自分を癒すタッピングの方法

私が SE(ソマティック・エクスペリエンシング)のセラピストから教えてもらった、自分自身を癒すタッピングの方法をお伝えします。

① 右手を、左のわきの下に入れる、心臓のわきに触れる感じです。
② 左手を胸の前でクロスして、左手で右腕から右肩の辺りをトントンと軽くたたきます。赤ちゃんをトントンと優しく癒すように。

これを教えてもらった時、私は「親から愛されて、親に話を聞いてもらったりしてきた人もいるのに、私にはそれがなかった」と言ったら、セラピストが「他の人は、どうでもいいんです、関係ないんです。自分で子どもの自分を癒すことだけを考えてください」と言って、大人の自分が子どもの自分を癒すために、このタッピングの方法を教えてくれました。

SE(ソマティック・エクスペリエンシング)は、最新のトラウマ治療ですが、この創始者であるピーター・リヴァインが動画の2:35頃~安心感を持つための方法をいくつか紹介しています。

ピーター・A・ラヴィーン著『身体に閉じ込められたトラウマ:ソマティック・エクスペリエンシングによる最新のトラウマ・ケア』(p.153)でも紹介されているので、以下(※)に追記します。

【方法① 動画2:35頃~】右手を、心臓のわきに触れるように、左のわきの下に入れる。腕をクロスして、身体の中でどんな感覚があるか、感じてください。身体は入れものであり、身体の中に全ての感覚や感情が内包されている、と感じることによって、感情や感覚に圧倒されることがなくなります。

※腕と手の位置は、覚醒を抑制し、自己共感(自らを慈しむ気持ち)を促進するため

【方法② 動画3:48頃~】手のひらを額と胸に当てる。額に置いた手と、胸に置いた手の間に何が行き来しているか、エネルギーの流れや体温の変化、感情など、感じられるものを感じてみる。少しの間、5-10分間でも良い。
それから、片方の手をお腹の上に当てる。そして、何かの変化や感覚の流れを感じてみてください。

※腕と手の位置は、上半身と下半身のエネルギーの流れを確立するのに役立つ。この訓練はリラクセーションを促進する。

【方法③ 動画5:05頃~】タッピング。少し強めにたたいたり、少し強めに筋肉をにぎる。これは境界線を感じるための方法です。

自分の境界線を強めるためのエクササイズ
トラウマを受けた人の特徴の一つに、自分と世界との間にはっきりした境界線を設けるのが難しいということがあります。具体的には、近くに機嫌が悪い人がいたらまるでそれが自分のせいであるように感じてしまったり、嫌なことを頼まれても嫌だと言えなかったり、天候や季節といった外的環境に気分がものすごく左右されてしまったり、自分の気持ちが分からず、常に周りの人が望むことを推測してその通りに行動してしまったり……といった特徴です。
当然のことながら、こうした癖を持っていると(これはあくまでも後天的に身につけた「癖」で、あなたの本質とはなんの関係もないことを覚えておいてください)、かなり生きづらいです。でもそれは、練習次第で少しずつ改善していくことができるのです。

藤原ちえこ『本気でトラウマを解消したいあなたへ』(p.206-207)


最後にもうひとつ、こちらは別のカウンセラーに教えてもらった方法ですが、「バタフライハグ」を紹介します。両腕を胸にクロスして、手でポンポンと自分の肩の辺りを軽く叩く、という方法です。
詳しく解説されているサイトがありましたので、リンク先をご参照ください。