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ママを悩ます赤ちゃんの3大不調を治す漢方のチカラ~Vol.2~

こんにちは。子育てママのゆきです。
今日は前回の続きで赤ちゃんの気になる不調改善法をお話していきます。

風邪を繰り返すときの漢方ケア

風邪といっても原因や症状はいろいろ。
ふだんからおなかの調子を整えつつ、症状に合う漢方ケアで繰り返す風邪をブロックしたいですね。

原因は?
漢方では、風邪は「体の中に邪気が入り込んだ状態」と考えます。
熱や鼻水・咳、嘔吐・下痢などの症状は、邪気によるもの。
冷えて水分やエネルギーの循環が悪くなっているか、水分や熱がうまく発散できずにどこかに滞っていることが原因と考えます。

●鼻水・鼻づまり・咳タイプ


いつも鼻水が出ている・せきが長引きやすい・よく鼻がつまっている
⇒水分が滞っているか体内に熱がこもっている状態

鼻水やくしゃみ、薄い痰が出るのは、体の冷えによって水分がうまく代謝されずに滞ってしまっている状態と考えます。
水分代謝をスムーズにする必要があります。
一方、長期間にわたる鼻づまりやしつこい咳は、呼吸器が炎症を起こして、体内に熱を溜めてしまった状態と考えます。
こもった熱の発散を助けるケアを考えます。

≪よく使われる漢方薬≫


小青竜湯(ショウセイリュウトウ)
体を温め、水分代謝を促すことで、鼻水や薄い痰の出る咳を改善します。

麻黄湯(マオウトウ)
熱の発散に多く用いられる薬です。
鼻詰まりを改善します。
ただし体力がない子には不向き。

≪このタイプへの「漢方」食生活≫


余分な水分を流す食材や熱を発散する食材を選ぶ
鼻水や薄い痰を伴うせきは、はと麦、黒豆、かぶ、しょうがなどで温めながら水分の代謝を促します。
鼻詰まりは、大根、ごぼうなどで熱を冷ましながら余分な水を出します。

●下痢・嘔吐タイプ


胃腸炎にかかりやすい・腹痛を訴えることが多い・すでに下痢、嘔吐をしている
⇒おなかに水が停滞。ウイルス感染の可能性も
下痢や嘔吐などの症状は、胃や腸に水が溜まっていることを疑います。
このうち普段から食が細く、軟便になりやすい子で、温めると腹痛がよくなる場合は、冷えが関係していると考えられるので、胃腸を温めるケアが必要。
ノロやロタウイルスなどの感染症で、激しく下痢や嘔吐を繰り返す場合は、体の水分を調整する薬が処方されます。

≪よく使われる漢方薬≫


人参湯(ニンジントウ)
お腹を温め、水分の巡りをよくして症状を改善する薬です。
虚弱な子に向きます。

五苓散(ゴレイサン)
水分の排泄を促しつつ、必要な水分を体内に巡らせ、ノロ・ロタ感染からの回復を促します。

≪このタイプへの漢方食生活≫


体を温め殺菌作用のあるものを
下痢や嘔吐を繰り返すのは、おなかが冷えているから。
体を温め、胃腸の働きを整えるにら、にんじん、山芋、れんこんなどがおすすめ。
殺菌解毒作用のある梅干し、黒豆なども。

●発熱タイプ


38℃以上の高熱をよく出す・発熱するとすぐ高熱になる・今、熱が上がっている
⇒邪気が体内に入る前か入り込んだ後かで治療が異なる

風邪は、邪気が体内に入り、悪さをしていると考えます。
熱が上がっている最中で、ゾクゾク寒気がして薄い鼻水などが出る、いわゆる風邪のひき始めは、まだ体の表面に邪気がいる状態。
熱が上がりきって、のどが赤く腫れたり、顔も赤くなったりするのは、体の中に邪気が入り込んだ後の状態です。
状態に応じて薬も違います。

≪よく使われる漢方薬≫


葛根湯(カッコントウ)
おなじみの漢方薬ですが、体を温め邪気を追い払う働きをするため、風邪のひき始めに効果的。

麻黄湯(マオウトウ)
邪気が体の中に入り込んで引き起こした炎症を発散させます。
日頃は元気な子供向き。

≪このタイプへの漢方食生活≫


熱を追い出すものと冷ます作用のあるものを
寒気がするときは、体を温め熱を発散させるねぎ、しょうが、にらを。
熱が上がりきったら、逆に熱を冷ます青菜や大根を。

肌トラブルがあるときの漢方ケア

肌トラブルは、皮膚の表面的な問題だけでなく、胃腸虚弱や冷えなど体の内部の不調が反映されていると漢方では考えます。

●冬に悪化するタイプ


かゆみと赤い発疹が長引く・乾燥すると症状が悪化する・日頃から手足が冷たい
⇒皮膚を潤すためのエネルギーが不足。血行を良くするケアを

血液を巡らせるエネルギーがたりないため、肌に栄養が届かず、潤い不足から肌のトラブル症状が出やすいと考えられます。
アトピー性皮膚炎も含まれます。
食べ物からエネルギーを作り出す胃腸の機能を高めつつ、潤い成分や血液を肌に届かせ改善を図ります。
必要な時はステロイド剤でしっかり炎症を抑えることも大事です。

≪よく使われる漢方薬≫


当帰飲子(トウキインシ)
血行を改善し温め、肌に栄養を届ける働きをします。
かゆみを抑える成分も配合されています。

≪このタイプへの漢方食生活≫


血液をつくるには、ほうれん草や黒ゴマ、にんじん、プルーンを。
これに肌の潤い成分の元となる体液を補う山芋、かぶ、れんこん、豆乳などを組み合わせます。

●夏に悪化するタイプ


かゆく、じゅくじゅくした湿疹が続く・蒸し暑くなると悪化する・牛乳、ヨーグルトをよく摂る
⇒皮膚表面の熱と湿気を発散してじゅくじゅくを改善
あせも、じんましん、水虫、じゅくじゅくした湿疹がこのタイプです。
皮膚を強くし、水分をうまく発散させて、皮膚の水分バランスを整える治療で改善します。
かゆみが強く、肌の弱い子は掻き壊す心配があるため、漢方を処方する医療機関でも、西洋医学のかゆみ止めなどを併用することもあります。
両方の医学を上手に取り入れて治療しましょう。

≪よく使われる漢方薬≫


消風散(ショウフウサン)
分泌物が多くかゆみの強い湿疹に、古くから用いられてきた薬です。
胃腸虚弱の子では副作用が出やすい。

≪このタイプへの漢方食生活≫


デトックス作用のあるものを+利尿作用のあるものを
動物性食品や添加物を多くとると、分泌物が増え湿疹が悪化しやすいもの。
水分代謝を促しデトックス作用のある小豆、黒豆、玄米などを積極的に避けましょう。

●一年中湿疹が出るタイプ


湿疹、ただれを繰り返す・食が細く泣き声が弱い・寝汗をよくかく

⇒体力を補い皮膚の機能をアップさせる
エネルギー不足が皮膚の機能に影響していると考えられます。
発汗のコントロールも不十分であることから、このタイプの人には寝汗が見られます。
体の水分の調節機能を向上させることが大事。
それには、胃腸の機能を向上させることです。
エネルギーが巡り、水の調節も順調になることで、虚弱が改善し、皮膚も強くなります。

≪よく使われる漢方薬≫


黄耆建中湯(オウギケンチュウトウ)
虚弱体質の改善に用いられる小建中湯に、水分代謝や汗止めの作用のある成分を加えた薬。

≪このタイプへの漢方食生活≫


エネルギーを補う食材で肌のバリア機能をアップ
エネルギー不足で肌の免疫力が下がると、感染症の皮膚炎になりやすく、悪化もしやすい。
肌のエネルギーを補うかぼちゃ、じゃがいも、さつまいも、もち米、大豆、干しブドウなどを。

いかがでしたか。
今回は赤ちゃんの症状別に不調改善法についてお話ししました。
「漢方」という考え方も、育児の中で情報の一つとして参考にしていただけたらと思います。

本日もお読みいただきありがとうございました。

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