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仕事や人生を意味づける主体となるのは自分自身

はじめに(いつも書いてること)

このnoteでは、「仕事でも私生活でも心をラクにする(ワークライフハック)」をテーマに文章を書いています。

※「ラクする」というのは、「心身に苦痛などがなく快く安らかに過ごす」という意味で使っている言葉であり、シンプルに「サボる」という意味ではありません。

今回の内容

僕がメンバーのマネジメントをする上で大切にしていることは、「なんでここに頑張るの?」という問いに対して、主体的に自分の言葉で回答できるようになってもらうことです。

愛情のある温かい心
素直で誠実な心
信念をもち熱心な心
未来への情熱的な心

これら4つの心は、うちの会社で大切にしている心ですが、本来全ての人が兼ね備えている心であり、「発揮できているかできていないか?」「発揮しているかしていないか?」という違いなだけだと思っています。

会社に入り、「頑張ろう」と思っている人は、指示に応えようとするはずだし、期待に応えようとするはずだし、役割を果たそうとするはずだし、目標達成へ向けて全力を尽くすはずなんです。

そこには、頑張っている自分がいるはずだし、努力している自分がいるはずだし、全力を尽くしている自分がいるはず。

だけど、そんな中で、ちょっと立ち止まる時間を定期的に作ってほしいんです。

「なぜこの会社で働くのか?」という問いは、入社前や入社直後には問うことが多いです。

ただ、時が経つにつれ、この問いを立てなくなります・・・なぜか?

「この会社で働いている」という事実を、「当たり前のことである」と認識しているからじゃないかなって、僕は思うんです。

仕事に求める報酬の優先順位は、ライフステージやライフロールの変化、価値観や理想の未来によって変わっていきます。

なのに、入社前や入社直後に言語化した『この会社で働く理由』をそのまま引きづり、あたかもそれがずっと続いているかのように思っていないでしょうか?

『この会社で働く理由』は変化し続けるんです。

会社や組織には、目指すゴールがあります。

そのゴールを理解し、共感し、自分と重ねるからこそ、『ここで頑張る理由』を言語化することができるんです。

誰も、あなたを「ここに居続けなさい」と縛っていません。

仕事を意味づける主体となるのは自分自身なんです。

「なんでここで頑張るの?」という問いを、僕は対話の中で何度も問います。

立てられた問いに対して真剣に向き合い、「なんでだろう」と考える人と、「またおっしーさんがなんか言ってる」と思って真剣に考えない人がいます。

両者は、成長の切符を手に掴むかどうかの分岐点に立たされています。

後者の人は、自分の成長に関することの何もかもを他責にして、自分が成長できなかったり仕事に対する自信を持てないのは、環境や機会がないからだと思ってしまうんです。

僕がなんで『ここで頑張る理由』を問い続けているかというと、この問いに本気で向き合っていくと、自分が理想とする姿を考えるようになり、そこに向かっているかと内省するようになり、ギャップを感じたら、そのギャップを埋めようと何かしらの変化を起こすようになるんです。

そのギャップには、自分で気付くしかないので、「なんでここで頑張るの?」という問いを自らで立て続けていくんです。

自身の生きやすさが向上し、心がラクになっていくので、これからも問い続けます。

今日が人生最後の日だとして、今日これからやることは、本当にやりたいことか?
何日ものあいだNOという答えが続いた時は、何かを変えなければならない。
(スティーブ・ジョブズ)

『ノマドライフ』の冒頭より
著者:本田直之氏

「今この瞬間やってる行動が未来の何に繋がっているのか?」という言い換えもできます。

「いつもいつもこの問いを自分に立ててたら疲れる」と反応する人もいますけど、まぁ、やるかやらないかは自分次第なので、そういう人に対しては無理に強いることはしません。

ただ、マネジメントの一環として、「今やってる行動は何に繋がっているの?」という問いを立てることは重要です。

「何に繋がっているかと問われると・・・明確に答えられないです」という状態で日々を一生懸命に過ごしている人も少なくないはず(実際にそういう人とたくさん出会ってきました)。

登山では、登る山が決まっていないのに、「一生懸命に登ってます」とは言わないですよね。

でも、仕事や私生活になると、「登る山が決まってないのに一生懸命に登っている(登っているフリ)」という状態になってしまう。

「なんとなくこれをやってる」という状態になってるなら、まずは自分がやってることが何に繋がっているのかを考えてみましょう。

練習として、どんなことに対しても、意識的に「なんで?」という問いを自分に立てながら日々を過ごしてみましょう。

🔶なぜこのご飯を食べてるのか?
🔶なぜこの時間に寝るのか?
🔶なぜこの電車に乗るのか?
🔶なぜこの時間に起きるのか?
🔶なぜこれをやってるのか?
🔶なぜこの人と一緒に居るのか?
🔶なぜこの作業・業務をやってるのか?
🔶なぜこの会社に所属してるのか?
などなど・・・

どんな小さなことにも「なぜ?」という問いを立てて、今まで無意識的にやってきた自分の意思決定を意識化してみましょう。

今積み重ねていることに、未来にとって今のないことなんてありません。

積み重ねていることでしか、自分の未来は構築されないからです。

であれば、「今この瞬間やってる行動が未来の何に繋がっているのか?」という問いを自分に立てて、今やってることに目的を持たせましょう。

どう考えても「これは自分にとって意味を感じない」という結論になったのであれば、何かを変えるしかありません。

人間が変わる方法は三つしかない。一つは時間配分を変える、二番目は住む場所を変える、三番目は付き合う人を変える、この三つの方法でしか人間は変わらない。
もっとも無意味なのは「決意を新たにする」ことだ。かつて決意して何か変わっただろうか。行動を変えない限り、決意だけでは何も変わらない。

by 大前研一
『時間とムダの科学』

今の自分がやってることに対して考えること。
🔶どんな目的でやってるのか?
🔶やらされてないか?
🔶周りからの目とか評価を気にしていないか?

どんな目的を持ってやってるのかを明確にしている人は、ブレない自分を確立していることが多いので、結果的に周りからの評価が高くなったりします。

あなた自身は、誰かや何かにコントロールされながら生きているわけではない。

あなたの人生なので、何が起こっても誰のせいにもできません。

いつも観ている那須さんのYouTubeを、また引用します。

高校生世代に向かって、目的を持つことの大切さを語っています。

テキストでまとめてみました。

テキストだけでは、那須さんのパッショナブルな姿勢が伝わらないので、是非動画を観てみてください。

※シーン概要:高校生と那須さんが練習を終えて、那須さんが高校生に対して話しているシーン。

見てわかったかもしれないけど、全然僕、上手い選手じゃないの。でも、18年間できました(プロで)、長く。
みんなには、何になりたいとか、目的を忘れないでほしいんだよ。練習はさ、監督にやらされているものでも何でもなくてさ、自分達が勝ち上がりたいからとかさ、自分がトップチームに上がりたいとか、そういう目的・目標でやるわけでしょ。だから、そこを履き違えないでほしいんだよね。
俺はさ、こうやってみんなと一緒にやってるのは、日本サッカーの向上をしたいっていう思いがあるから、下手くそでもいいからみんなに伝えようと思ってやってるんだよ。だから、別に俺が下手とか思われてもどうでもいいの、俺にとっては。
みんなは勝ちたいんだよね。いろんな状況とか環境とか、多少なりともあるけど、そんなの本当に関係ないから。
よくさ、試合感とか言うでしょ。俺も半年くらいプロで出れなくてさ、そういう時って試合感っていう言葉でミスを引きずっちゃったりするのよ。そんなの全く関係ない。要は、自分がどうなりたいかっていう気持ちの問題だから。勝ちたいんだったら、試合感とかそういう言葉自体が出てこないから。
この1回(練習)ってめっちゃ貴重なのよ、こうやってみんなでできることって。だからもっと表現してほしいんだよね。みんな特徴ってあるよね。
別に声を出すことが全てじゃないし、背中で見せる選手もいるし、スキルがたけてる選手もいる。出し手だったら、いいパス出して、お前動けよっていうメッセージを送ってあげればいいし。それを毎回やってあげればいいし。受け手だったら、出せよって自分から引き出してあげればいいし。そうするからさ、チームってスキルが上がっていくんだよ。みんなが要求し合って。動けない奴がいたら、そこで声出してやるのも1つだし。
伝えられることは少ないけど、何になりたいかっていう目的だけは忘れないでほしい。それが明確になったら、自分がやるべきこととか、絶対にわかってくるはずだから。
みんな1人1人の行動だったり言動がチームを育てるし、これからの日本サッカー界をどんどん活性化させるから、BとかAとか関係なくてね、そんな状況なんていつでもひっくり返せるから、意識と言動で。自分の目標を叶えられるように、精一杯頑張ってください。

このメッセージは、大人にとっても大切なことです。

自分の人生は自分でしか切り拓けません。

何かしらのキッカケを誰かから与えられることもあるかもしれませんが、それも全て自分で引き寄せたものです。

上手くいかないことがあっても、それを引き寄せたのは自分です。

誰かのせいにすることは簡単ですし、自分の意思を持たずに「誰かが言ってるからやってる」と言ってる方が、考えることも少なくて面倒なことが起こらないかもしれません。

それでいい人はいいですけど、「成長したい」とか「豊かな人生を送りたい」と思っている人は、それでいいんですかね?

いいわけないので、「何かを変えなければいけない」と気づかないといけません。

毎日でも問いかけた方がいいです、「今やってること・やろうとしてることに、自分なりの目的を持っているか?」と。

これに対して「NO」なのであれば、「今日は何をやるか?」の前に、目的を明文化させた方がいい。

目的が明文化されていないというのは、作業的に目の前のことをやってるだけになるので、誰にとっても良いことがありません。

特に自分にとって。

キャリアコンサルタントとしての学びを深めていく中で強く感じるのは、やっぱり「働く主体は自分自身」だということ。

「働いているのは自分だから、そんなのは当たり前だよ」と言う人もいると思いますが、本当に当たり前になっているか。

会社に頼ってばかりの仕事人生を過ごしていていいのかどうかは、自分で決めないといけない。

自分で自分の人生をコントロールするというスタンスを持って、そのために何をするかを考えて行動することが、働く全ての人にとって重要なんじゃないかと思います。

最後に、「大志を持とう」という話で締めます。

ウィリアム・スミス・クラークの言葉
┗(William Smith Clark、1826年7月31日 - 1886年3月9日)
┗アメリカ人教育者、宗教家。
┗札幌農学校などで教鞭をとった。

Boys, be ambitious.Be ambitious not for money or selfish aggrandizement, not for that evanescent thing which men call fame.Be ambitious for that attainment of all that a man ought to be.
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少年よ、大志を抱け。
金や利己心を求める大志ではなく、名声というつかの間のものを求める大志でもない。
人としてあるべき全てのものを求める大志を抱け。
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「Boys, be ambitious like this old man(この老人のように、あなたたち若い人も野心的であれ)」というのが原文だという説もある。
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意味:大きくても小さくても夢を持つことが素晴らしい。大きな夢を持ちなさいという意味ではない。

僕自身が、大志を抱いていたからこそ今の自分がいるということを実感しているので、大志を抱くことの素晴らしさを多くの人に知ってほしいし、「どうせ無理だよ」ということを思わずに夢中になって進んでみてほしいなと思います。

こんな記事を見つけました(以下)。

「こういうのあるよな」と思いますし、興味のままにやりたいことをやれる人が増えたら良いなとも思います。

このようなバイアスを受けるからこそ、無意識のままに自己肯定感が下がっていくんだろうなと・・・よくないな。

「母親から、そんな男の子ばかりの進路はやめなさいと言われるんです」。
一般社団法人「Waffle」には、女子中高生からこうした相談が舞い込む。2019年設立のWaffleはIT(情報技術)分野におけるジェンダーギャップの解消を掲げ、オンラインでのプログラミング教室やアプリコンテストを実施する。

IT関連のイベントに集まるのは男子が大半で参加することに引け目を感じたり、大学で理系に進むことを親や教師が不安視したりする。「このもったいなさすぎる状況をなんとか変えないと」

経済協力開発機構(OECD)が実施する15歳の国際学習到達度調査(PISA)では女子の学力は男子を上回る。25~64歳で大学などの高等教育を卒業した比率はOECD平均で女性が約41%、男性が約35%だった。一方で課題となっているのが、STEM(科学・技術・工学・数学)分野における女性進出の遅れだ。
特に文理の選択を早く迫られる日本では、「女性らしくない」という偏見が人生の選択肢を狭めている。
文部科学省によると、大学の理学部における女子生徒の割合は約28%。工学部に至っては約15%にとどまる。

日本の若者は世界的にみても、男女ともに自分を肯定的に捉えられていないといった調査もある。内閣府が18年に各国の13~29歳の男女に調査したところ、「自分自身に満足している」の項目に「そう思う」「どちらかといえばそう思う」と答えた日本の若者の割合は約45%。最も高い米国の半分程度だった。

自分の現状や進む道を肯定的に捉えられなくなるのは、周囲の環境や何気ない言葉などに原因がある。課題解決の糸口は、幼少期にもありそうだ。
人生の初期段階で可能性が狭められることは、特定分野の人材不足や男女の賃金格差につながる。少女が様々な分野で「大志」を育める環境づくりが急務だ。

この記事には、娘さんの可能性についても言及されていました。

僕自身もそこは考えていて、親目線から言っても「可能性を狭めたくない」と思うんです。

「環境がこうだから」とか「周りにいる人がこうだから」とか、そんなことは、何かに興味を持つことや大志を抱くことになんの関係もありません。

自分の考えていることをまずは自分自身で肯定してあげて、周りにいる人も肯定してあげる状況を作ることが、仕事や人生に対してイキイキとワクワクした気持ちを抱く道筋なんじゃないかなと。

大志を抱いて、そこに夢中になって進んでいける。

いろんな困難にぶち当たったとしても、それを乗り越えて、時には乗り越えられなくて、山あり谷ありの経験をしながら前に進んでいく。

人はそうやって、成長していくんです。

感謝

今回も、読んでいただきありがとうございました。


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