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私が初めて心を許した男の話

長いこと私にお付き合いくださっているかたなら、薄々お気づきだろう。
(そうではないかたにも、この際伝えておいた方がいいだろう。)
私は基本的に男性不信である。

「いやいや、そんだけ銀座やら愛人やら結婚やらしてきて何が男性不信だよ」と思う方もいるかもしれないけれど、本当だ。
私は自分の中にある男性嫌悪を自覚している。もちろんそんな風にカテゴリーで人をくくるのは信念に反するし、個人で見ていけば素晴らしい人はたくさんいる。頭では理解している。だから、普段は恐怖やら不信感やらを統制下に意識的に制御している(つもりだ)。

でも私が"心から"信用することのできた男性は、本当に少ない。
こうして30過ぎまで生きて振り返ってみても、片手にも満たないと思う。
いや、よく考えたら、それは今もたった一人だけなのかもしれない。

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