アラジンの世界を超まじめにワインに例えてみた
こんにちは。
劇団四季アラジンをご覧になったことはあるだろうか?
ミュージカルや、ディズニーのアニメ版、実写版のアラジンを観た方は少なくないと思う。
劇団四季アラジンはディズニー映画をもとにして作られ、2015年東京で開幕されて以降今も人気が続いているミュージカル。
私は数年前にチケットの購入を試みたことがあるが(当時クリスマスシーズンということもあり)売り切れていて購入することができなかった。
そんなこんなで今に至るが、1週間前、友人から
「アラジンのチケット余ってるんだけど一緒に行かない。」
とLINEがきた。
喜んですぐに返事をした。
ということで汐留にある電通四季劇場[海]に行ってきた。
アラジンを観る=胸が高鳴るという表現がまさしくぴったりだと思う。
今すぐ胸を高鳴らせたければ是非一度ミュージカルアラジンを観ることをお勧めしたいほど。
笑いあり、感動ありの心奪われる最高のミュージカルだった。
だがしかし
劇場に座って舞台を観ている時に気づいてしまった。
こんな最高なエンターテイメントを観ながらもワインのことを考えている自分に。
…アラジンカラーは紫色だから、ワインに例えると何になるだろう…
…あ、でも砂漠でのお話だから乾燥したところでも栽培されるブドウかな…
こんな時でさえワインのこと考えてしまうのもちょっと自分でもやばい、と思ったのだが、妄想が止まらないので、せっかくということでここでアラジンの世界をワイン/ブドウに例えてみたいと思います。
少し長くなりますがこの気持ちが伝わると幸いです。
ちょっぴり真面目にブドウについて語りますが、ぜひ、へぇ〜〜、と軽い気持ちでお読みいただければと存じます。
目次
・アラジンのあらすじをちょっと紹介
・アラジンをワインに例えてみる
・ジャスミンをワインに例えてみる
・おまけ(ジャファー、スルタン)
・私の暗記法
●あらすじ●
砂漠に囲まれた神秘と魅惑の都アグラバー。
その下町にアラジンという青年が暮らしていた。
貧しい生活のために、市場で仲間たちと盗みを繰り返し、衛兵に追われる日々。
だが亡くなったばかりの母親を思い慕い、いつかは真っ当な人間になってみせると心に誓っている。
一方、アグラバー王国の王女ジャスミンは、王宮での生活を窮屈に感じていた。
王から結婚を急かされているが、法律に縛られ、「王子」の位にある人間としか結婚できない。
聡明で自立心ある彼女には、それは耐えられないことだった。
自由になることを心から願う彼女は、とうとう王宮を抜け出し、街へと降りてしまった。
「自由」と「未来」を求める青年と王女、そして魔人。
神秘と魅惑の都・アグラバーで、「魔法のランプ」が、3人の運命を引き寄せる
劇団四季HPより
●アラジン
アグラバーで盗賊をしている貧しい青年。亡き母に思いを募らせ、いつかはまっとうな人間になりたいと思っているときにランプの精ジーニーと出会い、主人になる。
ずばりアラジンは
Grenache(グルナッシュ)
かなと思う。
理由その1
晩熟のブドウ品種で、暖かい地域、暑い地域でのみ育つ。
また干ばつにも非常に強く、乾燥した環境でも育つことができる。
→砂漠に囲まれた都アグラバーで育ったアラジンそのもの。ですね(^^)
理由その2
また、甘く、薄い皮を持つブドウ。
グルナッシュを使って作られたワインは
高いアルコール度、低めの酸、フルボディ、
そしてソフトなタンニン(渋み)と赤系果実の風味を持つ。
スパイシーな香り。
→アラジンの有名なセリフ「僕を信じて」でも有名なスイートなアラジンは
甘く、赤系果実、時々スパイシーな香りのグルナッシュと重なる!!
Grenache はスペインではGarnacha (ガルナッチャ)と名前が変わる。
スペインや、オーストラリアなどの地域でブレンドされて作られる事が多いが、
私が1番好きなグルナッシュで作られるワインは、フランスの南ローヌ地方のもの。
Chateauneuf-du-Pape というアペラシオンで知られる赤ワインでは、グルナッシュはシラー、ムールベートルと共にブレンドされ、スパイシーな香りをほのかに持つ、凝縮した赤系果実の赤ワインが作られる。
上品なタンニンとベリーや苺などの甘い味わいは、味わって飲むのにぴったりの最高に美味しいワインです。
●ジャスミン
アグラバー王国の王女。聡明で強く、そして自立心のある女性。
そんなジャスミンを例えるなら
ずばり、
アルザスのRiesling(リースリング)
であると思う。
ではなぜリースリングなのか?
理由その1
リースリングは高貴なワインのひとつと知られ、また白ワインの中で最も熟成に耐えることができるワインの一つで、物によっては何十年も熟成したのちも、驚くほど新鮮な香りを保つ。
→長い間、お城から出ること許されず、また大切に大切に育てられた王女ジャスミンと重なる。
理由その2
また寒い地域を好むブドウとしても有名なリースリングであるが、暖かい地域では、よりリッチな風味を持ち、シトラス、白桃の風味を持ち、ほのかな甘み、そしてなんといっても華やかなお花の良い香りがする。
リースリングの香りは深呼吸したくなるほど良い香りだ。
→ジャスミンの香りを持つリースリングはまさにジャスミン王女
でもなぜアルザス地方のリースリングなのか?
理由その1
アルザス地方はフランスの最東、またドイツとフランスのボーダーに位置する。アルザスの西側に広がるヴォージュ山脈のおかげで、寒い地域ながらも、夏はいいお天気が続き、秋は乾燥していて、ブドウの高い糖度が育つ環境が整っている。
その為、ドライでフルボディのリースリングがアルザスでは作らる。
→ライトボディよりフルボディの方がしっかりしたジャスミンのイメージ。
理由その2
アルザスではワインのテクスチャーと風味の複雑さを出すために、古いオーク樽(foudreと呼ばれる)で熟成される。
その為、ドイツのリースリングよりもお花の華やかな香りは控えめになるが、オーク樽による複雑なフレーバーのリースリングが作られる。
ドイツはお花の香りでライトボディに対し、アルザスは少し重めのリースリングといったイメージ。
→私の主観であるが、ドイツの若いキャピキャピしたリースリングというより、落ち着いたアルザスのリースリングが聡明なジャスミンのイメージに当てはまった。
以上、私の独断と偏見でアラジンのキャラクターをワインに例えてみましたがいかがでしたでしょうか。
ちなみに今回はアラジン、ジャスミンだけを例えましたが、
ジャファー(王国を自分のものにしようとしている邪悪な大臣)
スルタン(アグラバーの王様でジャスミンの父)
も考えていました。。
ジャファーはTannet。
理由は
・濃い色で凝縮した黒系果実
・高いタンニン
・タンニンをまろやかにする為には長期間の瓶熟成が必要
まさにジャファーではないでだろうか。
でもTannetはワインの中の悪役でもなんでもないです。
Tannetファンの方がいたらごめんなさい。
ジャスミンパパのスルタンはTorrontes。
・アルゼンチンの代表する白ブドウ。
・フルーティで華やかなお花の香り。白桃やメロンの風味。
・最も良いトロンテスは高い緯度にある畑で栽培される。
(トロンテスの故郷のアルゼンチン最北にあるSalta州の標高なんと3000m‼︎
世界で一番高い位置にあるヴィンヤード。)
高い場所に位置するお城に住んでいるスルタン国王、だけどジャスミンにあまあまなところで、トロンテスが浮かんだ。
そしてアラジンを語る上で外すことのできない
魔法のランプから出る青色魔人ジーニー。
パワフルで、ユニークなワイン。。。
意外かもしれないが、
私の中ではPetit Verdort、、かな。
皆さんはなんのブドウが思い浮かべますか?
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参考程度に。
わたしが試したブドウ品種特徴の覚え方。
ソムリエ、とくにWSETの勉強ではそれぞれのブドウの品種特性、また地域によって変わる特性、アロマ、フレーバーやカラーなどを暗記していく。
最初のころは理解した気になっても、覚えるブドウ品種の数が増えると似ているもの同士の特徴が混ざってしまう。
その時思いついたのがブドウやワインをキャラクターに例えて覚える方法だった。
キャラクターはなんでも大丈夫。
友達に例えて覚えるでもいいと思う。
その癖で今回も自然とアラジンをブドウに例えてしまったのであるが、、。
この方法を使いしっかり特徴を捉えて暗記すると、後からブレることなくブドウの特徴を引っ張り出すことができる、と私は考えている。
Q.グルナッシュが好む栽培地の特徴は?
a. 降水量が多い地域
b. 乾燥した地域
グルナッシュ→アラジン→b 乾燥を好む
の要領です。
ソムリエ試験ではあまり聞かれないかもしれないが、こういう細かな所までWSETでは覚えなければならない。
ブドウの特性暗記で窮地に追い詰められた際は、覚え方のひとつだと思って是非お試しください。
以上、アラジンを超真面目にブドウに重ねて話してみました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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