熱血作文教室、出版しました
実はこの手の本を書くことを、正直、ためらっていた。斎藤美奈子の「文章読本さん江」(ちくま文庫)を、読んでしまったからだ。「教えたがりのおじさんたち」が、上から目線で訓を垂れる文章指南書の数々を、斎藤は分析し、批評した。谷崎潤一郎であれ、丸谷才一であれ、本多勝一であれ、大御所たちの「痛いところ」を小気味よく俎上に乗せて、実におもしろい。
斎藤によれば、こうした文章読本は4桁の大台に乗るほど出版されているという。「ワシの説」の開示に熱中するさまは、美声を聞かせようとカラオケ