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海外視察に行ったら人生は変わるのか?

8年前、私は成田空港にいた

初めての国際線の出発ゲート

初めての長時間のフライト

緊張するけど
ここまで来たならもう行くしかない!


ワクワクの方が大きかった

行き先はデンマークのコペンハーゲン
観光ではなく
現地の森の幼稚園や
保育園
教育施設を見て回る
視察ツアーに参加したのだ



視察に行ったら人生が変わる?

なぜ私がデンマークの
視察ツアーに申し込んだかというと

保育の仕事を10年以上して
「私はこのままでいいのだろうか」
と、迷い期だったからだ

若いうちはなんとかパワーで
乗り切れていたが
このまま定年まで
この働きかたで
続けられるのだろうか?

時代は大きく変わっている
なのに自分はこのままのやり方で
大丈夫なのだろうか?

自分の将来や
仕事に対して漠然とした
不安や苛立ち、悩みがあった

何かこのツアーに行けば変わるかもしれない

そう思って参加した

一緒のツアーに参加した人たちの中にも
同じように悩んでいる
同世代の人たちがいたし
園長先生として
保育園を立ち上げた人や
学生
様々な経験をしている人たちがいた

ツアー中は本当に楽しくて
毎日ツアー参加者と
自分のこと
保育のこと
これからのこと

たくさん話した

日常から離れて
いつもと違う場所で
いつもと違う人たちと
過ごすことがとても刺激的だった


でも実際は視察が終わって
普通に朝起きて
仕事に行って
帰ってきて
ご飯を食べて寝る

同じことにイライラするし
同じことに悩む
いつもと同じ日常が戻ってくる

そんなに簡単に人生は変わらないと思った


保育園の園庭



保育士が海外視察に行くのは大変?

私は保育現場で働く人が
視察ツアーに出かけるのは
結構大変だと思っている

なぜなら

海外に視察に出かけるにはまず
1週間ほど休みを取らなければならない


民間の保育園で働いていた私は
1週間の休みはそれまで
一度も取ったことがなかった

保育園は夏休みがなく
8月でも毎日子どもたちは
登園してくる

若手が
「海外旅行に行きたいから
 1週間休ませてほしい」
とは言いにくい環境だったのだ

そしてなにより
海外旅行は高い!

薄給で有名なこの職業では
なかなか海外旅行は
ハードルが高いのだ!

8年前、若手とは言えない年齢になり
私はようやく
「1週間休ませてね!」
と、言える立場になった

時間・金銭面の他にも
家庭のある人はまた
別のハードルがあるだろうし

海外に行ったことない人も
日本から一歩出ることに
またハードルを感じるだろう

だから視察ツアーに参加する人が
どれだけの「ムリ」
を乗り越えて
それでも海外で観光ではなく
教育現場を見て学ぼうと
熱意を持っているのか知っている



「ムリ」を乗り越えたら

そんな「ムリ」を頑張って乗り越えて
視察に行っても人生そんな簡単に変わらない
と言ったが

結局私はその2年後
フィンランドの保育園でインターンを始め
今はこうやって記事を書いたり
今度は自分たちでフィンランドの
保育視察ツアーを作ることになった

それも結局色々なタイミングが
重なってのことなのだが

ほんと人生何があるかわからない

きっと私の中で
デンマークに行くときに
たくさんの「ムリ」を乗り越えたことが
次のやりたいことのハードルを
少し簡単にしてくれたのだろう

そして、ツアーの仲間と
たくさん話して
色々な価値観
新しいことに触れることが
私にとっては刺激になった


自分で選択すると言うこと

私は
何かやってみたいこと
新しいことを始める時

以前は色々な人に相談していた

すると「いいじゃん!」と言ってくれる人と
「え?でも、大丈夫?」と心配してくれる人がいた
自分で考えてみても
必ずたくさんの「ムリ」が出てくる

そのムリは絶対乗り越えた方がいいわけではない
やらない決断だっていいのだ

最初は
「イヤ!でもやらないで後悔するより
やって後悔だ!」

と結構体当たりでやってみることもあったが
もちろん失敗することもあった
やっぱりあの人の言う通り
やめておけばよかったと後悔した

その決断が正しかったかは
すぐにわからないこともあるし
あ〜やっぱりこうすればよかったと
後悔することもある

でも大事なのは
自分で決めたということ

誰かがやめろって言ったから…
誰かが行ったほうがいいって言ったから…
占いでいいって言ってたから…
と自分のことを他人に委ねているうちは
何も変わらなかった

うまくいっても
結局その人が言った通りに
やっただけだから
何だか自分の達成感にはならなかった

きっと私にとって
デンマークのツアーに参加したことが
人生が変わったことではなく

きっと自分で自分のことを決めて
自分の人生を歩き始めたのが
このタイミングだったのだ



yakko



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