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《現代詩》さみだれブルー

不確かなものに頼りすぎて
夢など背負いきれずに
果てた

この街の非情過ぎる雨に
心掻き乱されて
ひとり

晴れきった空なんかより
沈んだ空に癒されるのは
何故だろう?

濡れそぼった捨て猫のよう
行き場のない  この気持ち
前から気づいていたけれど
さみだれブルー
不安定なそのプライド
遠くまで  解き放て


皆誰もが自分のことばかり
いつも余裕なんかないんだ

それは仕方がないけれど
時々  悲しくなってしまう

ちっぽけな存在ゆえに
他人(ひと)の目を気にしてはいけない
そうだろう?

澱んでしまった川のよう
ただ過ぎてゆく毎日
後悔の日々を生きてく
さみだれブルー
傷ついたそのプライド
そっと洗い流せよ


色褪せた紫陽花のよう
繰り返し形を変える
まるで永遠に巡る輪廻
さみだれブルー
さみだれはいつもブルー
まっさらなそのプライド
いつか  生まれ変わるさ    

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