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ブランドストーリーテリングの5つのメリット(と、その始め方)

あなたは、ブランドのストーリーテリングを積極的に行っていますか?

ブランドの宣伝広告に抵抗感を持つ人が増えている今、生き残りのカギを握るのはこの方法かもしれません。

何年もの間、インタラプション マーケティングが支配的でした (従来型の広告とも呼ばれ、ブランドが人々と話すのではなく、人々に話しかけるために割り込むというものです)。
しかし、人々はその一方的な会話にうんざりしています。

実際に調査対象の4 人のうち、3 人が広告視聴を積極的に避けていました。

2019 Edelman Trust Barometer Special Report

それは、 顔の見えない企業がまるで顔の写っていない紙幣のように、人々に無機的感じさせてしまっているのです。
それゆえ現在、ブランドがコンテンツを通じた関係構築に注力する、エンゲージメント・マーケティングが台頭してきたのです。
実は、人々は本質的にはブランドとのコミュニケーションに反対しているわけではなく、ブランドの顔や何を考えているか見えないため、疑ってかかっているのです。
彼らは、相互の信頼と尊敬の上に成り立つ、誠実で本物の関係を求めているのです。

81%の人が購入の決め手は、誠実さである。と言っています。

2019 Edelman Trust Barometer Special Report

つまり、あなたが誰なのか、なぜあなたに関心を持たなければならないのか、あなたとの共通点は何なのかを知ってもらう必要があるのです。
これらのことをうまく伝えることができれば、人々を惹きつけ、やがて価値ある関係を築くことが容易になります。
では、どうすれば効果的なのでしょうか。
それはあらゆるコンテンツを通じて、あなたのブランドストーリーを共有することです。

ブランドストーリーテリングとは何か

あなたのブランドストーリーは、様々なものの集合体です。

あなたが誰なのか、何に関心があるのか、何をしているのか、どのように人々を助けているのか、などです。

つまり、あなたがなぜ存在し、なぜ人々があなたと交流したいと思うのか、というストーリーです。
ブランドストーリーを正直に、かつ透明性をもって伝えることで、人々はあなたの自信と弱さに関心を示し、あなたともっと関わりたいと思うようになるのです。

ブランドストーリーテリングの 5 つのメリット

マーケターにとって、今はワクワクさせる時代です。
コンテンツを通じて人々との対話を行える、かつてない機会を手にしています。
ウェブサイト、Eメール、ソーシャルなど、さまざまなタッチポイントでブランドストーリーを共有することは、人々の関心を引き、購買へと導く最も効果的な方法のひとつです。

しかし私たちは、多くのブランドがこの取り組みに躊躇しているのを目の当たりにしています。
それは、自社ブランドの透明性を高めることに抵抗があるからなのか、単に何から始めればいいのかわからないからなのか、そうしたブランドは、ブランドストーリーテリングの最大のメリットを失っているのです。
ここでは、ブランドストーリーを語るべき5つの理由と、それを始めるためのヒントを紹介します。

1)ブランドストーリーテリングは、あなたを際立たせるものです。

あなたのユニークさは何でしょうか。

製品のデザインであれ、サービスの特徴であれ、あなたが他と違うのには理由があり、人々はそれが何であるかを知りたがっているのです。

自己満足だと思うかもしれませんが、あなたがどのように生まれ、成長し、良い仕事をするために学び、何を支持するかというブランドのストーリーの最も重要な要素は、あなたが思う以上に他の人々にとって興味深いものなのです。

筆者はこのような話をこれまで多くのビジネスパートナーやクライアントにしてきました。
ブランドを運営する事業者がどのような人物で、なぜそのようなことをしているのか、その真意を知ることは決して退屈なことではありません。
同様に、私がメタコラムを始めた経緯について尋ねられるのも嬉しいことです。
私の考えやストーリーを共有し、大事にしているものについて話すのは、とてもワクワクすることなのです。
コンテンツを通じて、自分らしさに積極的にスポットを当てれば、競合ブランド、ライバルに簡単に差をつけることができます。

2)ブランドを人間らしくする。

人は人と関わりたいのです。幸いなことに、あなたのブランドは人で構成されているはずです。
カーテンを開けて、ブランドストーリーでそこで働く人を共有することで、人々はあなたが誰であるかを知り、そして最も重要なことですが、あなたを信頼することが容易になるのです。

自分が使っているブランドを信頼している人はわずか34%です。

2019 Edelman Trust Barometer Special Report

しかし、多くのブランドは、製品の特長に焦点を当てたストーリーを展開し、インパクトを与える大きなチャンスを逃しています。
ブランドストーリーを共有することは、このギャップを埋め、透明性を示し、より信頼できる関係を築くための最良の方法なのです。
※企業文化は、ブランドストーリーの共有において最も効果的なコンテンツの一つです。

3)適切な人材を引き寄せることができる。

説明責任を果たさない企業とその被った被害を目の当たりにした人々は、人々へ配慮を示さないブランドとの関わりを躊躇し、避けるようになります。それは、消費者だけでなく、将来の潜在的な、従業員にとっても同じことです。

72%の人が商品購入の決め手は、ブランド価値だと言っています。

2019 Edelman Trust Barometer Special Report

ブランドストーリーテリングは、何をするかということだけでなく、何を信じているかを人々に伝えることができます。
そして、あなたの会社で働きたいと思う人材が集まりやすくなるのです。
たとえば、メタコラムが作成するすべてのピッチ用プレゼンテーション資料には、コア バリューを明記しています。
コアバリューを共有することで、潜在的なクライアントは、私たちの提案を選択した場合に一緒に仕事をしたときの空気や感覚を得ることができます。

また、私たちの価値観に責任を持ち続けることに役立ちます
メタコラムでは創業時に、クライアントの価値観が、当社の価値観と真正面からぶつかるブランドとは仕事をしないことに決めました。
自分たちの信念の次元において、相手とつながりを深めたときに、仕事の品質が刷新し、大きく向上することを私たちは知っています。
そしてこの決定によって、信念が真っ向から異なる事業者、反社会、悪趣味な組織から当社のブランドは守られていると考えています。

4)自分の価値を伝えることができる。

従来の常識では、ビジネスで競争力をもつために、提供価格と提供価値の2つの方法があると考えられていました。
そのひとつ、価格競争はレッドオーシャンだと揶揄されるように、ひどいものに聞こえるだけではありません。
ほとんどのブランドは、価格競争を実際の行動に移しても、永遠に続けることはできません。
ほとんどの業界 (外科手術と宇宙ロケット開発を除く) では、より若くて精力的なチームを持ち、あなたが提供するものに似たようなものをより安く提供できる人が常に存在します。
価格競争相手の製品がそれほど品質が良くない場合、それは効果的なのでは? 
答えはNoです。Amazonのように規模を拡大しない限り、たとえゆっくりでも、身と心を削る競争となります。

一方、価値で勝負することは、ビジネスを継続し続けることができるようになります。
あなたが提供する価値について考えてみてください。
顧客はどのような体験をするのでしょうか?あなたからモノやサービスを買うと、顧客は本質的に何を「得る」ことができるのでしょうか?

例えば、アメリカの事例で、スプリンクルズのカップケーキは、ブランドストーリーを共有することでお菓子の革命を起こしました。
材料の品質と、最も美味しいお菓子を作るという使命を一貫して強調することで、「3ドルのカップケーキは高価なお菓子」という印象をはねのけ、楽しい嗜好品だと伝えることができたのです。

5)主体性が高まる。

さて、ここで多くのマーケターが認めたがらないことがあります。
ブランドストーリーを完全にメッセージがどう伝わり、どう人々が受け止めるかコントロールできるわけではありません。

しかし、それでもブランドストーリーを発信することが重要です。
行わなければ、いずれ人々はあなたのブランドについて独自の物語(口コミ)を書くでしょうし、最悪の場合、完全に無視されるようになるでしょう。
私たちは、ますます透明性の高い世界に住んでいます。これは、良くも悪くも、インターネット時代の副産物です。だからこそ、あなたのブランドのストーリーは、デフォルト(インターネット上の声)ではなく、デザイン(主体的に意図して創る)する方がずっと良いのです。

ブランドストーリーの語り始め方

幸いなことに、あなたが素晴らしいストーリーをお持ちで、それを伝えたいという意欲の両方を持っているなら、あなたは他の人よりも良い状態にあります。
あとは、ご自身のデザインで、あなたのストーリーを積極的に発信する方法を見つけることです。以下1) 〜 5)で、語り始め方をお伝えします。

1)ブランド・ハートの特定から始める

ブランド・ハートは、目的、ビジョン、ミッション、価値観で構成されています。
これらの基本原則は、あなたのブランドストーリーの基礎となります。
ブランド・ハートがよくわからない場合は、当社の無料のブランド・ハート・ワークブックを使って、それらを特定してください。
※資料請求のお問い合わせ先はこちら

2)強力なブランドストーリーを語る

この方法については、ボリュームの都合上、別のコラムとして近日中にご紹介します。

3)コンテンツがブランドと一貫性があることを確認する

一貫性は、特にコンテンツに関しては、ブランド ストーリーを効果的に伝えるための鍵です。
当社が用意するコンテンツ戦略ツールキットのチェックリストを使用して、コンテンツが 適切にガイドラインに沿っていることを確認してください。
これらの要素をまだ特定していない場合は、ガイドに従ってブランド ボイス、個性、ビジュアル アイデンティティを見つけてください。

4)アイディアをブレインストーミングする

ユニークなストーリーのアイデアをブレインストーミングします。
カスタマー ジャーニーをマッピングして、各段階でどのようなストーリーを伝えるべきかを理解することから始めます。

5)他のブランドから学ぶ

他のブランドからインスピレーションを得てください。
当社コラムの計画で、来月か、そう遠くない将来にブランドストーリーの事例をご紹介します。他のブランドがどのように効果的に行っているかを確認してみてください。

ブランドストーリーを伝えるのにサポートが必要な場合は、クリエイティブエージェンシーを利用することを検討してください。
または、お気軽にメタコラムにお問い合わせください。

私たちは、ブランドストーリーに命を吹き込む手助けをするのが、とても嬉しく、やり甲斐があり、光栄なことだと考えております。