VリーグとBリーグを観戦して思うVリーグの課題
※追記9/6
下記に挙げた課題点について大きく変化があります。
下記の記事をご参考ください。是非一度SVリーグに足を運んでみてください。
はじめに
バスケの広島ドラゴンフライズの試合を観てきました。今シーズン、バスケとバレーのどちらのスポーツも観戦したので比較して思うことを書いておきます。
Vリーグ、Bリーグと主語を大きくするにはそこまで数多くのチームを観戦していない気もしますが…
いずれも広島のチームを観戦しています。
(広島はスポーツチームが沢山あって面白いので観光がてら是非一度足を運んでみてください)
バレーとバスケの観戦
Vリーグの観戦感想
はじめてVリーグ見た時の感想はこちらから
Bリーグ観戦感想
はじめてBリーグ見た時の感想はこちらから
大前提としておきたいのは会場が違うということ。そのため、同条件の会場で見てみたらまた違った感想を持っていたかもしれません。そこは予めご了承ください。
Vリーグが負けていると感じた点
1.立地
こちらの画像にあるのがJTサンダーズ広島が今シーズン試合をしたホームゲームの会場です。
続いてこちらがドラゴンフライズのホームゲーム会場です。
ドラゴンフライズは基本的にはサンプラザホールで試合を行われています。
エフピコアリーナは駅から遠く立地がいいとは言えませんが無料シャトルバスの運行があり、足の心配はなさそうでした。一方、JTのエフピコアリーナでの試合時には無料シャトルバスは出ていませんので公共交通機関を使用する必要があります。(これも観客動員数伸ばせない要因の一つかなと思います)
サンプラザホール、グリーンアリーナはいずれも立地がいい場所となってますので交通の便は悪くないと思われます。
会場の使用料との兼ね合いもありますが、SVリーグとなる来シーズンのホームゲーム80%は同じ会場になるので会場選びは大事だなと感じます。
個人的にはグリーンアリーナが立地的にはいいなぁと思います(席が埋まらないと赤字?)
→プロスポーツの場合、使用料は9〜17時は132900円/1時間となってます。開場11:30〜17時までの使用で797400円となります。会場設営、片付けを考えると+2時間程度でしょうか?前日から設営したりしているならもっとかかる?
JT広島もドラゴンフライズも対戦相手の人気が高いチーム(パナソニックパンサーズ、千葉ジェッツ)と対戦するときにグリーンアリーナを使用してます。
1848人(平均観客動員数)×2500円(チケット代)=4620000円(460万円)
使用料に人件費や諸々の経費がかかるとなると入場チケットのみでは厳しいのでしょうか?
来シーズンも基本的にはドラゴンフライズがサンプラザホールを使用することを考えると残されたのはグリーンアリーナな気がします。他にあったとしても中途半端に立地が悪いのであれば多少値段は高くとも立地の良いところが人が集まると思います。
グリーンアリーナはコンサートもやったりするし、使うのは厳しいだろうか…。
2.モニター
今回、バスケを観戦して一番感動したのはこの大型モニター(ビジョン?)でしたね。リプレイはもちろん、画像のように要所要所でファールの解説画像が流れており、その際にファール内容のアナウンスがされていました。
バレーはボールが上に飛ぶスポーツなので安全性考えると難しいとは思いますが設置できるとかなりいいなぁとは思いました。
会場によってはエンド側にモニターがある場合もあるみたいなのでそういった形で補足情報なんかを流せたら初心者にも優しい気がします。
3.グルメ
ドラゴンフライズの試合日には店舗数が結構多く、ガッツリ空腹を満たせることが出来ました。JT広島のエフピコの試合ではキッチンカーなども特にありませんでした。昼の試合開始でしたけどご飯は別の場所で食べていかないといけなかったです。
エフピコアリーナはせっかく広いスペースがあるのでキッチンカーとか呼んでくれれば良かったのに。
ただこれは会場ごとに違うようで同じグリーンアリーナでのホームゲームでは販売もあったらしい(公式サイトには書いてる。詳細不明)
あとは会場にビールの売り子さんがいて驚きましたね。良いことだとは思いましたけどVリーグで真似しても男性客が少ないため、あまり売れないでしょうね。
4.マッチデイプログラム
これも中々いいなって思ったことですが、マッチデイプログラムとクリアファイル(スポンサー)が入場時に配られてました。
サッカーでは結構当たり前にありますし、サンフレは毎試合配ってました(今年からデジタルだけになりましたけど)
JTの試合ではご自由にお取りくださいで選手一覧が書いてある三つ折りの紙があったくらいだったと記憶してます。
バスケのマッチデイプログラムにはタイムスケジュール、自チームの選手一覧、対戦相手の選手一覧、ルールの簡単な説明など初めて観戦する人にも優しい仕様でした。あとはスポンサーの数が多いなぁと思いました。場内でも大型ビジョンでスポンサーの紹介をされていました。どうしてもこれはプロリーグとの差を感じましたね。
5.観客動員数
ドラゴンフライズの平均観客動員数は4420人となっており、かなり多いです。JTサンダーズ広島は1848人と約半分の数となってます。
同じ会場の試合で比較するとJTはグリーンアリーナで2日間平均で5840人とかなり多く埋まってます。ドラゴンフライズはそれを上回る6835人となってます。
これもいいなと思ったドラゴンフライズの制度ですけど、ドリームカードプロジェクトです。以下説明
これのいいところは子供に連れられて親も来ることだと思います。これで保護者もハマってくれたらリピーターが増えますからね。
やっぱり観客で席が埋まらないと盛り上がらないです。
あとはVリーグと比べてやっぱり男性客が多かったですね。
バレーの特殊なところって男女どちらのカテゴリも同程度の人気があるところだと思います。
6.ファンクラブ会員特典
どちらのチームもファンクラブがあります。これもやはりバスケの特典がすごいと感じたので紹介しておきます。
まずはドラゴンフライズの方から。
会員区分がかなり多いですね。個人的には3000円くらいのプランもあってもいいのかなと。いきなり5000円のプランには入りづらいですね。10万円のVIPプランが埋まってるのがすごい…
続いて会員特典です。注目はペアチケット、イヤーブック、オリジナルTシャツでしょうか。
なかなかシーズン途中で会員数増やすのは難しいですが、途中から入会した人にペアチケット特典をつけることでシーズン途中からの入会も見込めます。対象席は2階席みたいです。3000円程度で2名分だとするとそれだけで元は取れます。(こういう考えの人を入会させようという魂胆でしょうね笑)
あとはイヤーブックもいいですね。あまり聞き馴染みが無い人もいるかと思われるので簡単に説明しておくと、選手名鑑です。中身見てないのでなんとも言えませんが、選手インタビューが書かれてることが多いですね。
これが一番注目ですけどオリジナルTシャツ!チームカラーのグッズでアリーナが埋まるといいですからね。Vリーグだとグレートベアーズがやってるらしいです。
あとはポイント特典ですね。ポイントごとに交換できるものが決められており、来場ポイントが100(平日)〜200(土日)くらいと考えると集めるとどれだけ大変かイメージがつくと思います。紹介ポイントなどもあるのでそこから会員数も増やせそうですね。
続いてJTサンダーズ広島の会員特典です。
値段に関してはかなりお手頃かなと思います。サッカー、バスケと共通してファンクラブへの会員特典でチケット優先購入権があります。人気席なんかはすぐに売り切れてます。
ただドラゴンフライズの特典を見た後だとどうしても見劣りしてしまいますね。
あとは特典13のスタンプラリーですけど集めて何が貰えるのか同じページに記載ありません。もしかしたら毎年変わるのかもしれませんね。
7.情報の透明性
以前より散々言ってますけどこれにつきます。
JTサンダーズ広島は来シーズンSVリーグに、広島ドラゴンフライズは2026年から始まるBリーグプレミア(トップカテゴリ)に参入を目指してます。
広島ドラゴンフライズの方は特設サイトを作られており、参入条件も分かりやすく明示されています。
このサイトもマッチデイプログラムにリンクがありますし、会場でもBリーグプレミア目指してますってアナウンスが頻繁にありました。
対するJTサンダーズ広島は全くアナウンスがありません。公式サイト、SNSいずれもSVリーグのライセンスに申請したとのアナウンスが一切ありません。
唯一見たのもYahoo!ニュースで現行のV1チームは全て申請したとのニュースだった気がします。
Vリーグマーケティング担当の安田さんのSNSで纏められているSVリーグ申請チームの入場者数の一覧の中にJTサンダーズ広島が含まれていることから申請しているのは本当だと思います。
進捗のアナウンスがないためどうなってるのか分からないのが現状ですし、そういった情報がないのがよくないです。
ただ勘違いしてはいけないのが全てのVチームがそうではないということ。パナソニックパンサーズに関しては画像のように提出したとアナウンスはしっかりされてます。(ちなみに他のチームは特に見当たらなかった…)
個人的にパナソニックパンサーズ代表のコメントがとても印象に残ったので以下抜粋して引用してます。
これだけの危機感を持ってるチームがVリーグにどれだけあるでしょうか。Vリーグ機構はリーグをより良くしようと改革を進めています。新しいことを始めようと思ったら反発や軋轢はつきものだとは思います。
私自身、コートチェンジ廃止など納得出来てないものも中にはあります。
Vリーグの各チーム、もっと必死になって新リーグをより良いものになるよう発信をしっかりしていってほしいです。じゃないとただリーグの名前を変えて中身の変わってない同じものの繰り返しになってしまいます。
グレートベアーズは1万人プロジェクトとして宣伝して8749人という過去最高の最多入場者を更新しました。集客面についてJT広島からここまでの必死さは感じられないです。他のチームはよく分かりませんけど。
情報の透明性という部分では入場者数のアナウンスも気になりました。
バスケでは第3クォーター終了時(だった気がする)には入場者数のアナウンスがありました。
バレーは当日にアナウンスはなかったと思います(聞き逃してたらすみません)
じゃあ、どこで分かるの?っていうとVリーグサイトの日程結果一覧→対象試合のレポートファイルを開くと左上に記載していることが確認できます。
尚、チームのSNSで入場者数のアナウンスなんてものはないです。ここまで能動的に調べないと入場者数を知る術はないです。もっと受動的な層にも伝わるように発信して欲しい。
あともう一点バスケでいいなって思ったのはラインで友達登録をすると試合日、試合結果などアナウンスがされることです。しかも、ここからチケットも買える。
登録さえして貰えば受け身な層でも見てもらえて便利。
チームの公式ラインは少なくともJTサンダーズにはないですね。
おわりに
全てのVのチームが上に挙げた課題があるわけではないと思いますが、少なくとも広島は課題が多いと感じました。恐らく他のチームも似たようなもの(SNSの運用は特に)
両方観に行った感想としてはバスケは映画や劇場を観に行ったような気持ち。バレーはどちらかというと部活動の試合という印象です。言い換えるとバスケの方が非日常感を感じられました。
バレー→バスケの順で行ったのでバレーにない部分が見えた気がします。
バレーとバスケ、昔からテレビで見てきたのはバレーですし、バレーを見るのも大好きです。でもBリーグとVリーグどっちも見た上で、どっちをもう一回見に行きたい?って聞かれたら間違いなくBリーグを選びます。
一緒に行った奥さんもバスケはまた行きたいねと言ってましたし、これが全てだと思います。
Vリーグに対する愚痴みたいになってしまいましたが、Vリーグ機構、各チーム、ファンそれぞれ危機感を持たないといずれ日本のバレーボールは衰退してしまうかもしれません。
特に各チームのSNSでの発信は非常に重要だと感じます。
新リーグ盛り上げるために私たちが出来るのはなるべく多くの試合に足を運び、新リーグの魅力を発信していくことだと思います。
新リーグみんなで盛り上げていきましょう。
(さくらます)
追記
SNSで拡散されて色んな人の目に映ったので誤解ないように記載しておきます。
賛否あったことは理解してますが、否定的な意見はどちらかと言うと馬鹿にされたという感情が先行してるのでこちらから伝えても伝わらない気がしてます。
個人的なこの記事で伝えたかったのはホスピタリティであったり、発信の少なさであったりなどのVリーグ機構や各チームに対してなんですよね。なのでチームのマーケティング担当の方などの目にも止まったようなのでプラスに捉えてます。
1番怒られてる方が多かったところから
Q.バスケを映画や劇場、バレーを部活動と例えた意図
A.これが一番歪んで伝わってる。ディスる意図はないです。
部活動の大会って選手のためにあるもので観客のためにやるものではないですよね?逆に劇場などは観に来た人のためにやるもの。興行とするには選手はもちろん観客のことも考えないといけないんですね。そこがVリーグに欠けているところだと思い書きました。
満員の会場で、選手を迎えたいです。サッカーより人数少なかったとしても圧巻だと思いますよ、満員のアリーナ。
多分、怒られてる方は前後の文を読んで頂けてないんだろうなぁとは思います。言葉通りの競技レベルで、受け取られてる方が多かったですね。
伸びるきっかけになった元のツイートが36万viewになってますが、この記事のアクセスはぜいぜい1万程度です。1/36の人しか開いて読んでないんですよね。
Q.なんでこんなにバスケと比較されるの?
A.先にプロ化したスポーツ(室内競技)で観客動員数が多く、バレーも興見習うべき点が多々あると思うから。
これを言われるとは思わなかった。
•他のチームは知らないという言い回しがズルい
A.行ってないチームのことを語られる方が嫌じゃないですか?ちゃんと観てから語るのが大事。
逆に怒ってる方にBリーグ見てきてほしい。感想教えて欲しい。
•サッカーで、一部のサポーターが怖いから来たくないって言われたらどう思うのよ(浦和レッズなど)
A.主旨が異なる。そういう人もいるよなぁとしか。浦和は僕も怖い。
•1試合ずつしか行ってないのに全体に当てはめるな
A.じゃあ何試合が適性ですか?その1試合が観に来た人にとってのバレーボールになります。それで次に行こうと思ってもらわないと観客は増えません。
•バレーを観たい人はバレーを観るし、バスケを見たい人はバスケを観るよ
A.それでは先細りです。バレーに興味はないけど行ってみたら楽しかったまた行こうってなるのが理想ですけど今の状況を見るに新規ファンが入りづらいのが問題です。別にBリーグになれと言う意図ではないです。
•一万人プロジェクト以前の観客動員は別のチームでしたよ?
A.それ今関係あります?更新されたんだからそれを紹介するのが一般的では?
•グレベアしか動員頑張ってるところが挙げられなかった
A. 自分が簡単に調べられる範囲で各チームのSNSでの発信を調べてます。「アクセス案内」「公共交通機関」「シャトルバス」「当日券」で2023〜24年1月までのツイートを検索した結果です。
最大数は駐車場→ヴォレアス北海道(12件)公共交通機関→ヴォレアス北海道(3件)シャトルバス→ジェイテクトSTINGS(3件)当日券→日本製鉄堺ブレイザーズ(21件)でした。
比べるなと言われそうですけどここでもBリーグのチームと比べたんですね。
(チーム数多いのでホーム被ってる3チーム抜粋)
結果ですが駐車場→ファイティングイーグルス名古屋(15件)公共交通機関→広島ドラゴンフライズ(6件)シャトルバス→広島、名古屋同数(7件)アクセス→名古屋(7件)当日券→広島(90件以上)当日券に関しては調べたチームで少なくとも25件以上はツイートされていました。
これをみてVリーグは動員頑張ってますか?発信不足だと思います。
•もっとわかるように文章書けよ
A.読解力の無さをこちらに当らないでください。
•Vリーグは昔から男性ファンが少ない。ファン層で被るのはバスケやサッカーや野球ではなく、ジャニーズやフィギアスケート。根本的にファン層が違い、考え方も違うから難しい。
A.目から鱗。女性ファンでもファン層がまた違うんですね。それならBリーグと比較されて怒られるのも分かる気がします。
これ1ファンから頂いたコメントなら別に気にしないんですけど、バレーボール系のライターさんなんですよね。バレーに関わる人がこういう認識されてるのが悲しいなぁとは思いました。返信しましたが特にコメントなくツイート削除されてしまいましたし。
言いたかったのはパナソニックパンサーズを観に行った人と他のチームを観に行った人でリピーターになる確率が違うのが勿体無いということです。それなのに他の試合も観に行けって言うのは言いたいことが伝わってないんだろうなぁとは思いましたね。
ファン目線は大事だとは思いますが、ファンに寄りすぎるのも問題だとは思います。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?