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インターン生の週1note#10~7月の保育会議~【社会保険労務士法人ワークイノベーション】

こんにちは!
最近の楽しみは、朝起きるたびに大谷翔平君がHRを打ったかどうか確認することです!インターン生は野球観戦が大好きなんです!

前回のnote読んでいただけましたか?

​”インターン生の1日”と題して、僕の勤務日の様子をお届けしました!
これまで9回記事を書いてきましたが、その中で♡の数が1位タイでした👏
まだ見てない方は是非ご覧ください!!

さて今回は久々に保育会議の話をします!!
前回6月の保育会議は”理念とその実践”に関する内容でしたが、今回は一体どん内容だったのでしょうか?見てみましょう!!

保育園からの情報発信を考える

7月の保育会議のテーマはずばり「保育園からの情報発信を考える」です!
保育園が行っている情報発信ってどんなものでしょうか?
例えば「園児の園での様子を写真や動画で親御さんに伝える」というもの。
これはイメージつきやすいと思います。園と園の利用者の間だけで共有されたツールを使って、日ごろの保育の様子を伝えるというものです。
大体の園はこういった情報発信のみを行っているのではないでしょうか?

そうなんです。保育園での情報発信は、その多くが”クローズド”(園関係者限定)で”園児の情報のみ”の発信なのです。
クローズドが悪いわけでもありませんし、こうした園児の情報は親御さんからするとニーズが高いものだと思います。
ここで言いたいのは「果たしてほかに発信できることはないのか?」ということです。現在行っている情報発信が”クローズド”かつ”園児の情報”ということであれば、逆に”オープン””園児だけでなく保育の全貌”を発信することはできないのでしょうか?

例えば「保育園で行った”あそび”の紹介」
保育園には、考え抜かれた色々な”あそび”があります。こうした”あそび”はどのように考え出されているのか、使う道具はどうやって作ればよいのか、どんなふうに遊んであげればよいのか。このようなことを発信することで、家でも保育園で行っていう”あそび”が再現できるようになります。つまり保育園での保育と家庭での育児がつながるんです!また保育園を利用していない人も、公開された情報を参考にしてお家で再現できるかもしれませんよね!
それから「保育士がどんなことを考えて保育を行っているのか」これも発信したら面白いんじゃないでしょうか?
以前のnoteでも紹介しましたが、保育士さんってすごいんです。1つ1つの保育が1人1人の園児のために考え抜かれているんです。でも現状このことは多くの人に知られていません。実際、保育園を利用しているうちの社員の人に聞いてみても、「そこまで考えられているとは思わなかった」ということでした。ですので、考え抜かれているという事実とその内容を園の利用者だけでなく、潜在利用者、保育士の卵(学生)、行政の担当者いろいろな人に向けて発信してみたら面白いんじゃないかなって思います。

ということで今回の保育会議では上のような情報発信の新しいカタチを考えていきます!

今回のアジェンダ

今回の保育会議のアジェンダは以下のようになっています。

〇前回のおさらいと今回のMTGの目標共有
〇何を(what)発信するのか
〇誰に(who)発信するのか
〇どうやって(how)発信するのか

今回は前回の保育会議と比べて少し具体的な議論を行いました。
何を(what)・誰に(who)・どうやって(how)伝えるのか、というように発信方法を構造化して議論を進めていきます。
また今回は”創造的かつ実現可能”な発信方法を検討したいと思い、どうやって発信するのかを考える際に、ネガティブブレーンストーミングの時間を取り入れています。

※ネガティブブレーンストーミングとは
チームで課題の焦点化とクリティカルシンキングを促進するために役立つフレームワークです。新しい提案や既存の戦略などのネガティブな側面や結果について議論をし、それを修正することでブラッシュアップを図ります。

では当日どんな議論が行われたのか、アジェンダを追いながら見てみましょう!

当日の様子

〇なにを(what)発信するのか

まずは何を発信できるのか、ということについて考えてもらいました。「普段の保育の様子を発信するのは大事ですが、それだけでよいでしょうか?もっとオープンに発信したいもの、発信していくべきものはないでしょうか?」と、問いかけをしてフリーでどんどん回答を出してもらいました。その結果がこちら。

・園で提供している食事のメニュー
・(一時預かりの)利用者の声
・園舎の様子
・登園時の準備物紹介
・起こりうるケガやリスクの紹介
・保護者支援情報
・休日保育の情報
・園児の一日の過ごし方
・保育士さんが何を考えて保育を行っているか

なかなか面白いですね。保育園で提供している食事のメニュー、またはその作り方などを知りたいという方は多いんじゃないでしょうか??もし動画などで調理の解説や実際の調理風景を発信出来たら、丁寧な調理工程を知ってもらえるだけでなく、調理師の(を目指している)方に園の様子をアピールすることができますよね!

〇誰(who)に発信するのか

次に誰に向けて発信をしていくのか、ということです。何を発信するのかとは無関係に思いつく発信先をどんどん挙げてもらいました!結果がこちら◎

・保育園を利用したことがない人
・独身女性
・仕事先を探している人
・学生
・保育士の卵
・市区町村行政
・働いている男性
・潜在保育士
・これから子育てを考えてる男女
・引っ越しを考えいている人
・大学の教授や学者

これまた面白いですよね。
なぜ市区町村行政に遡求する必要性があるのかわかりますか?保育園と行政というのは切っても切れない関係にあります。保育園を運営していくための費用は、保育料はもちろんですが、行政からの補助金も大きいのです。保育の充実度や、価値をしっかりと遡求していくことでそうした補助金が増えたりするかもしれないですよね!
それから大学の教授や学者への発信。これも面白い視点です。一見距離がありそうな学問と保育ですが、保育は”教育”ですからしっかりと学問に立脚しています。発達学、行動学や心理学など様々な分野と関係していますし、保育を専門的に研究している学者もたくさんいます。現場レベルの具体的な事案や課題間を学問レベルに移す。逆に学問レベルの話(例えば保育に関する学術論文など)を現場に落とし込んでいくのは、保育の発展という意味でも非常に有意義なことなのではないでしょうか?

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〇どうやって(how)発信するのか

さて、次はついにどうやって発信していくのか、具体的な方法を考えるフェーズです。今回”創造的かつ実現可能性の高いアイディア”を生み出すためにいくつかのステップに分けてアイディアを検討しました。

Step.1 ブレインストーミング
実現可能・不可能にかかわらずできるだけ多くのアイディアを出してもらうフェーズです。
勘の良い方はお気づきかもしれませんが、ここまでの段階で何をだれに発信するのか、つまりコンテンツとそのターゲットの探索は完了しています。あとはそれらの組み合わせを検討し、詳細を詰めていきます。10分ほどでざっと50以上はアイディアが生み出されたと思います。
自身が電車通勤をしているからこそ思いついた車内広告を使った広報戦略や、インターンの実施、就職説明会、全方向への公開保育など面白いアイディアがたくさん出ました!

Step.2 アイディアを絞る
さて、ここからはグループワークです。たくさん出たアイディアは絞っていきます。絞るとはいっても単に消去法のように行っていくのではありません。複数の意見の良い要素を抽出して一つにまとめるというのも絞り方の一つです。アイディアを絞る段階で重要なのは、意識的に創造的な要素を残すことです。Step.1のように意見の発散をする段階では創造性を担保することができるのですが、選択の段階に入ると急に創造性が損なわれてしまいます。実現性ばかりを重視してしまうんですね。
保育会議では20分ほど設けて、それぞれがブレーンストーミングをして生み出したアイディアをチームで吟味して、一つに絞ってもらいました。
そうして出てきた意見がこちら!!

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チーム①
何を(what)→園の人気メニューを
誰に(who)→保育園を利用していない保護者、調理員の人
どうやって(how)→HPのブログで動画配信
詳細・目的
調理員が給食を調理している工程をその意図を含めて動画化し、各家庭や調理師さんの参考にしてもらう。
チーム②
何を(what)→保育園と地域とのつながり
誰に(who)→地域の人、子育て世代の人
どうやって(how)→企業とのコラボの様子を動画で配信
詳細・目的
保育園の認知度を高め、地域全体のより多くの世代に知ってもらう。さらにコラボ企業にも販促上メリットがあるような形式にすることでwinーwinに。(ビジネスというより、あくまでも従来閉鎖的だった保育園をより開かれた場所にする目的で。)

いやいや予想もつかないアイディアでした(笑)特にチーム②の案はなかなか驚きました。ぼくがこの会議の企画案を考えている段階では考えもしませんでした。

Step.3 ネガティブブレーンストーミング
さて、ついに来ましたネガティブブレーンストーミング。Step.2で意見を互いに発表してもらって、互いに問題点や疑問点を投げかけてもらいました。
「いつ動画とるの?」「企業コラボの調整はだれがやるの?」「何のために調理工程を公開するの?」「企業コラボの目的がパッとしない」などなどいろいろな意見が出ました◎
最初のうちは批判的な思考というのに少し抵抗があったのかあまりテンポがよくなかったのですが、そのうちにすぐ適応して、相手の意見をブラッシュアップさせる貴重な意見をたくさん出してくれました!

Step.4 アイディアをブラッシュアップ
ネガティブブレーンストーミングをもとにアイディアをブラッシュアップします。ここでは、アイディアを根本から修正する必要はありませんし、相手の意見すべてにこ応える必要もありません。修正したほうがいいと感じた部分だけ修正します。
修正後のアイディアがこちら!!!

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チーム①
何を(what)→園の人気メニューを
誰に(who)→保育園を利用していない保護者、調理員の人
どうやって(how)→HPのブログで動画配信。写真も併用。
詳細・目的
調理員が給食を調理している工程をその意図を含めて動画化し、各家庭や調理師さんの参考にしてもらう。
家庭と園で、機材の充実度など調理難易度にギャップがあることを考慮し、そういったギャップが少ないメニューを取り上げる。
行事などのない月を狙って更新。
チーム②
何を(what)→保育園と地域とのつながり
誰に(who)→地域の人、子育て世代の人
どうやって(how)→企業とのコラボの様子を動画で配信
詳細・目的
保育園の認知度を高め、地域全体のより多くの世代に知ってもらう。さらにコラボ企業にも販促上メリットがあるような形式にすることでwinーwinに。(ビジネスというより、あくまでも従来閉鎖的だった保育園をより開かれた場所にする目的で。)
例えば美容院とのコラボで、子供の前髪の整え方を説明してもらうなど。子供たちに”散髪の清潔感”を味わってもらう機会にもなる。
園やコラボ企業を地域の人に知ってもらう間口を広げたい。

太字で書いてあるところがStep.2から加筆修正された部分です。一気に現実性と面白さが増しましたよね。これがネガティブブレーンストーミングの威力です◎ただアイディアを出して終わるのでなく、第3者視点から批判的に吟味し、修正をする。今回は時間の都合上1回しかこの工程を踏めませんでしたが、あと数回繰り返せばもっとクオリティを上げられたでしょう◎

7月の保育会議を終えて

今回の保育会議の目的は大きく分けて2つです。

①保育現場からの発信を増やすことで保育への価値観を変えられる。
最初にもお話ししましたが、現状保育現場からの発信はクローズドです。限られた人しか情報をキャッチできません。しかし発信できる内容は今回出てきたようにたくさんあります。積極的に情報を発信することで、保育に関係のある人もそうでない人も含めて”保育の見方”いわばその人の”保育の価値観”が変わってくると思います。ただ預けるだけじゃない、もっといっぱいのものが詰まった保育を多くの人が理解してくれる世界になるといいなと思います。

②アイディアを生み出すためのプロセスを体験する。
起業家や発明家が優れたアイディアを考案するのは偶然ではないと思います。いろいろな分析をしたり、フレームワークを使ったりして数えきれないアイディアを出して、結果的にその中の1つが成功する。そういう泥臭いものだと思います。もしかしたら保育の現場でブレーンストーミングをする機会はこれまであまりなかったかもしれません。ですがこれからはどんどん新しいアイディアや新しい保育の形が求められていく時代です。今回使ったフレームワークは思考法のほんの一部ですが、保育の場でも思考のフレームワークやディベートなどを応用して、日ごろの会議に生かしていってほしいです。

ということでいかがでしたでしょうか??
今回はかなり具体的な議論が多めだったので皆さん楽しんでもらえたと思います。今回出た2つのアイディア採用してくれると嬉しいな◎
皆さんもぜひ、ネガティブブレーンストーミング試してみてくださいね!

では!


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