見出し画像

どんなところでも人を助けるヒント②

「酸素の流れ」を支える
3つの重要器官という考え方

 ”どんなところでも人を助ける救急法=野外災害救急法”では、体内の「酸素の流れ」を非常に重要視し、傷病者評価の基準としています。ということを前回の記事で紹介してきました。まだ読まれていない方は下記をまずはチェック!

 今回は、人体にとって「酸素の流れ」が大切だと分かったうえで、それを体がどのように実現させているかをシンプルに考えてみたいと思います。

酸素の流れは、重要器官系が支える

 「酸素の流れ」を支える体の器官は3つ挙げられます。呼吸器系・循環器系・神経系です。どれも重要なのでWMAでは「重要器官系」と呼んでいます

スライド39

 難しく考えずに簡単に捉えてみましょう。ひとまず画面の前で深呼吸してみてください!
 …できました!?

 空気中に漂う酸素を今呼吸によって体内に取り込みましたが、酸素は鼻や口からはじまり気道を通って肺まで運ばれてきました。それを行うのが「呼吸器系」です。
 肺に取り込まれた酸素は、血液という乗り物に乗り、血管という道を通り、心臓というポンプに押されて体の隅々にある細胞まで酸素が運ばれています。これは「循環器系」が行っています。
 最後に、私たちのからだは脳でコントロールされ、その指令は背骨の中を通る神経によって伝わっていますが、このプロセスに関わるものを「神経系」と呼んでいます。
 
 つまり、呼吸器系・循環器系・神経系がきちんと機能しているとき、私たちは「生きる」ことができ、逆に言えばこの3つのいずれかが破綻してしまっている時は「酸素の流れが途絶える、=命の危機」と言えるわけです。重要器官系の異常を発見できた際にはすぐに119番で救急要請をしながら救命処置をすることが必要になるわけです。

画像2

 例えばこんな状態で傷病者を発見したとします。
 私たちが心配なのは「すぐに命の危険がありそうか、ひとまず大丈夫そうか」を知ることにあります。どうやってそれを判断しますか?
 その答えは、「重要器官系に問題があるか、ないか」を調べることで分かります。
このような複雑なシーンでも、「3つの重要器官系を調べればいいんだ!」ということが分かるとシンプルでいくらか安心できそうですね。

どんな傷病者に対して重要器官系の問題を確認できる
傷病者評価システム

 重要器官系を調べる大切さはお分かりいただけたかと思いますが、今度はそれを「どうやって調べるのよ!」という疑問にたどり着きます。
 WMA講習会でお伝えし、繰り返しトレーニングしているのは、これを調べるテクニック「傷病者評価システム」です。

スライド40

 この優れているところは、ケガ・病気・環境で発生する「あらゆる傷病者」の問題を全て1つの方法で対応できる、というものです。つまり、1こ使いこなせれば全て対応できるというのだから素晴らしいですね!

 具体的な方法は実際の講習会にお越しいただいた反復練習することで、こんなゾッとするようなシーンさえも対応できるようになります。

 どうでしょう。今日はどんなところでも人を救うための考え方として、「酸素の流れ」と「重要器官系」の関係性を知っていただきました。そしてそれを調べるための手法「傷病者評価システム」をご紹介しました。
 ・どんなところでも人を助けられる人になりたい
 ・仲間やお客さんの命や安全を守る立場にいる
 ・災害時の備えをしておきたい
 ような思いをお持ちの方、ぜひWMAJの野外災害救急法へお越しください。きっと皆さんが抱えるモヤモヤの答えが見つかると思いますよ!

☆WMAから読んでいただいた方へのプレゼント!
 どんなところでも人助けるアイディアシート、「緊急判断・通報シート」をフリーで差し上げています。ざっくりとした重要器官系のチェックができるようになっているシートです。御守りがてら救急箱に常備してみるのことをオススメします!

画像4

 こちらからダウンロードできますのでぜひどうぞ♪

#野外災害救急法 #どんなところでも人を助ける #救急法 #アウトドア #ガイド #災害 #防災 #誰でもできる #登山 #キャンプ #教育  


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?