『これでもいいのだ』で進め互助会員！
皆さんはジェーン・スーさんという方をご存知でしょうか。先日友人が話題にするまで私は失礼ながら存じ上げなかったのだけれど、フリーアナウンサーの堀井美香さんと織りなすトークが無茶苦茶良い！ゆるい！でも刺さる！という話で、同じく実はリスナーという友人同士が目の前でまあ盛り上がること。あんまり楽しそうに話してるもんだから、私も試しに聴いてみました。
TBSラジオ『ジェーン・スーと堀井美香の「OVER THE SUN」』
Podcast、Spotify、Amazon music、ラジオクラウドと、色んな媒体で聴けるんですね。そもそもジェーン・スーさんとは何者かとググってみると、「プロデューサー・作詞家・コラムニスト・ラジオパーソナリティー」だなんて随分と多彩な肩書き。しかも台湾系あたりの方なのかと思ったら、生まれも育ちも東京都文京区で思いっきり日本の方ですと！？
名前の由来：外国人が割引されるプランがあったホテルに、外国人のふりをして宿泊した時に使った偽名をmixiのハンドルネームにし、そのまま芸名にした。名前の由来は、とっさに思い付いたアメリカ留学経験時代のルームメイト「ジェーン・ウェルチ」からだが、アジア人で「ウェルチ」は、おかしいという判断で「スー」に変更。
いや待って、偽名で国籍詐称って公にしてええんかい笑。mixiとか懐かしい！！いや別にアジア人でウェルチさんだってええやん！！ていうかそのジェーン・ウェルチさんには許可とってるんですか笑！？なんだこの人絶対面白そうじゃないかと。プロフィールが既にだいぶキャッチーな方でした。
基本的に大人の女友達同士のゆる〜いトークがベースと聞いていたので、せっかくだから最初のエピソードから家事でもしながら聴いてみるかと始めてみたら…。
うん。これはハマるわ。わかるわ。ど〜でもいい話で大笑いとか、オチだの進行だの度外視してあっちこっちに飛ぶ話の展開とか、そのくせふとものすごく深い心に染み入るような一言があったりとか…。
まさに、気の置けない友達とエンドレスなおしゃべりに花を咲かせるあの瞬間瞬間！！ビバ女子会！！しかも、10代20代の頃と違って、また見える景色も生活の状況も抱える問題も、それぞれが多彩で多種多様になった女性の人生あれこれの連続。
あれ、おっかしいな。そう言えば私家事してただけのはずなのに。まるで彼女たちと一緒に、どこかのカフェか居酒屋か、それとも宅飲みあたりで、一緒におしゃべりしながらうんうん頷いている気持ちになってるじゃないの。聴き終わる毎に気づく爽快感と充実感、まさに女友達とわ〜っと盛り上がった帰りのあの感じ。あら不思議。
これね、スーさんも、堀井さんも、リスナーも、皆それぞれよくやってる！よくぞよくぞ今週もがんばりました！みたいな相互の助け合いの精神が溢れて元気になるトーク番組だったんです。そのリスナーは「互助会員」と言うそうで。ちょっと試しに聴いてみるつもりが、いつの間にか私も初日から立派な会員に相成りました。
ファンの言い方って、面白いよね。PerfumeはP.T.A.でしょ。Official髭男dismは髭団でしょ。アイドルは○○担でしょ。で、OVER THE SUNは互助会員。互助会員だってよ。何だろう、一気に地味〜で年季の入ったちょっと関節痛とか持ってそうな感じを受けるのだけど笑、それがまた味があって良いわ。
そんな、にわかリスナー（しかもまだバックナンバー2021年年始…果てしない…）、にわか互助会員の私ですが、ふと本屋さんでスーさんの著作を発見。ちょうど良い感じの文庫だし、まあ買うよね。
『これでもいいのだ』- 著者：ジェーン・スーさん
こちら、エッセイでした。さらっと読める。OVER THE SUNとリンクする内容も出てくるけれど、独白形式で推敲された文章にされることで、堀井さんとのその場その場でパパパッと軽快に進む会話とはまた違った、スーさんの考え方や感じ方を読者自身のペースで追うことができます。
読みながら「ああぁ、それね、うん、わかる〜…！！わかりすぎるほどわかる〜！！」となったり、「スーさんはそう思うんだねえ。私はこうだなあ」みたいに、脳内で対話をしている気分に。
気の置けない女子会（OVER THE SUN）に、親友とのじっくりした会話（エッセイ）のような。本当なら毎月でも毎週でも、何なら毎日でも（多すぎ！？）会いたい友達はいるのに、大人になったら皆それぞれ忙しくてなかなかそうもいかない。でも、この番組やエッセイで、ちょっとその空白が補充できた気がします。とは言えリアル友達にもさらに会いたくなる気持ちが増し増しになるのですが笑。
堀井さんとのトークでも、スーさんの言葉の選び方私好きだなぁと思っていたのだけど、活字になるとなおさら響くところが随所にありました。良いフレーズがいっぱい出てくるの。いやよくぞ言ってくれました！みたいなのから、ああこれってそういうことだったのね！まで。本に向かってその表現力に羨望の眼差しを送る私。←アヤシイ
ところで男性が読んだらどんな感想になるんだろうか。男性互助会員もいるのだろうか。
ちんたら聴いているので、いつかリアルタイム放送に追いつくのかどうかすら分かりませんが。とりあえずトークも本も面白くてオススメです。堀井さんも最高！
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