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男と女の間には深くて長い河がある①

決して文学少女であったことはないが、小学生の頃は小説をそれなりに読んだほうかも知れない。いわゆる日本の純文学と言われるもの、道徳や課題図書など、その年頃の子供にプッシュされる世界名作本とかは人並みに。
(「若草物語」や「12少年漂流記」などなど)

しかし、「オズの魔法使い」とか「人魚姫」「不思議の国のアリス」「星の王子様」なんかは例外として、ファンタジーは昔からあんまし得意ではない。(映画でもSFとファンタジーは基本苦手で耐えられない)

どちらかというと私はモーリス・ルブランやら金田一耕助シリーズに専ら夢中で、年相応のものよりも「嵐が丘」「マノン・レスコー」「はつ恋」なんかの男と女の感情の絡み合い、情念のぶつかりあいが描かれ、恋愛の機微にあふれた、大人っぽい恋愛小説のほうが好きだった。あとはシェークスピアとか?

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中学生以降は友人の影響で、コバルトシリーズ(氷室冴子、新井素子、赤川次郎)やら、30分か一時間弱で読破できちゃうライトなものから、退廃的な山田詠美や村上龍なんか読んじゃった時代もあるけれど、新聞の朝刊に掲載されている、どこか背徳的な、淫靡な匂いのする小説のほうがタイプだった。

でも、今は小説を読むのは苦手だ。
学術的なのはともかくとして、頭に文字が入っていかない。言葉からその世界観を想像するというのがどうにも苦手になってしまって。それは単純に年のせいなのか、趣向が変わっただけなのか。コミック、漫画も読むけれど、少女漫画はとっくに耐えられず。少年漫画もついていけず・・・読む分野はかなりマニアック。

で、たまーに、ハーレクインなんかを退屈しのぎに読んだりする。最近ではコミカライズされていて、お手軽なので。買って手元におきたいほどではないから、電子書籍なんかでちょこちょこっと・・・。ときおり、含蓄のあるセリフとか見つけられるし、人のココロとか恋愛風景とか男と女のドラマ、
そこにある単純な人の悩みなどを忘れないためでもあり)

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※あ、これちゃう… これはハーレイ・クイン

すると、ロマンティックな気分にさせてくれるもの、楽しくて可愛らしいお話やら、読了感に浸らせてくれるものも、ないこともないのだけれども・・・・

なんてーかー、こんなに大量に、ハンサムで、仕事も出来る、地位も名誉もある金持ち男ばかりいるわけなかろう・・という突っ込みは置いといて・・

横暴で人の話を聞かず、自惚れと先入観と猜疑心の塊で、独占欲と嫉妬心が強くて、何でもかんでも思い通りにしようとする、家族思いだけれども、妻が家族に冷遇されていることに鈍感で、お金を与えて、何でも買い与えていればいいだろーとっっっ極めつけは、自分が幸せなら相手も幸せって、ヲイ。

とんでもない、モラハラ男ばかり。

ちょっとしたマザコンとか、少しの欠点ならいざ知らず・・・これって、人格障害ですがな。ある意味で自己中男のカタログ辞典だと思う<ハーレクインっっっ

しかし、ろくに事実確認もしないで、先入観で決め付けをしてしまうような輩が、会社の経営者だったり、できる男って・・・

無理ありすぎ。

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そんな真偽を見抜く洞察力や判断力のかけらもない奴なら、会社潰してますって、普通。それとも、仕事ではビジネスライクに切れ者だけれど、恋に対してだけは、ダメダメくん? 「病んでるよ、お前…」って言いたくなるとんでも野郎ばかり。

でまー 何が納得いかないか、って言うと、

そんな男子の、自分に対する人権を完全に無視した数々の非道に対して、あっさり許してしまうヒロインたち。

「えっ? そんなに簡単に許してしまっていいの?」
「ええー? そこ、怒るとこでしょ、ふつー」
みたいな・・・・
「ナニ、ソレー!!」 

バカじゃな~い、プライドないの~? そんな問題かー! なんじゃいね・・・と、納得のいかないことが実に多し。エネミーと言うか、ある意味でメンヘラマゾなんじゃね?? という感じ?? 

まあ、たかが小説、作りモンの話ですから、
マジメに腹立ててもしょうがないですが。

事実は小説より奇なり。

現実の世界でも、不思議な男女関係はたくさんあるし、他人の目からはよく理解できない、されない関係が、実に多く存在していたりします。

何が言いか悪いかってのは、他人がアレコレ口出し出来ることではなく、
当人たちがその関係を居心地よいと思っているか否か、なんですよね。

男と女の関係においては、常識も道徳もぶっとぶもので。

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さて、もう十数年以上前のこと。

とある仕事で知り合ったその女性は既婚者でしたが、
旦那様とは別に恋人がいるとのこと。

フツーに聞けば、それは不倫てことになります。だけど、彼女の不倫の何が違っていたかというと、それが旦那様公認であるということ。

また、彼女のご主人は中小企業の経営者であり、
専業主婦でいることも当然可能つーか働く必要はなかったり。

ですが、多忙で帰宅が深夜に及ぶことの多いご主人曰く、
「君には、家でじっと自分の帰りを待つだけの女になって欲しくない」

そんなわけで、「じゃあ、エステ通いやカルチャースクールも飽きたから、
働きにでていい?」と・・・そして、気楽に働きたいから派遣で。

極めつけが、「君には常に恋をして輝いていて欲しいんだ」

でもって、彼女のほうは、いくら恋人作っていいと言っても、
「影でコソコソというのはなんかヤダし、私にとってはあなたが一番で離婚するつもりないし、そのことも理解してくれる人とでないと付き合えない」

というわけで、恋人が出来たら、旦那に紹介しちゃうわけ。
「この人が私のNO1。主人よ」・・・・と。

その段階で、引いちゃう人とは付き合わないそう。

ほんで旦那と恋人が意気投合して友達になるケースもあるんだって。

「彼氏を旦那に取られた~!」

という具合に。(旦那さんはバイにあらず)

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他人から見たら、不自然な関係ってことになるのかな?仮面夫婦という言い方をする人もいるのかも知れない。ホンモノでないとか、不実とか、どうかしているとか、インモラルとか、非難する人もいるでしょう。理解できない人のほうが多くても当然かも。

でも、この夫婦の場合は、それで上手くいってるんですよね。
お互い納得づくの、それを楽しんでる関係。

旦那さんももしかしたら、愛人いるのかもですけど。二人は離婚は望んでなくて、けど、お互いの存在や愛情にも縛られてなくて。

それもひとつの関係のカタチであり、何が肝心かって、それが双方にとって都合と居心地がいいってこと。この関係を大事にしてるってことね。
他のパートナーとだったら、破綻している可能性大だけど、需要と供給?というかギブアンドテイクというか、この二人の場合は、性や夫婦関係に関する道徳観念も価値観も、完全に一致していたので、どちらかが片方に無理に合わせて妥協しているわけではなく・・・当人同士が納得しあっている夫婦関係だから、それはそれで互いを傷つけてないし、誰も不幸にはしてないんですよね。

あくまで彼女から聞いただけのことだから、旦那さんのホンネや本当のことはわからないですけどね。嘘かマコトか、真偽のほども置くとして・・・

けれど、他人から見た関係性の在り方よりも、
当人たちがそれで不幸か幸せか、充実しているのか、なだけだから。

世間の価値観とズレていたとしても、誰に迷惑をかけているわけではないのなら、いんじゃない?って思うのです。

まあ、男と女の関係は、こういう形もあるってことです。

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