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あまりに簡単に望ましいパラレルに移動した話

最近、近所にうれしい変化が起きている。

両親の健康上の事情もあって、私は2年前から実家のある街に戻ってきているのだが、ン十年ぶりに住んでみたこの街は、時代の変化に取り残された感がすごい。

近隣市町村が若い世代獲得のための施策を打ち出し、それなりに上手くいっているというのに、なにボーッと手をこまねいているんですか⁉と、市長を問い正したいくらいの凋落ぶり、人口減少ぶり。

美味しかった個人経営の飲食店の多くは、店主の高齢化が進んでいるのか、コロナ休業のまま復活しないし、なによりスーパーマーケットのダウングレードが著しい。

行動半径が狭く、いつも決まった最寄りのスーパーでお買い物する高齢者をターゲットに商品をそろえ、価格を決めているからそうなるのだと思うけど、品揃えがめっちゃ昭和。鮮度もよくない。

なかには、品揃えもモノも良くないのに、価格だけは高めな店もあり、消費者をなめまくっている。

若い世代や子育て世代は、自ら情報を調べて比較検討するし、遠くの「いい店」まで買いに行く行動力があるので、その層が多いエリアで、そんなふざけた商売をしていたら店が傾く。

しかし、高齢者はそこしか行かない…というより「そこしか行けない」人が多いため、手抜き商売が成り立ってしまうのだろう。

ほんっと、なめられてるなぁ、高齢者。

よく文句も言わずに…いや、盛大に文句言いつつ、あんなところで買い続けてるよねー。
鮮魚なんて、もう完全に目が濁ってるやん。あんなの鮮魚とは呼べない。
海有り県なのに、どういうこっちゃ。

と、悪態をつきはじめたらきりがない。

魚好きな私は引っ越し当初、近隣スーパーの鮮魚のレベルが低すぎて絶望し(他のグローサリーもレベルが低いのだが)、鮮魚に強いスーパーを引き寄せた(その話はこちら)。

もちろん、ファーマーズマーケットまで行けば、美味しい産直品が手に入るが、その種の店はいずれも町外れにあって、夕方には閉店。つまり、仕事をしていると平日はほぼ行けない。

車社会の常で交通渋滞がひどいため、町外れまで買い出しに行けば、往復で1時間以上はかかる。仕事に家事にと忙しい平日に、それ以外には何の用事もない場所に1時間もかけられますか、皆さん?

ということで、ファーマーズマーケットは存在しているけど、フルタイムで働いている人にとっては、存在していないも同然だ。

スポーツジムも高齢者の集会所と化していて、スタジオメニューは高齢者向けばかり。市営のジムは驚くほど古びていて、市が運営するカルチャー講座も9割方、高齢者向け。

と、働いて税金を納めている層には、何も面白いところがない。
スーパーとか飲食店のような、超ベーシックな部分からして、この街には、働きつつ家事もしている人をサポートする機能が乏しすぎる!

そもそも、街のシステムが昭和すぎるんじゃ。勤労世帯のライフスタイルが昔とは違うことに、なぜ街作りしている人々は気づかないんだろうね。

この街から若年人口が減り続けている理由が、住んでみてよく分かった。人口が減る地域には、それ相応の理由がある。

きっと15年~20年後には、バスの本数が1日に数本になったり、タクシー会社やスーパーが消えたりして、高齢者の生活も立ち行かなくなるだろう。あの実家が「負動産」になる前に売れるかな……。時間との闘いだな。間に合うかな……と、暗い未来を想像せざるを得ないありさまで、私の不満は頂点に達していた。

もう、ホントにここにいると気分、下がるぅ~。ハイヤーセルフ、どうしたらいい?

ひとしきり『上の人』に愚痴りまくってからアドバイスを求めたところ、ハイヤーセルフは

「こうなったら嫌だと思う未来ではなく、こうなったら最高だと思う未来を思い描きなさい。出来てほしいお店が、出来て欲しい場所にオープンしたところを思い描き、みんなが喜んでいるところを思い描きなさい」

と、のたまった。

ええ、ええ、おっしゃる通りですね。ポジティブなイメージをすると、現実もそうなりますよね。

前に住んでた街でもワタクシ、望み通りに「徒歩10分圏内の快適に仕事ができるカフェ」と「鮮魚専門店」と「定食屋」と「温泉」を、引き寄せましたし、意図と波動で望み通りに街を変えるのは、難しくないですよね?存じ上げてます。

でもさぁ、さすがにここは無理じゃない?
どう見ても、この街は死にかけてる。もうちょっと手遅れじゃない?

そう思ったが、ハイヤーセルフは「いいから、イメージしてごらん」と言うので、スーパーの品ぞろえが望ましい状態になったところを思い描き、徒歩10分ぐらいの空き地にカフェがオープンしたところをイメージし、ついでに流行のコンビニジムが駅前に出来たところもビジュアライズしてみた。

この街には期待するだけムダな気がしたが、イメージしながらワクワクするのは、不満を並べて怒っているよりも心地がよい。

そして……3カ月ほど経った先日、最寄りのスーパーAが改装された。そして、もう一つの、ホントに「しょうもない」としか形容しようがなかったスーパーBは突如閉店し、別のスーパーに入れ替わった。

その結果、品揃えと鮮度の問題は大幅に改善され、特に私が切望していた美味しいデリのバラエティと質が格段によくなったのだ。

やったー!忙しい時のご飯問題が解消したかもしれない!

さらに今度、駅前に件のコンビニジムができるんだそうだ。

こんな若年層人口がどんどん減ってる街に出店して大丈夫ですか?駅前とか、ゴーストタウン化してますけど平気ですか?御社の経営が心配になるけど、出店してくれることには感謝しかない。SNSで勝手にPRしてあげたいわ。

と、最近、私の目には死にかけているようにしか見えなかった地元が、急速にアップデートしている。

こんなことってアリ?人口、減り続けてるんだよ?

え、もしかして、これから人口増えちゃう?
市長、いまだぞ、いまが頑張り時だぞ。この波を活かして、街を上昇気流に乗せるのが長の仕事だ。

てなわけで、いま改めて宇宙の法則の間違いなさに感動している。

宇宙には無限にパラレルが存在していて、自分の波動次第で望ましくないパラレルから、望ましいパラレルに移動することができる。

つまり、ほんとに願えば叶っちゃうのだ。

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