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ほのぼの生きる  181_20230722

驚きのじいちゃん先生

義祖母は96歳になる。
7月から9月の3か月は自宅で介護。週に4回ほど施設に通っている。
介護のメインは義母が担当で、私は週3回、義祖母が通所する前日の夜から実家に泊まって夕食を作り、次の日の朝食、昼食のお世話をしている。

昨日は、排泄時にお腹が痛いというので、膀胱炎を疑い、病院に連れていくことにした。
義祖母は、おむつに頼らない生活をしている。
家では車いすで移動し、トイレも自分でする。トイレは多少汚れるがいたしかたない。
おむつをその都度交換する作業よりは、トイレを定期的に掃除する方が負担がないと考える。
義祖母はあまり人に頼らず、服も自分で着替えるし、通所の準備(下着やタオル等)も自分でするので、本当に優秀だ。

悪い言い方をすると「プライド(自尊心)が高い」のだろうか。
トイレを失敗したくなくて、我慢することもあるかもしれない。
それで膀胱炎になったかもしれない。

義祖母を病院に連れていくのは、結構大変だ。
玄関で、車いすを降りて歩行させる。その歩行の補助は結構力が要る。車を玄関ぎりぎりまで付けて、5,6歩といったところだが、これが結構大変だ。
今までの私だったら、義祖母の体重(60キロぐらいあるのかな?)に負けて支えきれず、ふらふらして補助にならなかったが、ボルダリングで鍛えたこの体!!今回は楽々と補助ができた。

泌尿器科の病院に到着すると、車いすのスロープがあった。
ラッキーとスロープに車を横付け。
まずは受付を済ませて、看護師さんに事情を説明し、車いすを借りた。

混んでいるかと心配だったが、誰一人いない。あれ?

車に戻って、準備をしていると、説明をした看護師さんと高齢の男の人が車いすを持って手伝いに現れた。

へぇ、この病院では車いすの人を助ける人(ボランティア?)もいるんだぁ。そういう高齢者の働き方もあるなのかなぁ?と思っていた。
その男性はとても慣れた感じで、「もっと車を前に出して~、はいっOK!おばあちゃん、じゃあ行きますよ。私に捕まって~」とひょいひょいと義祖母を車いすに乗せて、待合室まで連れて行ってくれた。

やっぱ、こういう時は高齢者の方でも男手があると助かるんだなぁ~と感心しながら、私は車を駐車場に停めて、待合室に向かった。

待合室では1分も待たないうちに、さっきのおじいさんがやってきて、「はいっ診察室に行きますよ~」と言って、素早く車いすを運転し、義祖母を診察室に連れて行った。慌てておいかける私。

診察室に行くと、さっきのおじいちゃんが
「はい、それで今日はどうされましたか?」と聞く。

はぁ?えー・・・っと・・・

「あの、すみません。もしかして、先生ですか?」と聞くと、
「はいそうです」

なんと!バイトか何かと思ったそのおじいちゃんが先生だったぁ~!!!

70歳は軽く超えているように見えるけどなぁ。

おじいちゃん先生は、義祖母にとっても優しく接してくれた。
お薬を処方してもらい、義祖母も喜んでいた。介護者の私にまで気を配っていただいた。

その後、あっという間に診察患者が次々に入ってきたため、帰りは看護師さん一人が乗車の補助をしてくれた。私一人でもできるのに~とってもありがたかった。

義祖母を病院に連れていくとなると、だいたい2~3時間はかかる。96歳のばあさんをそれに付き合わせるのは至難の業である。今回は自動車の往復も含めて1時間以内で終わり、トイレなどの心配もなく、スムーズだった。
それもこれもあのおじいちゃん先生と病院のスタッフのおかげである。
ありがとう、おじいちゃん先生!!

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