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幸せの手前にある「何か」を私が超えた瞬間-自己紹介をかねて-

はじめまして、しゃけこといいます。
アラフォー主婦、心理カウンセラー/ソーシャルワーカー、個人事業主、歌をうたうのが好き、生まれてこのかた兵庫と大阪にしか住んだことがない、年2でハワイに行きたい、90年代~2000年代のカルチャーが好き、お笑い第3世代から第5世代と呼ばれているあの時代のテレビ、ラジオにはわりと詳しい、などなど、自分を表すキーワードはいろいろある。

けれど、そういう話は少しずつ書いていくとして、今日は幸せの手前にある「何か」を私が超えた瞬間について話したいと思う。


今年の寒い冬のこと、小3(当時)息子の授業参観のために、学校に来ていた。2時間続きでホットケーキを作る調理実習だというので、いろいろ立て込んでいた私は、後半1時間だけ見ようと思いやってきた。
家庭科室をのぞき込むと、面識のない保護者たちが数人と知っている先生が2人ほどいた。その先生が声をかけてくれて、息子が運動場で遊んでいることが分かった。

今年度から息子の在籍する特別支援学級は、金曜の6時間目などに運動場で遊ぶ時間を取っていることがよくある。凹凸、特性、いわゆる障がいのある子どもたちにとっては、学校というルールに従って過ごすのも、特別支援学級で勉強するのも、交流級といわれる定型発達の子どもたち(いわゆる健常児)のクラスに入って勉強し給食を食べることも、かなりの疲労感を伴うからだ。

入学から、息子自身も疲労感の類が限界に達していた中で、運動会や音楽会など集団で1つのものを作り上げていくものの練習が入り、できない自分をこれでもかと見せつけられ、やってみてもみんなと同じようにできない自分に気づいてしまい、大きな劣等感を抱えてしまった息子は、小2の秋に学校が苦しくなっていけなくなってしまった。そう、不登校になった。

親としては、ディスレクシア(読み書きの不得手)かもしれない?と小1の夏に気づいて以来、こういう事態にならないように、大急ぎで動いて発達検査を受け、学校とも宿題の量や方法の調整、週に1度通級指導という他校での専門的な指導につながっていたのに・・・と思いつつも、本人も苦しい中でがんばって耐えてきていたことも痛感していたし、少しでも学校で苦痛を感じないよう明日やる内容を親が音読し、本人の頭に残るようにしたり(音読すれば、一発で頭に入り理解できる)、漢字の書き取り練習は親が薄くなぞり書きをしたりなどなど、毎日私や夫の負担も相当で正直疲れていた。
それと同時に、漢字の覚え方ひとつ取っても、通常の書き取りでは効果はなく「日+月=明」というようなパズル形式の方が覚えられることも分かっていながらも、宿題だから書き取り練習をさせないといけないことにも矛盾も覚えていた。
親にとっても限界だったのだと思う。

不登校になってからは、通級指導で他校に行けていたので、自校の担任の先生とのオンラインで週1回話す機会をつくり、リアルな放課後登校を週1で行えるようになった。学校とも調整し、小3からは特別支援学級の所属とさせてもらい、放課後登校を継続しながら本人の興味ある授業や行事に誘っていただいている、というのが今日まで続いている学校とのかかわりだ。

話を授業参観に戻したい。
息子が運動場で遊んでいることを聞き、私も向かった。奥にある大型遊具で息子や特別支援学級の子どもたちが楽しそうにワイワイと遊んでいる。運動場の真ん中では、4年か5年ぐらいかの通常学級の子どもたちが体育の授業でまじめそうにドッチボールをしている。それを運動場の手前で7~8人の母親たちが真剣な面持ちで見ている。
その時、息子と特別支援学級の先生が私に気づいて、こっちだよーという感じで大きく手を振ってくれた。これは向こう側に行く流れだな。

でも、その手前に「何か」があると思った。

お母さんたちの中をかいくぐって一人で違う方向に出ていくこと、まじめそうにドッチボールをしている子どもたちのとなりを通っていくこと。

少し勇気がいるし、心の中もざわついている。でも、「何か」の向こう側に息子がいて、特別支援学級の子どもたちがいて、楽しく笑顔で一緒に遊ぶ先生がいる。

私は「何か」を超えて、息子とみんなのもとへ向かった。
息子と先生と少ししゃべり、私も遊具で遊ぶ子どもたちを見守った。遊具の奥に見えるドッチボールをしている子どもたちは、ピッという笛ですぐにゲームをやめて、列になりはじめた。そのもっと奥には、引き続き同じような表情で見守る母親たち。
私の人生はあちら側ではなく、こちら側で生きていくんだなという少しのさみしさと、決してマジョリティではないことに腹落ち感を覚えた。あちら側のお母さんたちの顔が少しだけ息苦しそうにも見えてきた。


こちら側の自分だからこそ見えること、こちら側の自分がどういうことで心が動くのか、それが伝わるような発信をnoteでしていけたらと思う。

これから、どうぞよろしくお願いします。


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