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エンドロールのつづき

インドの小さな街に住むチャイ売りの少年が初めて観た映画館の魅力に取り憑かれる。少年は映写技師と交渉し、母の作る美味しいランチ弁当を渡すことを条件に映写室に入り浸るようになる。やがて見よう見まねで自分も「映画」を作るようになっていく…… という、インド版ニューシネマ・パラダイスともいうべき「映画愛」映画。

少年の入り浸る映画館の名は「Galaxy」。その名の通り、彼にとって(そして我々観客にとっても)映画館はさまざまな光がきらめく「銀河」であり、過酷な現実から飛び出すことのできる宇宙空間なのだ。

原題の”Last Film Show”が示すように、デジタル化によって消えていくフィルム文化や、往年の映画や映画作家たちへの愛に満ちた、オマージュのような作品。

しかし何よりも主人公の母が作る料理の数々が、ものすごく美味しそうで参った。

裕福ではないが、料理には手を抜かないお母さん

映画館を出たその足で、インド料理店に駆け込んだのは言うまでもない。


(2023.1.25)
http://www.wonosatoru.com

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