マンションの価格、高騰を続ける理由、そして今後動向予測をまとめました。


新築マンションの供給動向

マンションの価格推移や相場を考える上で福岡県のどのエリアに住むのかということは重要です。マンションの価値は多くがその立地、利便性によるところが多いでしょう。また資産価値を保つにはある程度人口が集中していて中古マンションの需要も高いということは必要です。

そういう点で福岡県は、福岡市を中心とした福岡エリア、北九州エリア、筑豊エリア、筑後エリアの4つの大きなエリアに分かれています。
その中でも福岡エリアと北九州エリアの流通量も多く、新築物件も多く供給され続けています。

福岡での新築マンションの相場を見る場合は福岡市、北九州市の㎡単価が参考になりますが、近年の価格上昇に加え特に2022年は福岡市中央区で億を超える物件が多数供給されるなど平均価格を押し上げている傾向にあります。

全国的に見ると人口は減少傾向にあるものの、マンションの新築物件は増えています。これは人口は減少しても核家族化、単世帯などの増加に伴い世帯数増えていることと、地方で働き口が少なくなり都市部へ若い世代が流入する傾向に変化がない事が要因と考えられます。

福岡、特に福岡市は2035年まで総人口も増える予測があり新築マンションの供給も多く直近のマンション価格は上昇傾向が続いています。

福岡の新築マンションの相場

2023年7月時点でSUUMO掲載の福岡県内新築マンション99物件の価格の平均を自社調査したところによると、福岡県の新築マンションの平均㎡価格は55.74万円、70㎡換算で3902万円となっています。これを福岡市、北九州市、その他の地域で分けると次のようになります。

福岡市の相場が非常に高くなっています。物件的には3LDKで3000万円台もありますが、東区、博多区、中央区、早良区の新築供給数の多いエリアにおいて5000万円以上1億円以上の物件もあることから平均の価格を押し上げている状況となっています。

過去の統計データからの福岡県の新築マンションの70㎡あたりの価格推移は次ようになっておりこの10年で新築マンションの価格は高騰していることがわかります。

新築マンションの価格高騰の要因

福岡の新築マンションの価格は上昇傾向が続いています。その原因としては
・福岡では中古より新築マンションが人気
・地価が上昇
・建築資材の高騰
・住宅ローンの低金利状態の継続
・投資物件としての需要の増大
があげられます。

▷福岡では中古より新築マンションが人気

2022年のレインズのデータによると福岡県内では中古マンションの成約戸数は3,315戸新築分譲マンションは5,064戸と1.5倍の供給量があります。またこれに戸建ての数を見てみると、中古戸建の成約数は1,750戸、新築戸建ては15,418戸と新築の戸建てが人気なことが分かります。中古、新築の総数を比較するとなんと4倍も新築物件が売れており福岡県では新築の需要が高い事が分かります。

▷地価が上昇

土地の価格の上昇に伴いマンション、戸建てともに販売価格もしくは総予算が高くなっている傾向にあります。福岡県全体では4.6%。福岡市では8.98%、北九州市で1.35%の上昇となりました。

2023年7月に公開された路線価においても比較的マンション需要がある福岡の主要市町では軒並み上昇傾向にあります。

 ▷ 建築資材の高騰

マンションは鉄筋コンクリート造りが採用されていますが、建築にかかる費用は年々高くなっており2022年には過去10年間で最高値を更新しました。これは円安による輸入資材の高騰や人手不足に伴う人件費の高騰があげられます。

 ▷住宅ローンの低金利状態の継続

2013年の日銀の金融緩和施策から住宅ローンは超低金利状態が継続しています。あとでも解説しますが金利が安いということは、月々の支払いが変わらなくても総額でより多くの借り入れが可能ということです。その影響もあり物件価格の高騰を維持できているということです。

 ▷投資物件としての需要の増大

野村総合研究所が、国内100都市を対象にして作成した「成長可能性都市ランキング」において、福岡市は「成長可能性の高い都市」第1位に選ばれました。福岡市は将来的にも発展し続ける、伸びしろのある都市であることを示しています。
また投資家アンケートにおいて日本のどのエリアに投資をしたいかという問いに対して、国内・海外投資家のいずれも福岡を東京と遜色ない最上位の重点エリアと敷いている回答もあります。近年福岡市内で相次いで1億、2億を超えるマンションが売り出され完売となっています。海外ファンドによる投資目的の購入が増えていることや、隣県などに生活基盤を持つ富裕層がセカンドハウスとして保有する動きもあるようで、2億円以上のマンションなどはそのような富裕層が資産価値を考え現金買いするような状況も生まれているようです。福岡市内ではそのような高額物件の価格が相場を底上げしている現状も出ています。

福岡県の中古マンションの相場

福岡県内でも最も中古マンションの流通量の多い福岡市内の価格相場は

となっています。
28,126件の取引価格よりの平均を示したもので最寄り駅等によりエリアの平均価格は
変動します。
また、福岡県内各地での部屋数による平均価格の一覧は次のようになります。

福岡の中古マンション売却の相場の今後

2023年現在、福岡では中古マンションの価格は大きく値上がりしています。中古マンションの売り出し数は2013年の約16000戸から2020年には35000戸以上と約7年で2倍になっています。それに比べ成約戸数は5,000戸程度と横ばい状態です。
成約戸数は横ばいで、売り出し数が多いのに、何故中古マンションの価格が高くなってきたのでしょうか?

▷中古マンションの価格は新築マンションの価格で決まる

それは、中古マンションの価格は新築マンションの価格で決まってくるからです。

その新築マンションの価格、福岡市に関してはこの10年で53%も上昇しています。

理由は先にも述べた2013年から行われている日銀の金融緩和=超低金利政策によるところが大きいでしょう。物件は消費者が買えなければその価格を維持できません。つまりは価格が高くなっても買えるという状況が新築マンションの高騰が続いている大きな要因です。

例えば、月々の支払いが12万円で35年ローンでいくらまで借り入れができるかというと

と、高い価格でも新築マンションを購入できるというわけです。

新築・中古マンションの高値はいつまで続くのか?


今後、マンションの価格が値下がりする要因はいくつか考えられます。
まずは、新築マンションの価格を押し上げていた低金利政策に動きが出ています。
日銀は2022年12月に長期金利の上昇を抑える策を緩めました(YCCによる10年物国債利回り変動幅を上下0.25%から0.5%程度の拡大)。それを受けて住宅ローンの固定金利が上昇したことをご存じの方も多いと思います。そして、2023年7月28日にはその幅を1.0%まで柔軟化しました。ただしこの時点では、日銀は意図する経済成長状態(基調的な物価上昇率が2%)までは届いていないという姿勢で金融緩和の継続、短期金利の引き上げもまだないとしています。ただし固定金利がジワリと上昇している事実、そしてこの先短期金利の引き上げの判断が下された場合はマンション価格に反映されると予想されます。

もう1点は中古マンションの売り出し数がさらに増加することと、マンションを売る世代は増えるものの、買う世代は減り続けるという需要と供給のバランスの悪化が予想される点です。

築40年以上の物件は所有者が亡くなったり、介護施設に入るなど多くが売りに出される傾向があります。今後上の表のように1981年以降の物件が多く中古市場に出てくることが予想されます。

このように金利施策の変化で新築マンションの価格が下がり、中古マンションの売り出し物件数が多くなると中古マンションの価格も必然的に値下がりすると予想されます。

まとめ

今回の記事では福岡のマンションの相場に関して新築と中古に分けて記載しました。全国の傾向と同じく新築物件は価格が高騰しつつも専有面積は減少傾向にあります。したがってファミリー層でマンションを購入する際は、せっかく購入した物件が手狭になって不満やストレスが溜まらないよう、これまで以上に将来家族やモノが増えることを想定して物件を選ぶ必要が出てくるでしょう。
 
また中古マンションの流通は今後増え、長期的には価格が下がる見通しと合わせ、マンションを資産として考えるならばより立地の良い物件を選択する必要がでてくるでしょう。

福岡県は中心部へ通勤する際でも比較的郊外からのアクセスも良く、値段が高くなっているとはいえ住宅用地も見つけやすいのが特徴です。現在の生活圏や学校区などが優先してどうしても選択肢がマンションしかないという方でも、すこし目線を変えれば戸建てならではの暮らしができる選択もここ福岡では十分可能なのです。マンションと戸建ての比較については別の記事で解説していますのでそちらを参考にしてください。

土地探しが大変だ、面倒だ、そもそもどのような土地を見つければいいのか分からないとお考えの方も多いでしょうが、新築住宅の土地探しは住宅の営業と行うと間違いなくスムーズに進むでしょう。是非福岡工務店、熊本工務店に資料請求をしてご相談ください。

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