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180社の顧客と62人の部下をもつ部門長が3ヶ月の育休をとってみた。|はたらくを楽しくする理由 #009

こんにちは!広報チームの程原です。
本日は、前回お届けした『男性の育休取得率が高い職場をつくる5つの理由』の続編として、部門長という立場でありながらあえて育休を取得したという、弊社男性社員の育休体験談をご紹介していきたいと思います。

✓責任のある立場でありながら、なぜ育休を取得したの?
✓どのように取得したの?
✓子育てと向き合って感じたことは?
✓復帰するにあたっての心境は?

等、実際に取得したからこそ語ることのできるリアルな男性育休事情を語っていただきました。


まずは赤津さんのご紹介

プロフィール

赤津さんは、今年35歳を迎える二児のパパ。

今年、長女誕生にあたって3~6月まで3ヶ月間の育休を取得しました。

育休前はコンサル部門の部門長を務めており、担当するお客様の数はなんと180社!配下には62名のメンバーを抱えていました。

部門責任者という自分の立場を考え、当初は躊躇する気持ちもあったそうですが、何が彼を突き動かしたのでしょうか。さっそくインタビューしていきたいと思います!


育休のきっかけ
 ~自分がとれば後にも続きやすいと思った~


ーまずは、育休を考えることになったきっかけについて教えてください

きっかけは「年子」の第二子誕生です。
まだ上の子が1歳ちょっとで、手のかかる状態での第二子となるので、
「これは育休をとらないと無理だろう」と直感的に感じました。
 
 
ー取得にあたって迷いや不安はありましたか?

めちゃくちゃありました。
はじめは育休をとることに対する漠然とした不安があって、同僚や先輩、上司に相談しまくりました(笑)。

育児の時間を捻出する方法についても、育休に限らず、有給消化や時短で働き続ける選択肢もあったので、何がベストなのかは悩みました。

そんな僕に対して、むしろ周囲の人たちが後押してくれて――。
特に、僕と同じ部門長で育休取得を経験したことのある先輩は、「お前、何悩んでるの。とった方がいいに決まってるじゃん、なんとかなるよ」と言ってくれたんです。

また、自分が育休を取得すれば、後輩たちも後に続きやすくなり会社にとってプラスに働くのではないかという考えがありました。

マネジメントの観点からも、自分が育休によって生じる環境や感情の変化を体感し、今後の育休取得者のサポートに役立てたいという気持ちもあり、最終的に育休の取得を決めました。


ー同僚や上司ではなく、組織配下のメンバーたちの反応はいかがでしたか?

「不安は多少あるけど、それ以上に応援したい」と言ってくれてましたね。
みんなには日頃から「異動やメンバーたちの昇格等で、自分がいついなくなるかはわからない」「ずっと同じ人間とより、いろいろな人と仕事をした方が刺激になっていい」といった話をしていたので、すんなりと受け入れてくれたのかもしれません。


引継ぎの工夫 ~丁寧な資料づくりと気配の抹消~


ー引継ぎにあたって意識されていたことはありますか?

新任者が「判断に迷わない状態」をつくることを念頭に引継ぎ資料を作成していきました。

判断をするためには、「どういった考えをもとに、現在の状態があるのか」を正確に伝える必要があります。

例えば、あるデータの入力方法ひとつとっても、ステータスをどう管理していて、どういった視点で、どんな期間で見ているのか等、「なぜそうしているのか」といった考えや背景があります。

お客様の情報はもちろん、部下ひとりひとりの個性、ポテンシャル――、僕が感じている彼らの優れた能力や期待だったり、それをもとにどう接してきたのか等、現在の状態や事実を見ただけではわからない情報をできるだけ丁寧に資料に落とし込むようにしました。

また、引継ぎ期間の最初の1ヶ月は新任の方と密に情報共有を行いながら必要に応じてフォローに入っていましたが、2ヶ月目からは一切の気配を消すようにしました。

たとえ困っているのが見えたとしても、そこで自分が入ってしまうと、せっかくの新体制に水を差すことになってしまうので、グッとこらえて自分からはコンタクトをとらないようにしていました。

自分がその場所から去っていくことをひたひたと実感してすごくさみしかったですけどね。

赤津さん


育休生活 ~直面した育児の苦悩~


ーさて、引継ぎも終え、いざ迎えた育休生活。どのような変化がありましたか?

正直、まだ意思表示のできない1歳3ヶ月の子供とふたりきりの生活は…2週間程度だったのですが…つらかったですね(苦笑)。
日本語を話す相手がほしくて、義母と話して気を紛らわせていました。


ー「子供とふたりきりの生活がずっと続くのはつらい」という話は母親からも耳にしますよね。子育てはキレイごとだけじゃ語れないといった感じでしょうか。

子供はかわいい。でもつらい。イライラすることもある。
僕は冷たい父親なんだろうか、と落ち込むこともありました。

感じ方は人それぞれでしょうが、他の人も感じているかもしれない、そういった子供に対する複雑な思いを体験できたのはよかったと思っています。


ー育休中、仕事をすることはありましたか?

一切しませんでしたね。
さみしいくらい誰からの連絡もなかったです(笑)。

きっとみんな気を使ってくれたのだと思います。
僕にとっても「この件ちょっと教えて~」がちょこちょこきていたら正直、嫌だったと思います。

でも自分勝手なもので、復帰が近づいてくると今度は不安になってくるんですよね。
家からWeb社内報を覗いたり、なんとなく会社の状況はキャッチしてるけど、いきなり完全復帰できるかな…と。

そんな復帰1~2週間前のタイミングで上司が連絡をくれたんですよ。「1on1でもどうか」と。
絶妙なタイミングで、この人すごいなって思いましたね(笑)。


取得してわかったこと ~全力で迎え入れる~


ー自分が体験することで今後育休を取得する社員のサポートに活かしていきたいと言っていましたが、実際に取得してみて感覚の変化はありましたか?

体験して気づいたのは、自分が想定していた以上に、会社に対して「申し訳ない」という気持ちが発生するということ。

育児がつらいと感じていたときも「みんなに迷惑をかけて休ませてもらってる立場で自分の悩みなんて話せない」と、思っていた以上に自分のことを話しづらいと感じたので、自分がサポートする側になったときは、気持ちのケアをしてあげたいと思っています。

また、戻ってきたときのみんなからの「お帰り!」といった言葉――。
「ここに戻ってきてよかったんだ」と思えるウェルカムな空気感がすごく嬉しかったので、同じように全力で「よく戻ってきてくれた!」「お前が必要なんだ!」と復帰者を迎え入れてあげたいと思います。


後に続くみんなへ ~申し訳ないは必要ない~


ー最後に、これから育休をとるかもしれない皆さんへメッセージをお願いします

先ほどの、「休んで申し訳ないと感じる」という話と矛盾するのですが、「申し訳ないから」といって育休を諦めるのはやめたほうがいいと思います。

復帰する際の挨拶文をWeb検索したときに感じたことなんですけど、世の中の定型文はこれでもかってくらいに「申し訳ない」「ご迷惑をおかけしました」と謝っていて、それは違うと感じました。

部門長がひとり休んでも会社は回るし、いなくなることで新しい考え方や発見、学び、成長があったはずで、人の異動・休暇って、いいきっかけにもなると思うんです。

育休をとることはむしろ組織のためになるんだくらいの気持ちで、「申し訳ない」の代わりに「ありがとう」で、復帰後は働いて結果を出して恩返ししていけばいいんだと思います。

僕も「ありがとう」の気持ちで、頑張って恩返ししていきたいと思います!


あとがき

政府の男性育休取得推進の追い風もあり、全国の男性育休取得率は前年比1.69倍と大きく増加傾向に。今回ご紹介したのは出産直後での育休取得でしたが、配偶者が職場復帰するタイミングで育休を取得するケースも増えてきています。

背景には、女性の社会進出があり、ワークスHIでも女性社員の産育休後の復帰率は100%と、出産後も働き続ける女性はスタンダードになりつつあります。

労働人口の減少、少子化社会、そういった社会課題も見据え、これからもワークスHIは、ライフスタイルの変化に応じた柔軟な働き方ができる制度・文化をつくり続けていきます。


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