介護をしている全ての人へ#26 ～ サウナはがんに効くのか？

　この日は爆発親子孝行モードの日だったらしい。「親孝行したいときに親はなし」という言葉があるが、がんという死病をきっかけに親のことをしっかり考えることができるのは不幸の中で得た小さな気づき。
　幼なじみのMさんと映画には行かなかったらしい

2019年１月26日（土）　母の日記

　今日はすごく寒い。
　大坂なおみの決勝戦があるらしい。テレビの調子が良いことを仏壇に祈る。
　長男も、新聞のテレビ欄をみて厳戒態勢。せっかく親子がそろっているのだから、共通の話題で楽しく過ごしたい。
　夕方、近所で火事発生、テレビの中継が入るほどの大火事だった。Q兄が心配して電話をかけてきた。
　長男が、がんは高温に弱いとどこからか聞いてきたらしく、スーパー銭湯に連れて行ってくれた。がんに効くらしいからサウナに入れといわれた。すこし恥ずかしいが、裸で隣り合った人と話をするのがすごく楽しかった。
　若いころは、銭湯やらカラオケは嫌いだったが、歳をとってからは割と好きになった。若いころからこんな楽しみ方を知っておけば、もっと楽しい人生だったかな。銭湯の食堂でカラオケのことを長男遺に話すと明日はカラオケに連れて行ってくれるという。
　楽しみ。
　テレビは、大坂なおみの決勝戦が終わるまでちゃんと映っていた。大坂さん優勝おめでとう。

2019年1月26日（土）　私の日記

　母からうちのテレビは体力がないから、テニスまでテレビは見るなと言われた。仕方なく、インターネットでがんの治療や治療の副作用について色々調べた。
　いくつかのWebサイトにがん細胞は、熱に弱く、体温が39℃になるとほとんど死滅すると書いてあった。
　そんなことでがんが治るなら何の苦労もないではないか！熱い風呂に毎日入る風呂好きの日本人はがんには罹からないということになるが、日本人の死因ナンバーワンはがん。そうは思いつつも、母には効くかもしれない……そのままの気持ちを母に話して、母をスーパー銭湯に誘ってみた。
　母子で銭湯に行くなんて生まれて初めてだった。親孝行している感じがあってよかった。もっと早くやっておけばよかった。
　母は、血行が良くなる炭酸風呂とサウナに３回も入ったらしい。体があったまって軽くなったと喜んでくれた。
　風呂上がりのビールが飲みたくて、メニューを眺めていたら、帰りは母が運転してくれるという。中ジョッキを一杯注文。おいしかった。
　夕ご飯も施設内の食堂で済ませた。母はお決まりの味噌ラーメン、おいらは肉野菜炒め定食。
　明日はカラオケに行ってみたいらしい。何を歌うかな？Mちゃんでもさそってみるか。