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終着駅へ行ってみた『呉線第1回』広《ひろ》

終着駅へ行ってみた呉線第1回ひろ

終着駅の定義を
「鉄道路線の終端の駅」とするなら
呉線広駅は終着駅ではない。

それはそうだが・・・
まわりくどい
偏屈
信条creed新庄剛志
は小生の拭い難い個癖クセだ。
その定義なら
「上野駅だって終着駅ではない」
ついつい声高に叫びたくなる。
 ※実際に自分の声で叫ぶと近所迷惑なので自重

上野だって仲間・・由紀恵

鉄道路線は便宜上名称の大安売り


実際の路線名が鉄道法規と異なる場合が多数だ

山手線は起点品川駅終点田端・・・
鉄道ファン以外の方は
「また海尾のホラが・・山手線はぐるっと!」
と反論されるか・・・
無視されるか・・・
閉口するだけだ。

鉄道法規では路線が何本乗り入れようと・・・
原則として
ひとつの駅はひとつの路線

皆さんが東北本線の起点だと思っている上野駅は
正式には東北本線の起点ではない。
東北本線の起点は
 東 京 駅
東海道本線の起点も
 東 京 駅
「社長 ずる~ぅい!東京駅ばっかり」
と文句を言われそうだ。
昭和歌謡の世界では終着駅の定番
上野うえの」も
法律上ならは単なる途中駅だ。

この点に関しては

一般利用者の感覚が大事

実際に列車や電車などが最後に到着する駅を
終着駅ターミナルで良いと思う。
生活者の実感に沿っていなければ歌にならない。

首都圏には宇都宮線・京浜東北線・
湘南新宿ラインなど名称だけの路線がある・・・
鉄道法規では存在しない路線である。

この電車はどこへ行く・・・どこからやって来る
使う側にとっては重要な事は実用性であり
現実の運行区間を表示する
「高崎線」のような名称が明解だ。

作家や有名人は本名よりも
「ペンネーム」「芸名」で世間に知られている。
鉄道路線※も同じようなもの・・・。

 ※新東名高速道路も正式には
 「第二東海自動車道横浜名古屋線」だが・・・
  神奈川県の環状道路のような名称だ。

高速道路には自動車専用国道もある

呉線の正式な起点は海田市

終点は三原である。

実際の運行は広島〜糸崎間を呉線と扱っている。
朝晩は三原方面と呉方面へ直通する電車もあるが
日中の電車は・・・
広島発・糸崎発・両方向とも広止まりが多い。
広駅は呉線の途中駅だ。
ただし列車の運用上は広駅が終点であり
起点の役割を果たしている。

その理由は
「広島市中心部への通勤圏は広あたりが限界」
ということだろう。
首都圏や京阪神圏と異なり
地方都市では1時間を超える通勤は敬遠される。
「そんなに遠くから通わなくても
 十分にひろい自宅に住めるからだ。」

広島駅の呉線のりばで見かける行先は
「 広 行 き 」が多い。
広島から広?
広から広島?
この表示は・・・慣れるまでは頭の中に
「広島駅にいるのに広??」
と❓マークを乱発させる
「よそものバスターズ※」
の効果を持っている。

 ※広島の「よそものバスターズ」では
 温 品ぬくしな
 皆 実みなみ
 などの難読地名をわざと読ませるという
 狡猾な手段を繰り出してくる猛者もいる。

呉線の朝晩には「糸崎行き」がある。
山陽本線にも「糸崎行き」がある
まことにややこしい。

なぜ糸崎が終点かといえば。
国鉄時代
岡山鉄道管理局と広島鉄道管理局の境界線が
三原と糸崎の間に引かれていたからだ。

三原というひとつの町中に
岡山と広島という二大勢力がしのぎを削る
「仁義なき戦い 国鉄編」
の戦場が線上だった あった。
地方の中都市に国鉄のモノ※とはいえ
境界線くにざかいがあるのは珍しい事例だ。

 ※国鉄も元は鉄道省=役所である。
  他省庁の権勢より自己の利便が優先する。
  まさしく「おかみ」の体質であった。

広島~糸崎間

山陽本線経由ならおよそ2時間20分
呉線経由の場合は2時間30分~3時間程度である。
山陽本線経由が当然メインルートで速達
どちらに乗っても三原までの利用なら大差がない。

乗り間違えても・・・終点まで行くなら・・・
とはいえ・・・
車内放送では
「この列車は呉線経由糸崎行きです」
と何度も放送する。
向洋か海田市で乗り換えも可能だが
海田市を過ぎると後戻りするか遠回りする
しか方法がなくなる。
・・・西条に行くつもりで・・・
そういうお客様が時折発生するようだ。

毎回利用するお客様には
「また長々とアナウンス・・・」
と思える放送も・・・必要な場合がある。
その典型が「呉線・山陽本線」兄弟の確執だろう。


利用者の大半は山陽本線経由と思われがちだが
現実の利用者数では
 広 ま で は
圧倒的に呉線の勝利だ。
矢野を過ぎると・・・
しなびたローカル線の佇まいとなる呉線は・・・
川原石あたりから突然都市部へ突入する。

呉線経由は景色の変化も多彩で
山線より沿線人口も多い
景色目当ての観光需要だけでなく
実需が伴った区間である。
そのせいで・・・単線区間とは思えないほど
高密度の運行が行われている。
山陽本線は複線の本線
呉線は単線の支線
 兄 と 弟
 姉 と 妹 
そんな関係でありながら・・・
血縁関係ほど・・・ややこしいのは
世の常だ!

呉線もややこしいが

小生の記事もややこしくなり
運行を整理するため
広の手前・・・安芸阿賀あたりでいったん
休憩し・・・残りは次回ということで・・・

JR西日本 呉線 広駅


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