久々に紙の本を開いて文学に触れる

数ヶ月ぶりに白髪を染めました。
洗面所で合わせ鏡をしながら髪を一束ずつ丹念にかき分けて、ヘナ(という植物の粉のペースト)をハケで塗っていくのですが、これがまぁまぁな苦行です。
首や腕を変な角度に曲げて鏡を覗き込みながら数十分。塗り終わる頃には、眼球の奥がムズムズと痛くなります。
その苦痛を少しでも和らげるために今日は、YOU TUBEで芥川龍之介の朗読を聞きながら作業しました。
何度も聞いた大好きな「妙な話」。
何回聞いても龍之介かっけー!と思ってしまう。
ネタバレ厳禁な話しなので細かい説明は省きますが、時代を超えて読まれる小説ってやっぱりすごいんだな、と素直に感じます。

大正時代の作品なので、意味が何となくしか分からない言葉がいくつも出てきます。今日はどうしても、文字で読みたい!わかんない部分を調べて解消したい!と思って図書館で借りてきました。探せばネットで無料で読むことも出来たけど、何となくそれは龍之介先輩に失礼な気がして、予定していた大掃除を投げ出して、てくてくと図書館へ。
本を開いて文字で読むと、改めてその短さに驚きます。山椒は小粒でぴりりと辛い、を具現化したようなお話し。思わず2024年のまっさらな手帳の白紙のページに、抜粋したお気に入りの一文を書き写しました。

たとえ小説でなくても、何気ないラインや仕事の報告書でも、最小限の文字数でぐさっとくる文章を書きたい。龍之介先輩のように。

大掃除は全く進まなかったけど、来年の抱負はばっちりと決まった、充実した師走の土曜日なのでした。


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