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競争戦略としての理念経営

今日も、スタークスの経営について考えている中で、
「これはいいかもしれない」と思えたものを備忘録として残していきたい。

今回のテーマは「競争戦略としての理念経営」です。

ベンチャー企業にとって最大の差別化要因は企業文化

企業文化こそがベンチャー企業が勝ち続けるための、唯一の武器だと思います。

なぜなら、最も真似されにくい資産だから。

経営をしていると、必ず競合とぶつかります。
特に魅力的な市場・成長市場であればあるほど、競合の数は増え、競争は激化する。

そして、競合の多くは上手く行っている先行者の真似をします。
売れているプロダクトがあれば、同じようなプロダクトを作るし、
上手く行っている戦略があれば、自社でも同じ戦略を採用します。

しかも後発の方が先行者の失敗を見ている分、
より質の高いプロダクトや戦略をつくれてしまうものです。

特に現代の情報化社会では、これらが想像以上に、本当に簡単にできてしまう。現代は、プロダクトの品質や戦略で競争優位を維持することが非常に難しい時代なんだと思います。

でもただ一つ。
企業文化だけは、そう簡単に真似ができません。

企業文化からなるサービスの在り方や、企業文化をその身で体現するメンバー一人ひとりの人間性は、簡単に真似することができないもの。

だからこそ、強力な差別化要因になる。
(参入障壁の高いビジネスを作れれば一番かもしれないが、ベンチャー企業がそれをやるにはあらゆるリソースが足りないと思う)

競争戦略としての理念経営

実際にドラッカーはこんな名言を残しています。

”Culture eats strategy for breakfast.” 

「企業文化は戦略に勝る」と訳されている、日本でも有名な名言です。

実際に最近ではお客様からスタークスの人間性や提案力を褒めていただけることも増えてきました。率直に嬉しかった。まさに実現していきたい世界です。

だからスタークスは強力な企業文化を作るためにも、理念経営をしています。(もちろん経営理念は私が本気で実現したい世界を表現しています)

よく理念を追求した結果が売上・利益だと言われますが、本当にそうだと思います。それが良く分かっているから、理念経営に本気で取り組んでいます。

経営理念の追求が強力な企業文化を生み出し、強力な企業文化が差別化要因となる。まさに、競争戦略としての理念経営ではないでしょうか。

理念経営をどう実践していくか?

実際に問題となるのは理念経営をどう実現していくか、ということだと思います。

理念経営の実践方法については多くの書籍があるので、
具体的な方法論については専門家の方々に譲ります。

ただスタークスで取り組んでいることで「これは発信すると誰かの役に立てるかもしれない」というものがあったので、1つだけ紹介出来ればと思います。

それは「採用時には事業の話をあまりしない」ということです。
最近では会社のフェーズも変わり事業の話もする機会が増えましたが、
この手法は理念経営をする上で重要な役割を果たしていました。

事業の話ではなく、理念や想い、人や組織文化の話を中心にするのです。
そうすると「なぜやるのか」「誰とやるのか」に共感した方が入社してくれます。

一方で「何をやるのか」の話をすると事業内容に共感してくれた方が増えていきます。個人的にはもちろん嬉しいのですが、経営のしやすさは無くなっていくと思います。

なぜなら事業や戦略の修正がしにくいからです。
今の時代は変化も激しく、プロダクトの寿命も短命になってきています。

なので単一事業で大きな変化なく事業を継続することは難しい。

そんな時、事業内容に共感してくれた方ばかりだと事業が動かしづらい。
しかし「ぜやるのか」「誰とやるのか」に共感してくれた方ばかりの場合は動かしやすい。

要は変化に強い組織が作りやすい。

経営者であれば自社の事業の話はしたくなってしまうと思いますが、
そこをグッとこらえて理念や想い、人や組織文化の話をしていくのが重要だと思います。


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