どんなところでも人を助ける救急法 WMA Japan

ケガや病気、は様々なシーン、あらゆる場所で突然発生します。現場から病院の受診まで時間を…

どんなところでも人を助ける救急法 WMA Japan

ケガや病気、は様々なシーン、あらゆる場所で突然発生します。現場から病院の受診まで時間をようする環境や状況、を私たちは「ウィルダネス状況下」と呼んでいます。どんなところでも大切な人の命を繋ぐための考え方やテクニックをこの記事ではちょっとずつ紹介していこうと思います。

最近の記事

Wilderness medicineとの出会い   その1

 どんなところでも人を助ける救急法「WMA野外災害救急法」は、北米で生まれ世界31か国に広がるプログラムですが、WMAカリキュラムが公式に日本に入ってきたのは2007年。長野県にある(公財)日本アウトワード・バウンド長野校で開催されたのがその始まりでした。  今回、日本に最初のWMAコースを招致した濱谷さん(元OBS長野校校長、現北海道教育大学准教授)に当時のことを回想いただいたストーリーをお届けします。 ーーーー  それは2000年9月アラスカ、アンカレジでの年に1度北

    • 災害への備えは万全ですか!?

       こんな問いを投げかけてみたとき、災害への備えとしてみなさんは何を見つめなおしますか?  ・避難経路、避難所の場所や集合場所、家族との連絡方法??  ・防災用品や非常持ち出し袋の中身??  ・通信機器や方法の確認 ?? いずれも欠かせない準備ですね。ですが今日はもう一つ重要な災害への備えをお伝えしたいと思います。それが…。 被災時にケガや病気になったときの対応法 通常ケガや病気をした場合、現場にいる人の判断で119番通報によって救急車を要請されることが多いですね。(救急車

      • 「災害にも役立つ救急法」が普及を始めたキッカケ

         どんなところでも人を助ける救急法=野外災害救急法は、アウトドアシーンだけではなく、大規模災害が起きた時の街中にもとても有効なファーストエイドです。今日はWMA Japanが成り立つキッカケになった「あの日」について少し回想してみたいと思います。  東日本大震災、その時… 2011年3月11日日本国民が忘れられない未曾有の大災害に見舞われました。このとき、北米に向けて出国準備を進める2人の男がいました。現WMA Japan代表理事の横堀勇と現北海道教育大学の濱谷弘志准教授で

        • どんなところでも人を助けるヒント②

          「酸素の流れ」を支える 3つの重要器官という考え方 ”どんなところでも人を助ける救急法=野外災害救急法”では、体内の「酸素の流れ」を非常に重要視し、傷病者評価の基準としています。ということを前回の記事で紹介してきました。まだ読まれていない方は下記をまずはチェック!  今回は、人体にとって「酸素の流れ」が大切だと分かったうえで、それを体がどのように実現させているかをシンプルに考えてみたいと思います。 酸素の流れは、重要器官系が支える 「酸素の流れ」を支える体の器官は3つ挙げ

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          どんなところでも人を助けるヒント①

          「酸素の流れ」を維持する。 シンプルな考え方で、人命救助!! ”どんなところでも人を助ける救急法=野外災害救急法”では、体内の「酸素の流れ」を非常に重要視し、傷病者評価の基準としています。ところで、「酸素の流れ」という言葉を聞いて、「うわっ!難しい!!!」と思われたことでしょう。でも安心してください。今日はこのあたりをものすごくシンプルにお伝えしてみようと思います。  そもそも、人間はたくさんの臓器や細胞が集まってできていますが、これらが生きていくために最低限必要なものとい

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          救急法団体 WMA Internationalの生い立ち

           日本には現在様々な「救急法」を教える団体があります。消防機関のような公的機関に始まり、わたしたちWMAを含む様々な民間の機関が目的や用途に応じたプログラムを提供しています。  WMA Japanではこのうち、救急車や病院アクセスまでに時間を要する環境や場所、つまり「どんなところでも人を助ける救急法」が得意分野の団体です。実は私たちの組織は北米に本部を置くWMA Internationalという世界的な団体の日本支部です。現在31か国で全く同じカリキュラムが運用されています。

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          航空乗務員×野外災害救急法の価値

           どんなところでも人を助ける救急法のことを、日本語では野外災害救急法といいます。「どんなところ」として想定されるのは、救急車や病院までのアクセスに時間を要する状況や場所のことを指します。  元々北米で開発されたこのファーストエイドが日本に入ってきたのが2007年。当時よく言われたのは「あぁ、これは山の人のやつね」ということです。確かに山の人には最適です。  しかし、意外かもしれませんが、私たちの立場からすると今日のテーマでもある「航空乗務員」の世界と「山の世界」は同じだった

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          どんなところでも人を助ける救急法とは?

           人が生活をしているうえで、遊んでいるうえで、ケガや病気、事故はいつでもどこにでも起こりえます。事故が発生したときみなさんはどこに応援を求めますか…?  そのほとんどは119番で救急車を要請するのではないでしょうか。日本は世界でもトップレベルの救急システムを誇る国です。何がすごいかというと、119番がコールされてから現場まで到着するまでの時間が、限りなく短いということ。それだけ「すぐに救急車がやってくる国」はなかなかないということなんだそうです。 「あなた救急車、あなたAE

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