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創作サークル「大切な花」理念・目的・設立の経緯


サークル理念


「星の王子さま」サン=テグジュペリでは、わがままで要求が多いバラが登場します。
星の王子さまは、その花をとても大切に、ただ一つの大事な花としています。
メンバーそれぞれが自分にとって大切なものを、サークル全体で共有して大切にします。

サークル目的


相互理解や知識技術の共有により創作意欲と技術を高めあうことを目的とします。


サークル設立の経緯


「大切なこと」に気づいた理由、それは勤めていた会社の社長からパワハラを受けたことに始まります。パワハラの主な内容は怒鳴られたり理不尽に詰められたり責められたり、多量な業務を指示されたりしたことです。
私は介護の仕事を20年以上していて、管理職をしていました。
自分がパワハラを受けている分には流すことができました。
しかし、性悪説で従業員を管理しろとはっきり言われたときには、会社を辞めて独立しようと決意しました。
「俺は〇〇(従業員の名前)のことを信用していない」それは、私が一度チェックしたある申請書の記入ミスの指摘を受けたときの社長の台詞でした。
 ミスをした従業員は書類に虚偽の申請をして小銭を掠め取ろうとしたと社長は言いたかったのです。
 この言動で迷いが消えて「社長とは一緒に仕事はできません」と伝えて独立に動きました。ケアを提供する会社なのに、人を大事にできないこの理由はなんだろうと大きな問が私に残りました。
 パワハラが私から奪ったものは?
「尊厳、他の仲間、相談しあえる雰囲気、質の高いケアの提供」
 自分が大切にしているものを、社長にぞんざいに扱われたことに対する怒りが湧きました。
この逆をすれば理想とする会社ができるのではないかと考えました。
 ちょうどそのころに、勧められて読んだのが『星の王子さま』の解説本、山元加津子さんの『大切な花を心にひとつ』でした。
 私が介護の仕事をするうえで自分に課しているテーマは「受容」でした。
具体的な行動としては、どんな人にも変わらぬ態度で同じ気持ちで、自分の持てる力を発揮して良い支援を提供することです。
 これは、とても難しいテーマで反社会勢力だった人や、理不尽に支援者を怒鳴ることや自分の欲求を誰彼構わずにぶつける人などには嫌悪感を抱いてしまうことが自分の未熟さゆえに多々あり、その度に「受容」の二文字を思い出していました。
 具体的な本の内容は割愛しますが、「人が大切にしているものを大切にする」、今まで受容とは受け身だと思っていましたが積極的な受容の考え方に出会えた気がしたのです。
 会社のサービスを利用する人、会社で働く人、ケアチームを組む地域の多職種の人、全ての人の大切なものを大切にする会社にしようと思いました。
 
 このあと、紆余曲折あり結局は社長が会社からいなくなり、起業はなくなりましたが「大切な花」という理念は私の中に強く残りました。
 あるとき、複数の方との会話中に、現メンバーの一人から「創作サークルを立ち上げましょう」と提案がありました。
 私は読書会を主催していることもあり、周りには小説を書いている人が多くいます。皆さん、レベルの高い作品を書いていることを知っており、自分には小説などの創作活動をする自信がありませんでした。
 しかし、会社の理念を考えたことで、介護職を20年以上続けてきた私だけにしか書けない何かがあるように思い、遠い昔に忘れていた「小説を書きたい」気持ちが息を吹き返してきました。
小説を書くことで、自分の今まで考えてきた介護に対する想いが表現できるかもしれないと思いました。私の表現したい大切なものは介護だとはっきりと自覚をして「サークル立ち上げましょう」と、その場で明言しました。
人から蔑ろにされ、居心地の悪い場所を味わったことで、心地よい繋がりの作り方を考えるきっかけとなり、それをサークル理念としました。
 同じように創作には、人それぞれの想いや大切なものがきっとあると考え、それを大切にしようと思いました。
これは、あくまでも理念であり実践できるかは、素晴らしい仲間たちと続けてこそだと思っています。
創作サークル「大切な花」はメンバー各々の大切なものや、特性を共有して大切にするサークルです。
最後までお読みになってくださり、ありがとうございました。
 創作サークル「大切な花」をどうぞよろしくお願いします。

令和4年8月29日
創作サークル「大切な花」主催者 土梅実(どばいまこと)


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