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嫌な出来事をチャンスに変える その“意味付け”が人生を変える


なんだか自己啓発本みたいなタイトルになってしまった。


でも、3月って色々と別れが続いて、すぐ隣にいたはずの慣れ親しんだ人がその人生のハンドルを大きく切ったりして、「人生」とか「進む道」について考えさせられる時期だと思う。

私も職場で立て続けに別れがあって、身近な人が大きく人生の新たな一歩を踏み出すのを見ていた。

「この人こんな風に人生の設計図を描いていたんだなあ」と、すごく感化されたりした。

人が新たな世界に向かって新しい一歩を踏み出す姿には、いつも勇気付けられる。

そんなわけで、3月最後のマガジンに何を書こうかと、桜の散る道を何度も往復しながら思考をまとめていたらこうなった。


「嫌な出来事をチャンスに変える その“意味付け”が人生を変える」


話は先週に遡るのだけど、私はとある歯医者さんの待合室にいた。
かなり人気のある歯医者さんで、「18時ぴったりに来てください、遅れたら診ませんよ」となんども念を押されていた。時間に厳しいところなのだ。
そういうわけで、職場の大事な用事を後回しにして息を切らしてやってきたのだ。
ところが、18時00分になっても、30分になっても私の名前は呼ばれない。

奥からは新規の患者さんを高価な歯科矯正に勧誘する、私の担当医の先生の営業トークが響いてきている。

私はちょっとムッとした。
自分は温厚な方だと思っているし、人にはそれぞれ事情というものがある。
でも、こちらは他の仕事を諦めて時間通りにここにきている。この時間を蔑ろにして欲しくなかった。
しかもこれだけ忙しくて、手が回っていないのに、利益を求めて営業トークとは。

ぐぐぐ。

しかしこういう時、私は「あーイライラする!」と主観的に怒らないように意識している。

もったいないからである。

時間もエネルギーも、それによって生じるさらなる不快感も。

こういう時は何よりもまず、「今この瞬間、私にできること」と、「私にはどうしようもないこと」の間に線を引くことにしている。
それを識別することによって、何をするべきなのかが見えてくるからだ。
というわけで、私は考えた。

「今この瞬間、私にできること」

①受付の人に、「まだですか?」と聞いてみる
②受付の人に、「次の予定があるんですが…(嘘)」と訴えてみる
③「日を改めます」と帰る
④何か有意義なことをしながら待つ

こんなところだろうか。

①は、できるけれど、何も悪くない受付の人を不快な気持ちにさせてしまう。
②は、ちょっと相談ぽくていい。けれど、嘘だし、聞いたところで先生の営業を切り上げさせる力はなさそうだ。
③は、できるけれど、治療がまた1ヶ月後に延びてしまい、先生とも険悪な感じになり、まったくもっていいことがない。

つまりこの瞬間クレーマーになってもいいことはないのである。
受付の人も、先生も、彼らなりのベストを尽くして仕事をしている。私にはどうしようもないのである。

そんなわけで④の、「何か有意義なことをしながら待つ」という選択肢をとった。


スマホをいじっていても良かったのだが、待合室に本が置いてあったのでそれを手にとって読んだ。たまにはデジタルデトックスだ。

その時ふと手に取ったのが、この本だ。

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