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オフィスコンセプトは「実験場」。オフィス中にコミュニケーションのデザインを

社内で募った有志チームで、内装のコンセプトから考えたという株式会社アジケさま。
「実験場」というテーマのもと行った、オフィス内の様々な工夫や、リモートワーク下でのコミュニケーションなどについて、代表の梅本さまにお話を伺いました。

株式会社アジケ
設立:2007年
事業内容:UXデザインコンサルティング・事業デザイン、サービスデザイン/プロダクト開発
オフィス:東京都目黒区青葉台3-10-9 VORT青葉台 4階

集まる人によって、さまざまなものが生まれるオフィス

どこでも働ける時代だからこそ、人が集まることで自然となにかが生まれるように工夫されたという同社のオフィス。オフィスのコンセプトにした「実験場」には、人が集まり何かを試したり、失敗すること、間違えることが許容される空間の中で形にしていく、そんな場所にしたいという想いが込められています。
例えば、執務室には"ajike WALL"という大きなホワイトボードがあり、即時的な話し合いが出来るようになっています。また、可動式の仕切りである"ajike BOARD”は背面がホワイトボード、反対側がチェアになっており、ラフな会議をサポートしています。そんなオフィスの一部を写真でご紹介します。

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エントランス
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自由に場所を選べるフリーアドレス
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大きなホワイトボード "ajike WALL"
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可動式スペース "ajike BOARD"
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間のホワイトボードを外すと大会議室に
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L字型のリラックススペース

アジケさまのオフィスについては、こちらの記事でも詳しくご紹介されています!


リアルな場だからこそのコミュニケーションを

アジケさまのワークプレイスについて、弊社47ホールディングス株式会社・代表の阿久根と対談をしていただきました。

── 今回のオフィスづくりは、社内でプランニングのPJメンバーを募られたんですよね?

梅本さま:そうですね、プランナーの方におまかせするのではなく、自分たちでコンセプトからしっかり考えてつくりました。

阿久根:オフィスのプロの目から見ても、とてもキレイにつくられているな、と感じます。


── コロナで色々と変化もあったと思うのですが、今ワークプレイスについてどんなことをお考えですか?

梅本さま:コロナで多くの物事がオンラインで成立するようになり、より合理性が重視されるようになりましたよね。いいことだと思う反面、人の身体が「ノイズ」として扱われているような感覚があるんです。仕事の生産性ももちろん大事なのですが、それ以上に直接の人との関わりがあるからこそ豊かな経験が生まれていくと思うんです。

阿久根:そうなんですよね。
雑談とか、ちょっと本筋と外れた話もできるのが、集まる意味のひとつでもありますよね。
オンライン会議のツールは「ノイズキャンセル機能」がついていて、どうしても一方的な会話になりがちですし。最近はその「ノイズ」こそ大切にしようという動きが、会議ツール側にも出てきているみたいです。

梅本さま:そうですね。人の声とか仕草とかも含めて、いわゆる「ノイズ」から得る情報って多いと思うんです。もちろん効率は大事ですが、オンラインのコミュニケーションに偏ってしまうことに危機感を覚えます。それに、一緒に働く人の人間味のある部分を知ることも大事だと思います。

阿久根:社員の方の帰属意識や安心感も大切ですしね。
一緒に働く人の気配を感じながら仕事をすると、「ここは自分の居場所だ」と実感できると思うんです。それは「ノイズ」がもたらす良い効果だと思っていて。

梅本さま:そうですね、安心感を与えられるような、そういう役割をオフィスに求めていきたいですよね。

阿久根:そう考えると、「ノイズ」という言葉はあまり良くないですね(笑)。無駄な音ではなく、必要な音だと思います。


── オフィスのつくりだけでなく、そこに込めた想いが伝わることも大切なのですね。

梅本さま:気軽にオフィスに来てもらうには、きちんとそういうメッセージも発信しなければなと思います。

阿久根:様々な働き方が「許容されている」空気感の演出なども、考える必要がありますね。
まさにオフィスの「デザイン」が活きてくるところですね。

梅本さま:それにしても、「来たくなるオフィス」というのもまた難しいですね。

阿久根:弊社のお客さまでも、コロナ禍でオフィスの在り方を見直し、レイアウト変更を依頼されるケースがとても増えました。
テレフォンブースの需要は特に高いですね!やはり電話会議はかなり増えていますから。

梅本さま:快適に過ごせる工夫をされている企業さまが多いんですね。

阿久根:ただ、そうやってハード面だけ整えても、効果はおそらく低くて。そこに付随したルールづくりが大事だなと思います。環境を変え続けて、仕掛けをつくり続ける、ということですね。

梅本:弊社では緊急事態宣言が明けて以降は、フルリモートから週2日の出社にルールを変えました。入社以来フルリモートの社員もいたのですが、オフィスの中で何気ない自然なコミュニケーションを重ねる中でようやくチームの一員になれたような感覚があるようで明るくなりましたね。
デザインは一人で解決できない難題を解決する手段であると考えていて。だからこそワークプレイスは、「難題をチームで解く場所」に試行錯誤しながらつくっていきたいですね。オフィスのコンセプトは「実験場」ですからね。

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至るところにコミュニケ―ション促進の工夫がされていたアジケさまのオフィス。リモートワークが当たり前の選択肢になっていく中、「オフィスに来る意味」をとても深く考えられていました。
同社の「仕組みのデザイン」についてはこちらの記事もぜひご覧ください!

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さらなるご成長を楽しみにしています。この度はありがとうございました。

(執筆:呂 翔華、写真:アジケさまご提供・一部呂撮影)


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