男性育休の「今」を探る④ 男性育休を取ってよかったこと、大変だったことは?理想の期間は?
こんにちは。ワークシフト研究所の広報担当です。
ワークシフト研究所では、6/29日に実施する「育休プチMBA®」の父の日スペシャルセミナーに先駆けて、男性育休に関するアンケートを実施しました。
アンケートにご協力をいただいた皆さま、この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。
今回の noteでは、アンケートに寄せられた回答をかいつまんでご紹介します。男性育休を取りたい方も、その予定がない方も、ご参考になれば幸いです。
まずは、男性育休を本人あるいは夫が取得した方に聞きました。
男性育休の取得期間は?
取得期間は、6~12カ月が一番多い結果でした。先日発表された東京都の調査では1~3カ月が多く、このアンケートとはまた違う結果となっています。
同じお子さんで複数回の育休を取得した方、二人目以降に再度取得した方もいらっしゃいます。
男性育休を取得してよかったことは?
<男性の回答>
産後の妻を心身ともにサポートできる。
家族のウェルビーイングが向上した。
家族の一員として替えのきかない夫、父であることを自覚した、男女の役割分担意識がどこかにあったが、実際に取得を検討する過程、取得したことで意識や価値観が大きく変わった。
<女性の回答>
精神的な余裕が生まれた。
子どもの世話を分担できた。
夫が子どもと良好な関係を築くことができた。
男性育休を取得して大変だったこと、困難に感じたことは?
<男性の回答>
育休明けに仕事と家庭の両立が大変だった。
職場で男性が長期育休を取得した事例がなく、周りの理解を得づらかった。
<女性の回答>
夫はボーナスの比率が高い職種のため、年収ベースで手取りが下がった。
ひとりの時間を確保しづらく、掃除など、自分のペースで物事を進めづらかった。
男性育休の取得、あるいは育休からの復職にあたって、障壁やこうだったらよかったのにと思ったことはありますか?
<男性の回答>
長期間仕事から離れると、自然と仕事のことを忘れてしまうので、いきなりフルスロットルでの復帰はできず、2週間ほどのリハビリ期間が必要だと思った。
寝かしつけてから夜中まで残業をこなすのが体力的に辛い。
育休取得に際し、上司から心無い言葉をかけられた。また、管理職の育休という制度への理解も乏しく、こちらから様々な説明をしなくてはいけなかった。管理職に対して、育休への理解を深める研修を行ってほしいと思った。
<女性の回答>
夫の会社は、男性育休を取るケースが少なく、さらに半年間という長い期間だったので、体制面や引き継ぎはかなり前から調整してもらった。明示的に不当な対応を受けたわけではないが、よく思わない同僚はいたと思う。
休み中も仕事の連絡が入る。
昇格試験の時期ともかぶり、大変そうだった。
男性育休からの復職にあたり「働き方」への希望や、復職後の「働き方」に変化はありますか?
<男性の回答>
復職にあたり、フルタイム復帰を希望。いっぱい働くぞ!と思っていたが、保育園の送迎に追われて、寝かしつけ後の深夜におよぶ残業がきつく、残業免除制度や時短制度を活用したいことを上司に相談。仕事量の調整をしてもらうことで制度利用はしなかったが、それでも残業はあるので体力的にしんどい。
残業や飲み会の多い営業所なので、復職後は異動を希望する。異動希望が通らない場合は転職も視野に入れている。
<女性の回答>
夫は連日深夜帰宅になるほどのハードワーカーだったが、育休に向けて体制や役割を変えた。復帰後も働き方が以前ほどハードではなくなり、育休前に比べて分担しやすくなった。夫の職場に感謝している。
残業をしなくなった。
フレックスにして欲しい……が、制度自体がない。
次に、男性育休を本人あるいは夫が取得しなかった方に聞きました。
男性育休を取得しなかった理由を教えてください。
<男性>
会社経営者であるため、特に制度を設けていなかった。
<女性>
自分が育休を取ったので、特に必要性を感じなかった。
2度の出産は国が男性育休を推奨する前で、会社としてもそういった雰囲気がなかった。第2子の時は、よく思われない中で配偶者出産休暇を1週間取る選択をした。
取得したら、部下のパートさんの給与が出なくなるから。
夫はベンチャー企業のCEOという立場にあり、育休を強く要望できなかった(配慮してしまった)。
産後に有給を取得した。里帰りはしなかったが、夫の実家に協力してもらっていた。
第1子は夫の転職と時期が重なった。が、切迫早産で自宅安静を余儀なくされ、産前の2カ月間、夫が全ての家事を担当。この流れで産後のひと月も夫が家事を担い、我が家はこの経験をきっかけに夫婦の協力体制を築くことができた。第3子の今回は育休を取らず、仕事と家庭のバランスを調整しながら過ごそうと話し合った。
実は、夫に男性育休を取得してほしかった?
夫が育休を取得しなかった方にお伺いしたところ、半数以上の方が「実は夫に男性育休を取ってほしかった」と答えました。
残りの質問は全員にお伺いしました。
職場の後輩や知り合いに男性育休の取得をすすめますか?
85%を超える方が「すすめる」と回答しました。
職場の後輩や知り合いに男性育休の取得をすすめる場合、どれくらいの期間が妥当でしょうか?
回答は1カ月から様々ありましたが、1カ月以下の回答はありませんでした。
<男性の回答>
最低産後1カ月。長めなら、予定日の1カ月前から産後3カ月までの約4カ月。そこまで行くのであれば、半年以上。
半年から1年。
可能な限り長期間の取得を勧める。
期間を定めず。
<女性の回答>
1-2カ月
3カ月
3カ月を2回
実母やシッターさんなどにサポート依頼ができる環境でないなら、まずは最低でも最初の産後1カ月。母子の健康のためには必要かと思う。
1カ月(せめて産褥期)~それ以降半年は定時退社、沐浴を担当するなど、負担軽減を中長期でやるのがいいと思う。
半年程度。
3カ月〜。夫側に当事者意識が生まれるには、ある程度期間が必要だと感じる。
半年以上。
家庭によるが、うちは1カ月を分割でよかった。ただ産後はたまたまお盆やGWもあり計5週ほどの休みに。お宮参りなどもおちついて行けたので、そのような長期休暇がなければ、5-6週がおすすめ。
最低1カ月。できれば3カ月。許せば1年とか。
ここまでは、男性育休ついて聞きました。男性育休を取ってよかったことがある一方、その障壁もまだまだあるようです。
同じアンケートで夫婦間の役割分担がうまくいっているかどうか、また、仕事と家庭の両立についてもお聞きしたので、次回はその結果をご紹介します。
男性育休がテーマの育休プチMBAを開催
育休プチMBAでは、6/29(土)に男性育休をテーマとしたセミナーを開催します。
当日は、自身も1年の育休を取得し、主夫の経験もあるワークシフト研究所の講師、鶴ケ谷典敏がファシリテーションを担当します。男性育休について話を聞きたい、と言う方、ぜひご参加ください。
こちらでも少しお話させていただいています。
ワークシフト研究所からのご案内
管理職向けの男性育休動画講座
ワークシフト研究所では、管理職向けに育休プチMBAの動画講座をご案内しています。
御社のニーズを反映したオリジナルの管理職向けダイバーシティ研修なども承っています。
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