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Life Cinematic 2004-2010

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2004年から2010年にかけて書いていた映画エッセイをnoteにお引越し。 不定期更新。時間があるときにまとめて載せていきます。
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#思い出

空に吸はれし-一握の砂-

少し遠出をした日のことを振り返るとき、真っ先によぎるのは、必ずといって、帰り道で渋滞する…

田中優子
1年前
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シャッターを切る-想い出がいっぱい-

正月に実家に帰省した折、母が表紙の日焼けしたアルバムを引っ張り出してきた。 私と弟の小学…

田中優子
2年前
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右へ曲がる道-解夏-

スカイブルーの陽気に駅までの道を歩くと、そこまで近づいた夏を感じられる。 30回目の夏が来…

田中優子
3年前
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総論として幸せ-風になりたい-

一週間、相当に忙しい日々が続いて、ブログの更新がままならなかった。 最近、仕事でのプレッ…

田中優子
3年前
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挑戦の歩幅-8mile-

ここ数年、いわゆる世に言う「セレブ」っぽい人と知り合う機会が増えた。 端的なのは、勝ち組I…

田中優子
3年前
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淡い季節-四月物語-

今年初めて素足にサンダルを履いてでかけ、ビニールシートの上で足の裏が土で汚れるのを少し気…

田中優子
3年前
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キャンディードロップス-エターナル・サンシャイン-

初めて保育園に行った日、4歳の私と2歳の弟は、小さな遊戯場を囲むセメントの段差にかわいらしく座っていた。 「かわいらしく」というのは、自覚していたわけじゃなく、今の私が振り返れば、さぞかしそれはかわらしい様子だったろうと思うからだ。 ほとんど人生最古の記憶とも言えるその光景の輪郭は、意外なほどはっきりしている。 遊戯場には大人も子どもも誰一人いなかった。 私たちは紺色のスモックと白いラインの入った半ズボンをはいていた。 ひざこぞうを抱えるように、ふたりで寄りそって座っていた

きっと見ている-涙そうそう-

この季節になると、いいえ、季節に関わらず折に触れて、私には思い出す人がいる。 もしかした…

田中優子
3年前
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