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自分の信じたいものを信じて生きればいい、情熱は俺の中にある

はじめに(いつも書いてること)

このnoteでは、「仕事でも私生活でも心をラクにする(ワークライフハック)」をテーマに文章を書いています。

※「ラクする」というのは、「心身に苦痛などがなく快く安らかに過ごす」という意味で使っている言葉であり、シンプルに「サボる」という意味ではありません。

今回の内容

サッカーアニメ『ブルーロック』より。

確か300人だったかな・・・世代を代表して300人のストライカーが招集された施設で、それぞれのエゴを発揮して頂点を狙う『ブルーロック』という施設での戦い。

ブルーロックを観ていると、キャリア構築の観点で「そうだよな」と思うシーンが度々出てきます。

今回も、そういうシーンを紹介します。

自分が信じているものを信じている息子が悩んでいる時に、母親がかけた言葉です。

母:メグルは変じゃないよ。
息子(バチラメグル):だよね、ママ。絶対あいつらが間違ってる。
母:間違ってはないよ。メグルに感じられていることが、その子たちには感じられていないだけだ。
息子(バチラメグル):じゃあどうすればいいの?俺は、一緒にサッカーやりたいだけだよ。ゲームするよりずっと楽しい。
母:偉いね、メグルは。自分の信じたいものがあるって素敵なことだよ。それを信じて生きればいい。大人になっていくとね、みんな信じたいのに信じられなくなる。それで聞こえないフリをしているうちに、自分の声も本当に聞こえなくなる。メグルが信じようとしてるのは、そのくらい儚くて大事なもの。それは、自分の心の中にいる怪物の声だ。ママもね、ずっとその声を信じてるの。
息子(バチラメグル):俺だけのこの楽しさを、信じてサッカーしていいんだ。

ブルーロック|第19話『Dancing Boy』より

「大人になっていくとね、みんな信じたいのに信じられなくなる。それで聞こえないフリをしているうちに、自分の声も本当に聞こえなくなる。」

ここの部分は本当に、その通りだと感じます。

僕がいろんな人のキャリアと向き合う中で感じているのは、自分の人生のことなのに「わからない」という答えが返ってくる不思議さです。

「自分のことだよ、自分で決めるしかないんだよ」というニュアンスのメッセージを送っても、「そうなんですよね・・・でも、わからないんです」と。これはマズい。

自分のことを自分の頭で考えて、何を信じているのか、何を目指しているのかを言語化できる人を増やさねばと言うのが、今の僕が思っていることです。

そんな人でも子ども時代は、「これやりたい」ということを何も気にせず言ってたはずだし、自分が信じているものを誰かに否定されると悔しくて喧嘩をすることもあったはず。

成長するにつれて、「自分の信じているものを表に出さない方が生きやすいのかもしれない」と感じるのかもしれません・・・悲しいことです。

「みんな一緒」とか「みんなで」とか、個人が個人であり続けることがあまり良くないとされると関わりを受けることで、『自分』という存在が大事にしているものを考えなくても成長していける。

「周りに合わせた方が良いのかな」と、子どもながらに考えるわけです。

その時に、「自分の信じているものを信じていいよ」と言ってくれる大人に出会えるかどうかというのは、その子どもの未来を大きく変えます。

大人になっても自分の信じているものを信じ続けられるかどうかは、子ども時代にどんな大人が近くにいるのかというのが大きく関係してきます。

そういう意味でも、親や教育者の大切さを感じます。

別のシーンで、ランキング1位(300人中だったと思う)のストライカー『リン』が、ギリギリの戦いの中でチームメンバーに発した言葉が痺れました。

リン:お前ら、死ぬ気で持ってるもん全部出せ。俺がゴールを描いてやる。

ブルーロック|第22話『声』より

このセリフに続いて、キャリア構築の観点で良い内省がされていました。

このシーン、主になる登場人物は、上述している『バチラメグル』という人。

自分の中に『怪物』という存在を確立させ、その怪物と共にサッカーをしてきたようです。

ただ、自分の殻を破らなければ次の成長フェーズにいけないことを察したバチラメグルは、怪物を自分から切り離す決断をします。

その様がまさに『アンラーニング』だったので、全てのビジネスパーソンに必要なことをアニメの中で描いている素晴らしいシーンだと感じました。

バチラの内省(心の声):イサギとリンに追いつくために、俺に足りないエゴはなんだ。俺はブルーロックに、怪物を、一緒にサッカーができる友達を探しに来たんだ。それ以外に理由なんてないのに、あの2人とサッカーがしたいだけなのに、この気持ち、このエゴじゃ、2人の世界に届かない。これ以上、何を望めばいい・・・。

ブルーロック|第22話『声』より

バチラの内省(心の声):俺は今、試されてる。俺に何ができるのか。パスか、いや、ドリブルで切り込んで、その後は・・・。みんなは、俺に何を求めている。教えてくれ、怪物。俺は、何をすればいい。どうすればあの2人(リンとイサギ)は、俺を認めてくれる・・・。このブルーロックで見つけたもの全部、絶対に失いたくない。初めて出会えた友達を、失いたくない。1人だったあの頃には、戻りたくないから。

ブルーロック|第22話『声』より

過去回想/バチラの母親の言葉:大人になっていくとね、みんな信じたいのに信じられなくなる。それで聞こえないフリをしているうちに、自分の声も本当に聞こえなくなる。メグルが信じようとしてるのは、そのくらい儚くて大事なもの。

ブルーロック|第19話『Dancing Boy』より

バチラの内省(心の声):俺が信じようとしてるもの・・・。俺は何を信じようとしてる。何を信じてた?怪物?友達?バチラの母親の言葉(心の声):それはね、メグル自身の心の声だ!俺の自分の声。思い出せ、もう一度。自分の声を!

ブルーロック|第22話『声』より

バチラの母親の言葉(心の声):そして、バチラメグルは歩き出す。自分の声だけを道しるべに。
バチラの内省(心の声):やめろ、出てくるな怪物。お前がいると俺は、お前を探してしまう。お前がいたから、俺は1人じゃなかった。お前のおかげで俺は、自分を信じ続けられた。だけど、お前を探してるうちに俺は、自分の声を忘れていって、誰かを求めるためにサッカーをするようになってた。だからもう、これ以上、一緒には行けない。消えろ、お願いだから消えてくれ。俺にはもう、お前なんかいらない。俺は、一緒にサッカーをしてくれた希望だったお前を、いつの間にか、イメージを重く閉ざす呪縛に変えてしまった。お前とサッカーをすることがいつの間にか俺の生きがいになって、ブルーロックでイサギと出会って、あいつが俺の本物の怪物になって。それがあまりに心地良くて。イサギとサッカーをすることが俺の存在理由になった。俺はイサギなしじゃサッカーができない人間になってた。この呪縛を解かなきゃ、この先へは行けない。自分の声が聞こえない。
(目まぐるしく戦況が変わり、バチラがドリブルで敵陣へ切り込んでいく。味方と怪物が重なり、バスを要求されるも、自分が覚醒する時(怪物から離れる時)だと覚悟を決めたバチラは、強引にドリブルで進んでいく。)
バチラの内省(心の声):いつぶりだろう、忘れかけてたフリースタイル。それが、俺の原点。そうだ、ひとりぼっちでもただ楽しくて、日が暮れるまでボールを追いかけた、あの頃のように。ボールと1つになることが俺の全てで、サッカーをする理由なんてそれだけでいい。俺にとってこれより楽しいことなんて、この世界には存在しない。たとえ変だと馬鹿にされても、もしもひとりぼっちになっても、友達なんかいなくても、戦え、没頭しろ、情熱は俺の中にある。取り戻せ、ひとりぼっちのサッカーを。それが俺を解き放つ、始まりのエゴだ。

ブルーロック|第22話『声』より

心の中の葛藤が描かれていて、とても面白かったです。

怪物と友達を重ねて、「結局は友達がいないと自分はサッカーをしている意味がない」というところに行きかけましたが、そうじゃなくて、自分の中に情熱があることに気づけた瞬間。

素晴らしい葛藤ですし、これは全てのビジネスパーソンに通ずる大切な内省だと感じました。

自分の固定概念に気づいて、その固定概念を払拭する瞬間です。

バチラメグルにとっては、「勝ちたい」という気持ちが最大のゴールでした。

とにかく勝ちたいという強い気持ちが、自分の固定概念を言語化させ、「このままじゃダメだ」「何かを変えないといけない」と思わせたんです。

アニメを観ていて思ったのは、そこには自分に対する怒りの感情が存在していた気がします。

怒りの感情をエネルギーにして、自らを変容させる。

怒りの感情のメリットをうまく活用している事例でした。

周りがどうとか関係ない。

自分がどうしたいんだ、どうなりたいんだということを自分に問いを立てて、自分の原点を振り返り、ゴールをしっかりと見据えながら、ゴールに到達するために今の自分がやるべきことを考える。

今の自分じゃできないなら、変化して前に進むことを恐れない。

その根底には自分に対する怒りの感情が存在している。

キャリア構築の観点で学ぶべきことが多く、心をラクにさせた瞬間が描かれているとても良いシーンでした。

上記に引用した『バチラメグルとその母』の関係性は、クレヨンしんちゃんの『しんのすけとみさえ&ひろし』の関係性に似てるなぁと感じました。

親が子を信じてあげないでどうする。

親が周りの目を気にしてどうする。

周りがどうとか、そんなの関係ない。

親が子を信じて支えてあげればそれでいいんだ。

そんな感じ。

奮闘するしんちゃんがいて、「心配じゃないの?みんなに笑われてるのに平気なの?」という言葉にみさえが一言
「みんなに笑われるのはいつものこと!何かに一生懸命になっている人を笑うなんて、ハゲワシに頭ムシられればいいのよ!」
追ってひろしが
「胸張って笑って生きててくれればそれでいい!」

しんちゃん映画『謎めき!花の天カス学園‼︎』より

こういう親の関わりは、子を迷いから解放してくれます。

感謝

今回も、読んでいただきありがとうございました。


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