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The Byrds - Mr. Tambourine Man / ミスター・タンブリン・マン - 1965

ボブ・ディランに関係の深いバンドをば。

1964年に結成した、フォークロックのバンドです。
ビートルズとボブ・ディランの、中間の音楽とか言われてました(イミフ)。

バーズのファースト・シングルとなった、
「ミスター・タンブリン・マン」はディランの曲で、もちろんカバー。私はディランのオリジナルより、こちらバーズのイメージですかね。

「Mr. Tambourine Man」1965

アメリカのビルボードでも、全英でもナンバーワンヒットとなりました。でもって、グラミーの殿堂入りもしていますし、ローリング・ストーンの選ぶ、オールタイム・グレイテスト・ソング500にも選出されてます<両方のバージョン

して、日本でもCMに使われましたねー

こっちはディランのオリジナル

Bob Dylan

ディランのは4番まで歌詞があり、バーズのは2番までです。んでもって、バーズの方がスローテンポで、12弦ギターのイントロと、コーラスの独自かつ特徴的なロックアレンジが加えられた軽快なノリの曲になってます。

12弦ギター

そして、アニマルズの「朝日のあたる家」に続いて大ヒットした曲でもありまして…この手のフォーク・ロックの代表曲として音楽史に影響を与え、フォークロックの確立に貢献をした曲とも言えます。

The Animals 「House of the Rising Sun」1964

ちなみにタンブリンって、楽器のタンブリンのことになりますが…

この曲のモデルとなったのは、タンブリン奏者ではなくて、セッションギタリストのブルース・ラングストーンのこと。

彼が所有していた、トルコのフレーム・ドラムの形が、タンブリンに似ていたという理由で、ディランが彼のことを「ミスター・タンブリン・マン」と呼び、この曲を書いたのでした。なのでモデルはギタリストだったり。

そのフレームドラムとブルース・ラングストン

ちなみにこのドラムは、グリニッジ・ビレッジで購入したものだとのことで、現在はシアトルのポップカルチャー博物館に展示されてるそう。

して、カバーもたくさんされてます。

Judy Collins カバー

The 4 Seasons カバー

Gene Clark カバー

Chad & Jeremy カバー

Joni Mitchell & John Hartford カバー

Stevie Wonder カバー

やっぱバーズが一番聞きなれているから、あれかな。スティービーのもいいんだけど。バーズバージョンに近いし。

そして、何故かクラシックに再構築したものまで、生まれていたりしますっっ びっくりだぜ!

ジョン・コリリアーノがクラシックに再構築した「ボブ・ディランの7つの詩によるMr.タンブリンマン」とのことっっ

Hila Plitmann No. 1. Prelude 2008

ちなみに、2009年のグラミー賞で「ベスト・クラシカル・ヴォーカル・パフォーマンス」及び「ベスト・クラシカル・コンテンポラリー・コンポジション」に選ばれているそうです。

肝心のバーズなんですが、ファーストシングルのこの曲がビッグヒットとなった後、ピート・シーガーが旧約聖書の「コヘレトの言葉(伝道の書)」3章を元に曲をつけた…

「Turn! Turn! Turn!」1965

原題は「Turn!Turn!Turn!(To Everything There Is a Season)」ちなみにこれもカバーヒットです。

1959年に最初にレコーディングされたものの、1962年にライムライターズがリリースした後でシーガー自身がリリース。次にバーズが世界的なヒットにしたという流れ。

The Limeliters「To Everything There Is A Season」1962

Pete Seeger & Judy Collins 1966

旧約聖書の「コヘレトの言葉(伝道の書)」3章

1 天あめが下したのすべての事ことには季節きせつがあり、すべてのわざには時ときがある。

2 生うまるるに時ときがあり、死しぬるに時ときがあり、植うえるに時ときがあり、植うえたものを抜ぬくに時ときがあり、

3 殺ころすに時ときがあり、いやすに時ときがあり、こわすに時ときがあり、建たてるに時ときがあり、

4 泣なくに時ときがあり、笑わらうに時ときがあり、悲かなしむに時ときがあり、踊おどるに時ときがあり、

5 石いしを投なげるに時ときがあり、石いしを集あつめるに時ときがあり、抱だくに時ときがあり、抱だくことをやめるに時ときがあり、

6 捜さがすに時ときがあり、失うしなうに時ときがあり、保たもつに時ときがあり、捨すてるに時ときがあり、

7 裂さくに時ときがあり、縫ぬうに時ときがあり、黙だまるに時ときがあり、語かたるに時ときがあり、

8 愛あいするに時ときがあり、憎にくむに時ときがあり、戦たたかうに時ときがあり、和やわらぐに時ときがある。

9 働はたらく者ものはその労ろうすることにより、なんの益えきを得えるか。

10 わたしは神かみが人ひとの子こらに与あたえて、ほねおらせられる仕事しごとを見みた。

11 神かみのなされることは皆みなその時ときにかなって美うつくしい。神かみはまた人ひとの心こころに永遠えいえんを思おもう思おもいを授さづけられた。それでもなお、人ひとは神かみのなされるわざを初はじめから終おわりまで見みきわめることはできない。

12 わたしは知しっている。人ひとにはその生いきながらえている間あいだ、楽たのしく愉快ゆかいに過すごすよりほかに良よい事ことはない。

13 またすべての人ひとが食くい飲のみし、そのすべての労苦ろうくによって楽たのしみを得えることは神かみの賜物たまものである。

14 わたしは知しっている。すべて神かみがなさる事ことは永遠えいえんに変かわることがなく、これに加くわえることも、これから取とることもできない。神かみがこのようにされるのは、人々ひとびとが神かみの前まえに恐おそれをもつようになるためである。

15 今いまあるものは、すでにあったものである。後のちにあるものも、すでにあったものである。神かみは追おいやられたものを尋たずね求もとめられる。

16 わたしはまた、日ひの下したを見みたが、さばきを行おこなう所ところにも不正ふせいがあり、公義こうぎを行おこなう所ところにも不正ふせいがある。

17 わたしは心こころに言いった、「神かみは正ただしい者ものと悪わるい者ものとをさばかれる。神かみはすべての事ことと、すべてのわざに、時ときを定さだめられたからである」と。

18 わたしはまた、人ひとの子こらについて心こころに言いった、「神かみは彼かれらをためして、彼かれらに自分じぶんたちが獣けものにすぎないことを悟さとらせられるのである」と。

19 人ひとの子こらに臨のぞむところは獣けものにも臨のぞむからである。すなわち一様いちように彼かれらに臨のぞみ、これの死しぬように、彼かれも死しぬのである。彼かれらはみな同様どうようの息いきをもっている。人ひとは獣けものにまさるところがない。すべてのものは空くうだからである。

20 みな一ひとつ所ところに行いく。皆みなちりから出でて、皆みなちりに帰かえる。

21 だれが知しるか、人ひとの子こらの霊れいは上うえにのぼり、獣けものの霊れいは地ちにくだるかを。

22 それで、わたしは見みた、人ひとはその働はたらきによって楽たのしむにこした事ことはない。これが彼かれの分ぶんだからである。だれが彼かれをつれていって、その後のちの、どうなるかを見みさせることができようか


ザ・バーズのメンバーは、それぞれソロやグループで活動した後、ビートルズに影響されて、バンド結成のために集結したそう。

それが1964年で、1965年に立て続けに上記ヒットを出し、1966年にはグループの要を担ってたジーン・クラークが脱退。

それにより主導権を握ることになったロジャー・マッギンに対して、デビッド・クロスビーが反発を持つことになり、一気に不協和音が広がって、メンバー間の確執へと発展。クロスビーが脱退し、クラークが一時的に復帰し、メンバーチェンジが繰り返されることに。

結果的にオリジナル・メンバーは、マッギン独りとなりました。

そんなかんなで、実質1973年でバンド活動は終止符を打ち、それぞれはソロ活動を歩むことになりました。

「The Times They Are A Changin / ロデオの恋人」1968

「Goin' Back」1967

他にも曲はそれなりにあるのですが、バーズというと、やはりイントロのギターが特徴的というか…ワンパターンと言えばそうですけれど、それが彼らのサウンドで個性って感じ。

それが懐かしいあの時代、60年代という匂いを思い出させて、たまに懐かしい時代を懐古したくなる時に聞きたくなりますね。

The Byrds + Bob Dylan - Turn Turn Turn + Mr Tambourine Man 2/24/90



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「My Favorites〜音楽のある風景」
 2021/03/08 掲載記事より転載


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