見出し画像

パリタクシー


突如として、どこか外国の街をうろつきたい衝動が湧き上がり、午後から夜に至るパリの一日の風景を、この映画でヴァーチャルに堪能した。

しがないタクシー運転手が、たまたま乗せた乗せたおばあちゃんとパリを横断して走るうち、彼女が人生をふりかえる昔話を聞かされることになる……という、一種のロード・ムービーでありバディ・ムービー

なにしろ主役2人の「顔」がイイのだ。歳をとるのも悪くないと思わせてくれる。

運転手と客、という関係を超えて、次第に友愛の感情が生まれていく

劇中で、おばあちゃんが言う「一つ怒ると一つ歳をとる、一つ笑うと一つ若返る」という台詞が心にしみた。そう、笑いながら生きていこうではないか。

個人的な話をすれば、自分も息子氏と二人きりで過ごした時代は毎日彼が何かしら笑わせてくれたし、今は妻が会話で毎日笑わせてくれている。このまま暮らしてたらゼロ歳まで若返って消滅してしまうかもしれない。それもまたよしだ。なんてね。

映画の最後には、素敵なサプライズが待ち受けている。「情けは人のためならず」という日本のことわざを思い出させてくれるような。

(2023.4.28)
http://www.wonosatoru.com


この記事が参加している募集

映画感想文

サポートありがとうございます! 応援していただけたら記事を書くモチベーションがグッと上がる単純な人間です。