見出し画像

資料室(人名)#6: 「アレクシ・ド・トクヴィル」 <ー 実は、今米国で起こっていることを190年前に社会学的に予測していた人物

今回は「アレクシ・ド・トクヴィル」さんについて見て行きましょう。

誰この人?

と思う方も多いかもしれませんが、この方1805年生まれのかたなので、知る人が少なくとも普通かもしれません。

だた、この方の書いた「アメリカのデモクラシー」という書物は、的確に現在の米国で起こる事を予測し、その通りになっています。

一言で言えば: 民主主義が長く続くといまの「(米国)民主党」もしくは日本の「自民党」のようになる。

過去300年の社会思想の考えはほぼ「アレクシ・ド・トクヴィル」に行きつくような気がします。

_*_*_

「アレクシ・ド・トクヴィル(Alexis-Charles-Henri Clérel, comte de Tocqueville)」:アメリカの民主主義を深く考察したフランスの思想家

基本、フランスの貴族です。

1. 生涯と背景
アレクシ・シャルル・アンリ・モリス・クレレル・ド・トクヴィル(1805年7月29日 - 1859年2月16日)は、19世紀フランスの政治哲学者、歴史家、法学者です。貴族の家系に生まれ、高等師範学校で学び、法曹界に入りました。七月革命後の1831年、ギュスターヴ・ド・ボーマルシェとともにアメリカ合衆国へ調査旅行に派遣され、そこで2年間滞在し、アメリカの政治制度、社会、文化を詳細に観察しました。
2. アメリカの民主主義
トクヴィルのアメリカ滞在中の経験と考察をまとめたのが、代表作である「アメリカの民主主義」です。1835年に初版が出版され、その後改訂版が出版されました。この著作は、民主主義の特性、長所、短所を深く分析した政治学の古典として高く評価されています。
3. トクヴィルの洞察
トクヴィルは、アメリカの民主主義社会において、以下の点に着目しました。

  • 地方自治体の重要性: トクヴィルは、アメリカにおける地方自治体の活発な活動が、民主主義の基盤を支えていることを指摘しました。

  • 市民社会の役割: トクヴィルは、アメリカの市民社会が、政治以外にも様々な活動を通じて社会の課題解決に取り組んでいることを評価しました。

  • 平等意識の広がり: トクヴィルは、アメリカ社会における平等意識の広がりが、社会の安定と進歩に貢献していることを認めました。

  • 多数者の専制の危険性: 一方で、トクヴィルは、多数者の専制の可能性という、民主主義の抱える課題についても警鐘を鳴らしました。

4. 現代への影響
トクヴィルの「アメリカの民主主義」は、出版後から今日に至るまで、世界中の政治思想家や研究者に大きな影響を与え続けています。彼の洞察は、現代の民主主義社会が直面する様々な課題を考える上でも、重要な示唆を与えてくれます。

アレクシ・ド・トクヴィルさんの書いたアメリカの民主主義を深く考察した「アメリカの民主主義」は、ボリュームがありすぎ、読むのも一苦労ですが、若干ではあるもののトクヴィルさんの解説がYOUTUBE上にころがっているので、とりあえずそちらを観るのも良いかと思います。

バーバラ・F・ウォルターさん(カリフォルニア大学サンディエゴ校の国際関係の教授)は、「アメリカは内戦に向かうのか(How Civil Wars Start: And How to Stop Them)」という書物を書いていますが、基本原理はアレクシ・ド・トクヴィルさんのまとめあげたものと似ています。

/* 米国も株高でにぎわっていますが、実際は有名大学の教授がこんな本を出すぐらい、今の米国は病んでいるということですね。*/

最近「アメリカが...」と言われる話の内容の根源は、かなりトクヴィルさんの考えの延長にも見て取れます。

余談ですが、文頭で「民主主義が長く続くといまの「(米国)民主党」もしくは日本の「自民党」のようになる」と記述しましたが、これって電気信号としています。 たとえば「0」ばかり信号として送っていると、さすがの機械も時にわからなくなり、電気信号の時には「0」が長く続いた場合、途中に無理やり「1」をいれパリティチエックなるもを行いますが、それに似ていますね。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?