見出し画像

介護をしている全ての人へ#116 ~ 気力減退

2029年4月26日(金) 母の日記

渡辺整形外科 左膝、右肩注射 痛い
中央病院青木医師より退院に関するTELあり、明日にでも退院とのこと
一日中肌寒い

 今日は埋め立てごみの日、バーベキューのコンロや野外で使っていた椅子やテーブル、テントなどの粗大ごみを処分。
 息子が、家族でバーベキューなんかできたらいいと思うと言って、少しずつ買いそろえていたが、遂に一度も使うことなく処分することになった。
台車に乗せて運んでいく息子がなんだか寂しそう。息子なりに仲睦まじい家族像のようなものを持っていたに違いないが、実現する日はもう来ないかもしれない。
 ケアマネさんが、夫の介護・看護計画をもって相談に来た。長男が応対。
ケアマネさんの言うことを気力なく聞いていた。彼は、自分の父親に何も期待していない様子。もともと、お父さん子というわけではなかったが、肉親への愛情のようなものも失せてしまったような無感情さ。少し寂しい気持ちになる。
 夕食後、息子と夫の今後のことを話そうとするも、「お母さんのしたいようにするよ」と一言だけ、とりつくしまがなかった。

2019年4月26日(金) 私の日記

 母、抗がん剤の副作用が酷い様子。膝や肩の痛み、脱毛……副作用があるということは薬が効いている証拠、などと言っているが正直どれ程聞いているのか医者にもわからないとのこと。治療の意味を考えてしまう。
 電話で、上司の〇〇(嫌いな方)さんと話す。電話口で色々励ましの言葉をかけてくれるが、正直まったく伝わってこない。この在宅勤務生活を段取ってくれた■■部長がときどき送ってくれる機械的なメールの方がよほど人間味を感じる。 
 今日は粗大ごみの日、引っ越しに備えてなるべく荷物をへらすために書棚、BBQセット、椅子や、テーブル、来客用の布団などを処分。
 一度も使っていないものもあった。ずいぶんと無駄遣いした。
 会社から幾つか仕事上の指示あり。やや面倒だったが、昼前は注文通りのエクセルシートとパワーポイントの資料を送ることができた。
 午後は、メールマガジンの仕上げと来月分の原稿を依頼。出身校の教授に出世した同級生への原稿依頼。ずいぶん出世してしまった。羨ましいわけではないが、ずいぶん差がついたなぁと寂しいような気分になった。
 6時少し前に、昼間提出した資料に修正の注文がきた。多少の誤字と表現揺れの修正。自分で直してほしいとも思ったが、素直に修正。明日朝いちばんで送信。
 夕食は、肉じゃがとかきたま汁にほうれん草のおひたし。うまくできたと思うが、母の反応は薄かった。
 父のことで相談を受けた。治療方針や延命に関する重たいはなし。軽々に答えられない。積極的な治療はしないでなるべく痛みがないようにと家族で話し合って主治医にも伝えたが、何度でも確認をしたいらしい。無理もない。正直、これ以上いろいろ抱え込みたくない。


いいなと思ったら応援しよう!