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真の企画力を感じた 対話の森「ダイアログ・イン・ザ・ライト」

昨日は久しぶりに新宿に映画と買い物に行ったのですが、交差点を渡ってたときに1台の車が一時停止のラインを超えて横断歩道の上に止まってました。歩行者の邪魔をしちゃいけない…というルールがありつつも残念ながらよくある光景かもしれませんが、昨日はそれが原因で点字ブロックを邪魔してしまっていて…

そこに視覚障害の方が点字ブロックを頼りに杖をついて歩かれていて、あと2秒で車にぶつかってしまう…!というときに気付いたのですが、声をかけるのが間に合いませんでした。

幸い杖が車にぶつかった程度でケガなどされるレベルではなかったですが、杖をぶつけられて不満そうな顔をする運転手の顔と、声をかけられなかった自分の不甲斐なさとでしばらく気持ちが落ちてました。

視覚障害の方とも、聴覚障害の方とも、そうでない方とも、対話するためには自分から主体的に声をかけないと何も始まらないと学んだはずなのに…

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2週間前、わたしは竹芝にオープンしたばかりの複合施設「ウォーターズ竹芝」の中にある「対話の森」というダイアログ(対話)ミュージアムに行ってきました。

「言葉の企画」という連続企画講座でお世話になっている阿部広太郎さんにご紹介いただき、初めて知ったのですが…
「ミュージアム」と言っても通常の目で見て楽しむものとは少し違って。

2つのプログラムのうち「ダイアログ・イン・ザ・ライト」(本来はダイアログ・イン・ザ・ダークのところを、特別版として展開中)は、視覚障害をもつスタッフの方にアテンドいただき視覚情報に頼ることなく、対話したり、遊んだりして自分の中の本質的な価値観や、本質的なコミュニケーションについて考えさせられるもの。「ダイアログ・イン・サイレンス」は聴覚障害をもつスタッフの方のアテンドのもと音のない世界を体感するものだそうですが、
今回私は「ライト」の方を体験してきました。

コンテンツの詳細な内容には触れませんが、なんというか…「真の企画力を見せられた」と思いました。

特別に華やかな装飾など一切ないシンプルな施設なのに、不思議と時空も場所も超えられる体験ができたんです…

はじめましての方とチームになり、スタッフの方のアテンドのもと視覚障害の方や聴覚障害の方も含めていろいろな方と「同じ体験を共有する」というのがメインの企画でした。
その中で、慣れた世界から外に出るとこんなに自分はコミュニケーション力がないのか…と気付かされたり、いつのまにか自由な発想ができなくなってる自分に落ち込んだり、主体性があると思っていたのに意外と発揮できない自分にハッとさせられたり…

対話ひとつでこんなに世界が広がるなんて!
一人ひとりの潜在的な気持ちや力を引き出す、これぞ企画力!!!なプログラムでした。


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それまでオンラインでしか会っていなかったおなじ言葉の企画生と初めて対面して(その前にすでに会っていた方もいるけど)一緒に体験しながら、対話できたというのも自分にとってはまたさらに貴重な体験で。昔から知ってる人のような、まだよく知らないような、でも色々な深い部分をいきなり知ってしまったような…
人間関係を築く上でこんな感覚は初めてでした。

でもここでもらった気づきを、この日だけで終わらせてはきっといけなくて。
あのとき新宿で声がかけられなかったわたしは想像力も主体性も真のコミュニケーション力もまだまだ足りていない。

自分が本質的に足りない部分と、これから求めるものに気付かされる唯一無二の体験…

とにかく一度ぜひ、体験してみてほしいです。

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